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電気代高騰対策の決定打になる太陽光発電の最強モデルを解説

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太陽光発電は環境だけでなくお財布に優しいというキャッチコピーは以前からあふれているので、「電気代の節約になる」ことはご存じの方も多いと思います。しかし、太陽光発電は普及が始まった頃よりも大きく進化しています。電気代の節約効果は以前より大きくなっていますし、電気代の高騰を受けて新たな電気代の節約モデルも登場しています。

当記事では2023年時点での最新事情を交えつつ、太陽光発電で電気代を削減する仕組みやノウハウについて解説します。

太陽光発電を導入すると電気代が安くなる仕組み

太陽光発電を導入すると電気代が安くなるというのは広く知られていますが、それではなぜ電気代が安くなるのかというカラクリを説明できるかと聞かれると、いかがでしょうか?

何となくわかっていても正確に説明できないという方は多いのではないかと思います。そこで最初に、太陽光発電で電気代が安くなる仕組みについて解説します。

太陽光発電では自宅が発電所になる

まず前提として、太陽光発電を導入すると自宅が発電所になります。しかもその発電所で電力のもとになるエネルギーは太陽光という無料のエネルギーです。無料でなおかつ無尽蔵に降り注ぐエネルギーなので枯渇の心配がなく、太陽光発電システムが稼働し続ける限りいつまでも利用できます。

自宅で無料の電力を使えるようになるのですから、自宅の電力消費量のうち太陽光発電でまかなう量が多くなればなるほど電気代は安くなります。

電気代の単価が安くなる

無料で発電できることに加えて、太陽光発電には見逃せない電気代の節約効果があります。それは、電気代の単価です。ほとんどの家庭は従量電灯といって、使用した電力量に応じて単価が変動する料金体系になっています。この従量電灯は使用電力量が多くなるほど単価が高くなる仕組みになっているため、電力会社から購入する電力が多くなるほど単価はアップします。こちらは関西電力の「従量電灯A」の料金体系です。

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引用元:電気の基本料金・単価表(関西電力)

いかがでしょうか。120kWhまでは20.31円だった単価が、120kWhを超えると25.71円になり、そして300kWhを超えると28.70円になります。「せっかくたくさん買っているののに」という気持ちになりませんか?

通常、あらゆる商品は多く買うほど安くなるものですが、電気代は違います。買えば買うほど高くなるのですから、いかに購入量を減らすかも電気代削減の大きなポイントになります。

太陽光発電を導入すれば自家発電量が多くなるほど購入量が減るため、従量電灯の低いカテゴリーの単価が適用され、電気代を加速度的に下げることができます。

昼間の高い電力の購入量が減る

電力会社には、時間帯によって電気代の単価が異なる料金プランがあります。太陽光発電を導入する場合はぜひとも加入するべき料金プランで、例えば東京電力の「おトクなナイト8」という料金プランは、以下のように設定されています。

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引用元:おトクなナイト8(時間帯別電灯[夜間8時間型])(東京電力)

昼間は最大43.82円となっている電気代が、夜間になると29.05円に下がります。このプランでは23時から翌7時が夜間と定義されているので、その時間帯になると電気代の単価は半額近くになります。

2023年時点で東京電力の電気代はLNG(液化天然ガス)の価格高騰や原発再稼働の遅れから高騰しており、特に昼間の電気代高騰が顕著です。その違いは、左隣にある2023年6月30日までの料金体系と比較しても明らかです。昼間の第3段階料金は10円近くも上がっていますね。夜間は安いとはいえ、なんと売以上に跳ね上がっています。

この傾向が今後も続くことを考えると、昼間の最も高い単価の電力をいかに買わずに済ませるかがポイントになります。そこで活躍するのが太陽光発電というわけです。さすがに23時まで太陽が出ていることはないので太陽光発電を利用できるのは17時から19時くらいまでになると思いますが、それでも昼間の最も高い電力の購入量が減るのは、電気代削減のインパクトも大きくなります。

再エネ賦課金の負担が減る

私たちの電気代には、「再エネ賦課金」という謎の料金が上乗せされていることをご存じでしょうか。こちらは資源エネルギー庁から引用した電気料金明細書のサンプルです。

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引用元:なっとく!再生可能エネルギー(資源エネルギー庁)

このように「再エネ賦課金」という項目があります。ご自宅に届いている電気料金明細にもこの記載があるはずなので、気になる方は一度見てみてください。

この再エネ賦課金は、再エネ(再生可能エネルギー)の普及を促進するために実施されている固定価格買取制度(FIT)を維持するために徴収されているものです。ご存じの方も多いと思いますが、太陽光発電を導入すると一定期間は電力の買取価格が保証されます。家庭用は10年、産業用は20年です。本来の買取価格に下駄をはかせて高い単価で買い取ってくれるわけですが、その原資は再エネ賦課金です。

この再エネ賦課金は電力会社からの購入量に応じて徴収されるため、自宅の太陽光発電で発電した分には加算されません。太陽光発電によって電力の購入量を減らせば、再エネ賦課金も減らせるというわけです。

ちなみに2023年時点での再エネ賦課金は、1kWhあたり1.4円です。仮に300kWh使用したとしても420円なので大した金額ではないとお感じになるかもしれませんが、これが毎月続くと考えると、やがて大きな金額になります。節約できるものは何でも節約するべきなので、太陽光発電でこの再エネ賦課金もしっかり節約しましょう。

太陽光発電の電気代節約効果をさらに高める方法

ここまでの解説では、単に太陽光発電を導入しただけのモデルを想定してきました。太陽光発電による無料の電力をいかに増やすか、という視点です。しかし太陽光発電にはさらに電気代を節約できるノウハウがあります。

ここでは、電気代をさらに安くするためにお知っておきたい知識を網羅します。

太陽光発電と相性抜群のオール電化とは

太陽光発電を導入する際には、オール電化をセットで導入するケースが大半です。理由は簡単で、そのほうが太陽光発電のメリットが大きくなるからです。オール電化とは家庭内の消費エネルギーをすべて電力にすることで、それまでガスを使用していた家庭はガスを使用しなくなります。ガスコンロや湯沸かし器などもすべて電化され、調理用のガスコンロはIHクッキングヒーターに、湯沸かし器はエコキュートになるのが一般的です。

太陽光発電は断然オール電化と併用するべき理由

太陽光発電を導入するのであれば、断然オール電化も同時に導入するべきです。その理由をひとつずつ紐解いていきましょう。

①機器の購入費用、施工費用がオトクになる

電気代は買えば買うほど高くなりますが、太陽光発電やオール電化の機器類は違います。一般的な常識の通り、多く買うほど安くなります。太陽光発電にオール電化の機器をセットで購入すると安くなる販売店がほとんどなので、せっかく導入するのであればセットで購入したほうが断然オトクです。

②オトクな電気料金プランを適用できる

先ほど時間帯によって単価が異なる電気料金プランを紹介しましたが、こういった電気料金プランはオール電化を想定しています。電力会社によってはオール電化をしていないと契約できない場合もあります。

昼間の単価が高く設定されているのは、「そもそもオール電化だと昼間の購入量が少ない」ことを想定しているからです。オール電化ではエコキュートを導入しますが、エコキュートは単価が安い夜間の電力を使ってお湯を沸かすため、昼間にお湯を使ったとしてもそれは夜間に沸かしたお湯であることが大半です。

しかも太陽光発電をセット導入すれば昼間は太陽光による無料の電力が使えるので、さらに昼間の高い電力を使うことがなくなります。

太陽光発電とオール電化を同時に導入するべきなのは、「昼間の高い電力を買わないため」と言い換えてよいかもしれません。

③火を使わないので火災リスク、火傷リスクが軽減される

オール電化を導入するメリットは、電気代だけではありません。高齢者や子供がいる家庭では特に注目するべきメリットとして、「火を使わない」というものがあります。IHクッキングヒーターは電気によって過熱するため、ガスコンロのように炎がありません。火災リスクだけでなく火を触ってしまうことによる事故も防げるので、危険防止のためにオール電化を検討する家庭も多くいます。

また、これはオール電化を導入している筆者の個人的な感想ですが、オール電化のIHクッキングヒーターは安全装置が充実しているので、つけっぱなしにしていても自動的に電源がOFFになります。お湯を沸かしたまま寝てしまうといったことがあっても自動的に電源がOFFになるので空焚きの心配がありません。古いタイプのガスコンロや電磁調理器だと空焚きによる火災リスクがあることを考えると、これも意外なメリットだと思います。

悪天候、夜間の対策に有効な蓄電池とは

太陽光発電はとても優れた発電システムですが、ひとつだけ決定的な弱点があります。それは、夜間や悪天候の日など太陽が出ていない時は発電ができないことです。この弱点は最初から変わっていないので、これまでそれを克服する方法が確立されてきました。

最初に確立されたのが、売電モデルです。昼間に太陽光がある時間帯は発電量が消費量を上回ることが多いため、余った電力を電力会社に売ります。そして夜間は安くなった電力を買うため、売電分で相殺できるというモデルです。さすがに全量を相殺するのは難しいですが、それでも電気代を実質ゼロに近づけることはできるでしょう。

しかし今はその弱点を克服できる新しいモデルが登場しています。それは、蓄電池です。昼間に余った電力を蓄電池に貯めておいて、夜間に使うモデルです。これも太陽光の余剰電力だけで夜間の電力消費をまかなうことは難しい場合が多いのですが、それでも単価の安い夜間の電力を貯めておけば電気代の大幅な節約効果が期待できます。

太陽光発電+オール電化+蓄電池の最強モデル

太陽光発電を活用した電気代の節約モデルを考えた時、現在の最強モデルは「太陽光発電+オール電化+蓄電池」です。これから太陽光発電を導入するのであればオール電化と蓄電池をセットにすることを強くおすすめします。

先ほど述べたように、どうせ導入するのであれば同時に購入したほうが価格を安くできますし、施工費用についても二度手間がないため安くできることが期待できます。

電気代は今後ますます高騰!そんな時代に向けてできること

残念ながら電気代は今後も高くなることはあっても安くなるのは考えにくい状況です。その理由と、電気代高騰の事態に向けて生活防衛をする決定打となる方法について解説します。

今後も電気代が上昇すると言い切れる理由

すでに電気代の高騰によって危機感を抱いている方は多いと思います。鳴り物入りで登場した新電力ですが、その中にはすでにサービスの提供を停止したり、とんでもない高額請求が発生したりと、ネガティブな話題が続いています。あるニュース報道では一人暮らしの人の電気代が6万円を超えたとのことで、このニュースはかなりインパクトがありました。

ロシアによるウクライナ侵略やインフレの進行、コロナ禍からの世界経済回復などによって資源価格が下がる見通しはなく、むしろ高くなっていくと考えるのが自然です。

こちらは資源エネルギー庁が発表したレポートによる、資源価格の推移です。

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引用元:2023年6月の電気料金、なぜ値上がりするの?いくらになるの?(資源エネルギー庁)

ピークと比べると落ち着いた感はありますが、2022年1月と比べると原油、LNG、石炭ともに高いことが分かります。まだまだ世界のエネルギー消費はこれらの化石燃料に依存しているので、今後も価格が上昇すれば日本の電気代も上昇してしまうでしょう。

原発の再稼働が進んでいる関西電力は2023年6月の値上げラッシュ時も据え置きにしているので原発の再稼働が重要であることは間違いないのですが、現在の歪んだ世論誘導を見ていると東京電力管内で原発再稼働の効果が得られるのはまだまだ先でしょう。

電気代が今後も高くなることは既定路線と認識して、自分で生活を守るしかありません。

売電よりも自家消費で生活防衛

電気代の高騰がさらに進むと、太陽光発電の存在感はさらに大きくなります。その中でもオール電化と蓄電池を併用するモデルの優位性についてはすでに解説しましたが、蓄電池がある場合に知っておきたいのが自家消費モデルです。

自家消費モデルとは余剰電力を売電に回さず、蓄電池に貯めておいて自家消費する仕組みのことです。余剰電力の売電価格は年々下がっているのでメリットが薄れてしますし、固定価格買取制度が満了するとさらに売電価格はガクンと下がります。それなら高騰する電力を買わなくて済むよう、自宅で貯めておいて使うという考え方です。

買取価格が下がって電力単価が上がっていくのですから、自家消費で電力の完全自給自足を目指すのが最大の生活防衛になります。すでに多くの家庭や事業者がこの自家消費モデルを導入しており、今後この傾向はさらに進むでしょう。

これから太陽光発電の導入を検討している方は、この自家消費モデルを念頭に置いてみてはいかがでしょうか。

まとめ

太陽光発電によって電気代を節約できる理由やメカニズム、そしてその破壊力をさらに大きくする方法について解説しました。電気代がどんどん高くなっている昨今、太陽光発電による生活防衛は待ったなしです。導入を検討している方は、早め早めの行動で電気代の高騰から身を守りましょう。

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