暗号資産のマイニングで利益を上げたいと考える人は多いと思います。そのためには高速GPUやASICのマイニングマシンを購入して常時稼働させる必要があるわけですが、これだとマイニングマシンの価格や電気代といった投資を必要とするため、そこにハードルの高さを感じる人も多いのではないでしょうか。
今回は、マイニングに投資をする方法として株式投資を活用する方法をご紹介したいと思います。これならとても手軽なので、まずは「マイニング」を投資に反映させたいという方はぜひ参考にしてください。
■マイニングを事業とする企業が株式市場に続々と上場している
日本ではマイニングというと個人のマイナーが自宅などにマイニングマシンを設置して採掘をしているイメージが強いですが、すでに世界には、ビットコインなど主要な暗号資産のマイニングを事業としている会社がたくさんあります。こうした企業は巨大なマイニング施設を構築し、そこに大量のマイニングマシンを置いて組織的なマイニングを続け、そこから得られた報酬を収入源としています。
すでにこうしたマイニング企業がいくつか株式市場に上場を果たしています。2021年4月現在で上場されている企業を挙げると、「ライオット・ブロックチェーン」「マラソン・パテント・グループ」「ハイブ・ブロックチェーン」などがあります。いずれもアメリカの新興市場であるナスダック市場に上場している企業です。
新興市場というと日本では東証マザーズのような市場を想像されるかもしれませんが、アメリカのナスダックはGAFAMと呼ばれる世界の巨大IT企業も上場しており、世界のハイテク企業が上場している超優良市場です。そこにこれらのマイニング企業が上場していることは、市場参加者や投資家からもマイニングが立派なビジネスであることが認識されていることの表れでもあります。
■マイニング企業株で間接的なマイニング投資を実現
上場の有無にかかわらず、マイニング企業の収入はもちろん暗号資産で支払われるため、暗号資産の価格がこれらの企業の収益に大きく影響を及ぼします。折からのビットコイン高騰はもちろん、こうした企業の株価にも大きく影響を及ぼしており、暗号資産の価格とマイニング企業の株価が連動することは当然でしょう。
すでにスピード競争となり、個人がマイニングの環境を整えてビットコインのマイニングとするとなるとかなりハードルが高くなってしまっています。ASICを購入してマイニングをするのはもちろん有効なのですが、暗号資産のアルゴリズムが変わると使えなくなってしまうなどリスク要因もあるので、なかなか始められないという方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、こうしたマイニング企業の株式投資です。暗号資産の価格と株価が連動しているので、間接的なマイニング投資が可能になります。
方法はとても簡単で、日本国内の証券会社の中でアメリカ株に投資ができるところに口座を開設し、そこから購入するだけです。
■ビットコイン相場よりも高いボラティリティが課題
マイニング投資をしたいという方におすすめのマイニング企業株投資ですが、知っておかなければならないリスクがあります。それは、株価変動のボラティリティ(変動幅)です。
ただでさえ暗号資産の値動きは荒いことで知られていますが、これらマイニング企業の株価はそれ以上に高いボラティリティを見せることが多く、それだけ市場参加者の関心が高いことを窺わせています。 特に先ほどご紹介したライオット社はマイニング企業の中でも代表的な存在なので、暗号資産(特にビットコイン)の価格に対してとても敏感に反応します。それだけ利益を上げるチャンスは多いのですが、逆に大損をしてしまうリスクもあるので、ロット数を少なくしたり損切の注文を入れておくなど、リスク管理は怠りなくすることを強くおすすめします。