2021年は太陽光発電セカンダリー市場の「当たり年」になる?!

2021年は太陽光発電セカンダリー市場の「当たり年」になる?!

太陽光発電のセカンダリー市場が注目を集めています。かねてからセカンダリー市場は今後大きなビジネス空間になるとの見方がとても多いのですが、いよいよ2021年がその「当たり年」になるのではないかという見方が出てきました。
それはなぜか?セカンダリー市場の現状を踏まえつつ、2021年もしくはそれ以降のセカンダリー市場が存在感を強めていく理由を解説します。

そもそも太陽光発電のセカンダリー市場とは何か

太陽光発電のセカンダリー市場とは、すでに設置されて稼働している太陽光発電所が売買される市場のことです。セカンダリーの反対語はプライマリーなので、自分で太陽光発電所を設置して運用するのが言わばプライマリー投資ということになります。セカンダリー市場は中古発電所の売買を行うことに特化した市場であり、今すぐ太陽光発電投資をしたい投資家やすでに実績が明らかになっている投資案件に投資をしたいといった人に適しています。

2021年がセカンダリー市場の「当たり年」になるこれだけの理由

それではなぜ、太陽光発電のセカンダリー市場がここまで注目されているのでしょうか。太陽光発電そのものに目新しさはありませんし、中古市場そのものも以前からあるものです。そんな状況でセカンダリー市場に注目が集まっている理由を4つに整理してみました。

理由① 高額なFIT価格

太陽光発電の売電ビジネスは産業用太陽光発電が登場した当初から有望なビジネスとして機能していますが、それはFITといって固定価格買取制度があってこその話です。しかもこのFITは制度が始まった当時が最も高い買取価格となっており、そこから徐々に低下し続けています。

もともと太陽光発電があまり普及していなかった状況を変えるために国が始めた支援策なので、かなり政治的な色合いの強いものでした。しかし実際にはそんな高いFIT価格で買い取ると電力会社は赤字になってしまうので、太陽光発電の普及に伴ってFIT価格も低下の一途をたどっています。ちなみに2021年度のFIT価格は1kWあたり19円です。かつては50円に迫るような単価だったことを考えると、3分の1程度になってしまったことになります。

しかしセカンダリー市場で売りに出されている発電所の中にはFIT価格が高かった頃のものが含まれているため、こうした発電所を購入することで高いFIT価格による恩恵が受けられます。もちろん古い分だけFIT終了までの年数が少なくなりますが、それでも費用対効果は高いでしょう。

理由② 発電量が実績値である

太陽光発電システムを新規に導入する場合、どれだけの発電量を見込めるかをシミュレーションする必要があります。施工や販売を手掛ける会社にとって、これはノウハウが問われる部分です。しかし業者によってはこのシミュレーションが未熟であったり、売りたいがために「大盛り」にすることもあります。しっかりとノウハウに基づいたシミュレーションであっても未来のことなので、100%その通りになる保証もありません。

その点、セカンダリー市場で売りに出されている発電所には稼働実績があるので、どれくらいの発電量があってどれくらいの利回りが期待できるのかを実数値で知ることができます。投資案件として太陽光発電を検討する時に、これはとても大きな意味を持ちます。

理由③ 低圧発電所で全量売電ができなくなる

3つの理由は、実は最もリアルな問題です。50kWを下回る規模の低圧発電所については、すでに全量売電ができないこととなっています。太陽光発電所は全量売電をすることが利回り計算の前提になるので、全量売電ができないとなると新規に低圧発電所を設置して太陽光発電ビジネスを展開する道が閉ざされてしまうわけです(50kWを超える高圧発電所については引き続き全量売電が可能)。

それでは50kWを下回る規模の低圧発電所ビジネスを全量売電を前提に始めるには、どうすれば良いのでしょうか。そこで唯一の道となるのが、セカンダリー市場で購入できる中古発電所。他の選択肢がない以上、この規模で全量売電の発電ビジネスを始めるにはセカンダリー市場に活路を見出すしかなく、今後この規模の発電所に希少価値が生まれる可能性があります。

コロナ禍で高まる期待も市場の活性化を後押し

先ほど解説した3つの理由に加えて、2021年からの投資で無視できないのがコロナ禍による影響です。コロナ禍では経済やマーケットに実に大きな影響が及びましたが、こうした影響から総じて言えるのは、既存の金融商品や投資案件だけでは何が起きるか分からないという不確実性や脆弱性があるということです。

企業の倒産が相次ぎ株の暴落によって大損をした投資家があふれた時期もありました。しかし、そんなコロナ禍の状況であっても確実に存在したのが電力需要です。むしろ巣ごもり消費によって電力使用量が増大し、しかも冬になると暖房による電力使用が増えて需給が逼迫したことすらありました。発電ビジネスは顧客を必要とせず、電力需要がある限り利益を生み続けるビジネスモデルです。

コロナ禍の影響がまだまだ残る時代背景を考えると、セカンダリー市場によって発電所を調達して発電ビジネスへの参入を考える投資家が続出するのは、何ら不思議なことではないのです。

セカンダリー市場の市場規模は1,000MW超えが確実

矢野経済研究所が発表したレポートでは、2020年が970MW規模だったセカンダリー市場が、2021年には1,000MWの大台を超えて1,210MWに達するとの見通しが記されています。これまでも着実に市場規模を拡大してきたセカンダリー市場が、いよいよ2021年に大化けを飛躍するのではないかというのが、各方面から示された格好です。

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