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暗号資産マイニングコラム

マイニング企業大手が経営破綻?電気代の高騰が直撃

暗号資産のマイニングには、一部の例外を除いて多大な電力消費を伴います。昨今は原油価格の高騰が影響して世界的に電気代が高騰する傾向が続いており、このことが暗号資産のマイニングにも暗い影を落としています。

それを象徴するのが、アメリカの暗号資産マイニング企業大手の株価暴落です。「マーケットは何でも織り込む」という言葉通りであるならば、マイニング事業の先行きが暗いことを意味します。

マイニング企業が苦戦している現状と、その原因について考察します。

コア・サイエンティフィック社の株価が暴落

マイニング企業は世界各国に点在していますが、アメリカを代表するマイニング企業といえば、コア・サイエンティフィック社です。コア・サイエンティフィック社はビットコインのマイニング事業で高い収益を上げてきた企業で、いわば世界のマイナーの頂点に君臨する存在といえます。そのコア・サイエンティフィック社の株価が暴落しているというのですから、特にビットコインのマイニングをしている人たちにとっては穏やかではありません。

それでは、実際に株価のチャートを見てみましょう。

これは暴落という言葉では足りないほどの恐ろしい下落ぶりです。少々分かりづらいかもしれませんが、2022年10月27日はギャップダウンといって前日の終値から大きく離れたところで寄り付き、大きく下落しているのが分かります。投資家の目線で見ると、これはもはや企業の存亡にかかわるレベルです。株価だけを見ると、コア・サイエンティフィック社は経営破綻をしているか、もしくは目前であるようにしか見えません。

マイニング企業株が暴落している原因

コア・サイエンティフィック社の株価がここまで暴落しているのは、マイニング事業の収益性が悪化し、会社としての財務状況も悪化しているからです。平たく言えば、「潰れそうになっている」からです。

かつては今の10倍以上の株価を誇っていたコア・サイエンティフィック社がここまで株価を大きく落としたほど、マイニング事業で利益を上げられなくなっているのです。

マイニングの収益性が悪化している4つの原因

ここまでマイニング事業の収益性が悪化していることには、主に4つの原因があります。その4つとは、以下のとおりです。

・電気料金の高騰

・ビットコインの価格低迷

・ハッシュレートの上昇

・セルシウスネットワークの破産

上の2つについては、イメージしやすいと思います。電気料金の高騰は仕入れ価格の高騰を意味します。その一方で採掘できるビットコインの価格が低迷しているのですから、儲からないのは当然です。

また、ビットコインマイニングの過当競争激化によってハッシュレートが上昇し、これも利益を圧迫しています。

4つめについては聞きなれない方もいると思います。セルシウスとは、暗号資産向けに構築された銀行です。セルシウスネットワークという金融システムを構築して多くの利用者を集めたのですが、結果として破産。このこともコア・サイエンティフィック社の経営環境を悪化させました。

これらの原因を総合すると、あらゆることが悪い方向へ進んでしまい、誰も止めることのできないレベルで坂道を転がり落ちてしまったといえるでしょう。

これからのマイニングビジネスはどうなる?

コア・サイエンティフィック社の経営危機は、全世界のすべてのマイナーにとって他人事ではありません。電気代の高騰とビットコインの価格低迷は共通している問題なので、これらの問題が解消されない限りは収益性が好転することはありません。

筆者の感覚としては、とりわけビットコインの価格低迷が深刻です。一時的な投機の結果であれば「いつも通り」で片づけることもできますが、構造的な価格低迷だと早期に価格が回復するとは考えにくく、そればかりか暗号資産そのものの価値や地位が低下することも考えられます。

コア・サイエンティフィック社の動向は今後のマイニング事業の行方を知る上で重要な手がかりになるので、今後も注視しておく必要があります。

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