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暗号資産マイニングコラム

暗号資産業界に大激震!FTXの破綻が「爆弾」である理由 前編

2022年11月11日、暗号資産取引の大手である米国FTXが裁判所に破産の申請をしました。これはつまり、日本風にいえば経営に行き詰った会社が「バンザイ」をしたということです。破産なので再建はあきらめ、もう存続しないことが確定しました。
このFTXの経営破綻は、単なる暗号資産関連企業がつぶれたというだけでなく、業界はもとより暗号資産全体に大きな影響をもたらしています。その影響は「爆弾」ともいえるレベルで、今後の経緯によっては暗号資産の存亡にも関わる事態です。
いったいFTX破綻の現場で何が起きたのか、そして今後何が起きるのでしょうか。

FTXが危ないという噂が流れていた

FTXは11月11日に破産を申請したので、この時点で経営破綻が確定したわけですが、その前から兆候はありました。11月の上旬にはFTXの財務健全性が危ないのではないかとする報道が流れ、その時に一度株価が大きく下落する局面がありました。
その後、同業大手であるバイナンスがFTXを買収するとの報道もありましたが、あまりにも経営状態が悪いことから手を引いたようです。このことが報道されると、いよいよFTXは終わりかという論調のニュースやSNS投稿があふれ、株価がさらに暴落してジ・エンドとなりました。
当コラムではその前に暗号資産マイニング大手企業の経営破綻についてレポートしましたが、今回はマイニングではなく暗号資産交換業の大手なので、日本でいえばビットフライヤーやコインチェックなどが経営破綻するようなものです。
筆者はこうした一連の報道に接してFTXは遅かれ早かれ経営破綻すると思っていました。株価が如実にそれを語っていたので、「やっぱり」という印象です。
しかし、マーケットの反応はそんな冷めたものではありませんでした。

ビットコインをはじめ主要な暗号資産は軒並み暴落

FTXの経営破綻によってFTXの株価が暴落するのは当然ですが、その影響は暗号資産相場にも広く及びました。ビットコインは20%も急落し、それ以外の主要な暗号資産にも同様の動きが見られました。FTXがそれだけ暗号資産業界で大きな存在感を持っていたことの表れです。
しかし、ビットコインやイーサリアムなど主要な暗号資産には一定の実需があります。FTXが破綻しても他社で取引はできるのですから、それだけでこんなに暴落する理由にはならないはずです。
単なる関連企業の破綻であればそうかもしれませんが、FTXの場合はその内容が悪すぎました。
詳しい解説は割愛しますが、FTXの破綻劇では同時に、不正な出金や資金の移動があったことが明らかになりました。さらにはハッキングによる被害を受けたとの声明も出されました。暗号資産という「お金」を預けていた人たちは、自分の財産がちゃんと手元に戻るのかを心配しています。日本の預金保険のような仕組みはないので、FTXが返せないといえばそれまでです。そんな時にFTXの内部からさまざまなスキャンダルが続出しているのですから、預金者や利用者の心中は察するに余りあります。

FTXは暗号資産の信用を毀損した

筆者は、FTXが破産しただけならそれに代わる暗号資産交換業者はたくさんあるので、影響は軽微だと思っていました。しかし、FTXの不正が続々と明るみになるにつれて、「他社にも同じような爆弾が潜んでいるのでは?」と思ってしまいます。
FTXの破綻が「爆弾」であるというのは、まさにこの点にあります。このFTXの破綻は、今後業界にどんな影響をもたらすのでしょうか。すでに起きていることも含めて、後編で解説します。

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