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暗号資産マイニングコラム

DMM Bitcoinが補償のためのビットコインを調達完了、相場への影響は?

2024年5月に起きたDMM Bitcoinでの巨額ビットコイン流出事件。その規模が500億円近くになったことから大々的に報道され、「またか」という思いを抱いた人も多かったのではないかと思います。
そのDMM Bitcoinは投資家が保有していたビットコインは全額ビットコインで補償すると発表しており、先日その調達が完了したとの発表がありました。
これだけ早期に問題の収束が見えてきた経緯と、ビットコインへの影響を考察してみました。

2024年6月14日、DMM Bitcoinは補償分のビットコイン調達を完了

DMM Bitcoinは2024年6月14日付けで、前月に起きたビットコインの巨額流出の件に絡んで顧客に補償するためのビットコイン調達を完了したと公式に発表しました。流出したビットコインは時価で約482億円なので、DMM Bitcoinはこれをすべてビットコインを購入する形で調達したことになります。
DMMグループはとて規模の大きな企業グループなので、流出が発覚した直後に「グループからの資金調達で補償する」と述べていました。その発表どおりとなった格好です。
短期間でこれだけの資金調達ができて、それを用いてもとより高騰しているビットコインをしっかりと購入して調達したのは、さすがDMMだと思います。
同社としても今回の不祥事で信用失墜だけは避けたいと考えていたでしょうし、そのための対策として行動が伴っていました。まだ流出の原因が不明であることが少々気がかりではありますが、ひとまず企業としての信用を守ったといえます。

マーケットには「DMM買い」の思惑も

DMM Bitcoinが全額補償の発表をした直後から、マーケットではDMM Bitcoinによる巨額の買いが入ることが価格上昇要因として囁かれていました。約482億円分のビットコインを購入するのですから、市場価格を押し上げる要因になるのではないか、というわけです。
これについて筆者は、仮に影響があったとしても直接の要因ではなく、このことを材料視した投資家の買いによるものだと考えていました。
約482億円というのはとてつもない金額ですが、ビットコイン市場全体の規模を見るとそれほど大きな金額ではありません。米国でビットコインETFが承認された際にはETFを運用するために巨額のビットコイン買いが入り、1日5億ドルとも言われていました。1ドルが150円だとすると、5億ドルは750億円です。たった1日でDMM Bitcoinが調達しようとしているビットコインの額を上回ってしまうので、これだけもビットコイン市場の大きさが分かると思います。
DMM Bitcoinがすでに調達を完了したと発表している以上、さらに思惑が広がることはありません。あくまでも噂でしかなかった「DMM買いで急騰説」は、これにて過去のものとなりました。

流出の原因はいまだ不明

先ほども述べたように、少々気がかりなのは流出から1か月が経過しているのに、その原因を特定できていないことです。もちろん犯罪者は周到に仕掛けているため、尻尾をつかむのは容易ではないでしょう。
2024年6月には動画配信大手の「ニコニコ動画」をはじめ、角川グループのサイトが一斉に大規模なサイバー攻撃を受けました。こちらについても復旧に1か月以上を要すると発表しており、サイバー攻撃によるダメージの重大さが浮き彫りになっています。
暗号資産はインターネットの仕組みがあってはじめて成立するデジタル資産です。今後もサイバー攻撃による影響を免れないと思いますが、個々のセキュリティ意識はしっかりと高めて、自分の身は自分で守るようにしましょう。

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