太陽光発電のメリット
太陽光発電は、今でも普及促進政策が取られている再生可能エネルギーです。
今まではシステム価格の高さや発電能力の不安定さ、悪徳訪問販売業者による詐欺被害などから手を出すことをためらう面もありました。
しかし近年では技術の進歩による初期費用の下落、機能の安定や保証、普及に伴う知識向上などでメリットが増え、一般家庭でも導入しやすい土壌が整ってきました。
ここでは、太陽光発電のメリットについて詳しくご紹介します。
光熱費が削減できる
東日本大震災以降、原子力発電所の停止や円安の影響などで電気代は上がり続けています。
特に東京電力や関西電力は上昇率が高く、東電では標準的な世帯で震災前に比べて4割近く上がるなど、家計に大打撃を与えています。
太陽光発電を設置すれば、自宅で使う電気を自分で作れるので、電気使用量を大幅にダウンさせることができます。
さらにオール電化や蓄電池と組み合わせれば、光熱費削減効果は絶大です。
余った電気は売電できる
自宅で使いきれなかった電力は、契約する電力会社に買い取ってもらうことで売電収益を得られます。
節電すればするほど収入が増えるので、節電の癖がついたという方も多くなっています。
また、「ウチは電気代が高くないから、太陽光発電のメリットがない」と誤解されている方はいませんか?
電気をあまり使わないご家庭こそ太陽光発電に向いています!
なぜなら、住宅用太陽光発電は「余剰買取」で「固定価格買取」だからです。
余剰買取制度
余剰買取制度とは、発電した電気をまず自宅で使い、余った分だけが売電される制度です。
つまり、昼間電気を使わなければ売電量が増え、売電収入が増えるというわけ。
電気をあまり使わないご家庭は、節電されなくても十分な収入になるということです。
固定価格買取制度(FIT制度)
固定価格買取制度とは、太陽光発電を始めた時の価格で10年間、電気を買い取ってくれることが決まっている制度です。
売電価格はこの先おそらく下がって行くでしょうが、10年間は最初の価格が保証されます。
通常の取引では、景気や金利の変動、コストの下落、需要の増減などによって売買価格が変わってくるのが普通です。
10年もの長い間、価格が保証されるということは先行きが安定することであり、将来の見通しもしやすくなります。
さらに11年目からも、発電・売電できないということはありませんので、投資回収が終わればあとはすべて利益になります。
売電価格が下がってきた今、太陽光発電のメリット
2009年に48/kWhだった売電価格は、2019年では24/kWhと半分に下がっています。
しかし、これから太陽光発電の導入を考えている家庭には、実は売電価格が下がっているのはデメリットではなくメリットなのです。
固定価格買取制度(FIT制度)が定める売電価格は、原則として「設置者が初期費用(設置費用など)を回収できること」です。つまり、売電価格が下がっているのは、太陽光発電を設置するコストが下がってきていることを意味します。
太陽光発電の設置にかかる初期費用が年々安くなっている
今、太陽光発電を設置する最大のメリットは、設置費用が下がってきていることです。
住宅用(10kW未満)太陽光発電システムの設置費用には、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの発電機器やパネルを設置するための架台、設置工事の費用が含まれます。
2011年は1kWあたり46.8万円だったのに対し、2019年には海外メーカーであれば20万円前後(とくとくショップ調べ)にまで低下しています。
ここまで価格が安くなったのには大きく分けて2つの理由があります。
理由1:発電システムが全世界的に低価格化した
理由2:工事の技術が上がり低コスト化に成功した
初期費用が高く断念していた家庭にも、太陽光発電の導入のチャンスが巡ってきているのです。
技術が向上し小さい屋根でもたくさん発電できる
太陽光発電の技術が向上し発電効率が上がったこともメリットです。
発電効率が高くなると少ないパネルの枚数でもたくさん発電できるようになります。屋根に乗せられる太陽光パネルが少なくても、最新の太陽光パネルなら十分な電気を生み出せる可能性があるのです。
安くて、たくさん発電できて、長持ち。売電価格が下がってもメリットがある理由は、太陽光発電の技術が向上しているからでもあるのです。
電気代を大きく節約し、さらには副収入も
太陽光発電の電気を自宅で使うことを「自家消費」と言います。自家消費のメリットは電気代を節約できることです。家庭内で使いきれない余った電気は電力会社が規定の価格で買い取るため無駄がありません。
年々上がり続ける電気代を節約し、売電収入により太陽光発電を設置した家庭は大きな経済的メリットが得られるのです。
節電意識が身につく
発電量や使用電力、売電量はリアルタイムモニターで確認できます。
前項の通り、余剰買取では節電すればするほど収入が増えますから、太陽光発電を設置したご家庭ではモニターを眺めて家族ぐるみで節電にいそしむ方が多いと感想をいただいています。
金銭的な話だけではなく、今どれだけ電気を使っているのかが目に見えて分かるので、無駄な消費電力の洗い出しができます。
また自宅でどれだけクリーンエネルギーを作れているか、どれだけ環境保護を行えているかも一目瞭然なので、お子さまや高齢の方を含めた家族全員で省エネに取り組む意欲になるのです。
節電意識の向上は、実際に太陽光発電を設置された方の多くが「意外な効果があった」と実感されるメリットです。
非常時の電源として使える
近年大きな災害によって長時間にわたる大規模停電が発生していますが、太陽光発電システムによって電力を作り出すことができるため、停電時にも電力を使うことができます。
停電になると太陽光発電システムも一時ダウンしますが、自立運転モードに切り替えることによって独立して電気を使えるようになります。
もちろん、通常時と比べると使える電力量は少なくなりますが、通常1500W程度までは使用できます。
通信機器や情報機器、照明、ポットや炊飯器は、非常時こそ重要になるもの。 停電しても電気を使うことができれば、慌てず余裕を持って行動できます。
今流行りの蓄電池と組み合わせればより効果的
蓄電池とは、発電した電力を貯めておける充電池のことです。
太陽光発電は当然ながら、太陽の当たっている間しか発電できません。荒天の時や夜間は発電がほとんどなくなります。
そこに蓄電池を組み合わせれば、太陽の出ない時間をカバーすることができるのです。
他にも、安い深夜電力を充電して昼間使うことができたり、消費電力の大きな家電を同時に使うことができたり、ほぼ1日分の電力供給が可能な大容量のものもあります。
補助金などにより蓄電池の普及は加速度的に進んでいますので、太陽光発電システムと合わせての導入をおすすめします。
屋根の面積の関係で考えてたよりもパネル枚数が設置できない場合でも限られたパネルの発電を蓄電池に充電・放電することで経済効果が得れるシステムをご提案させていただくことが可能です。
クリーンで再生可能なエネルギーで地球環境に貢献
太陽光発電は、太陽の光を直接電力に変える発電システムです。
それには、発電するのにCO2やNOxなどの有害物質を排出せず、資源が枯渇しないという特長があります。
つまり、地球環境を保護するのにとても効果的なクリーンエネルギーだということ。
また、エネルギー自給率を上げるためにも、太陽光発電は大きな期待を寄せられています。
日本のエネルギー自給率は、先進国の中で最低の6.0%。※
資源のほとんどを輸入に頼っている今の状態を解消することは、単なる商業上の問題にとどまらず、日本の安全保障や外交政策にとっても重要な課題です。
屋根の断熱効果
太陽光パネルを設置することによって、直射日光を遮断するなど断熱効果が発揮されます。
夏は外部からの熱を防いで涼しく、冬は内部の熱が逃げるのを防いで暖かく。
条件によっても違いますが、気温が高い真夏は太陽光発電を設置すると屋根の温度が10℃から30℃下がる効果が期待できます。
補助金が申請できます
太陽光発電の補助金制度は、地域によって異なります。
自治体ごとに補助条件や金額、算出の仕方が大きく違い、現在は補助金制度を取っていない自治体もあります。
多くの場合は、締切日に余裕があっても補助金の予算上限に達した時点で打ち切りとなりますので、補助金を申請したい場合は最新情報を確認しましょう。
お住まいの自治体について知りたい場合は、個別にお問い合わせください。
また近年では蓄電池の補助金も出ております。太陽光発電と合わせてご提案させていただきますのでお気軽にお問い合わせください。
新築への設置にはさらにメリットあり
新築時に合わせて太陽光発電を設置すると、既築にはないメリットがあります。
- 建築中の足場を利用することで施工コストを抑えられる
- 屋根の傾斜や向き、面積、素材など、システムに最適の設計が可能
- パネルメーカーや機器メーカーの選択幅が広い
- 配線や機材を機能的に配置し、見た目もスッキリ設置できる
- 煩わしい手続きを入居前に終わらせて新生活をスタートできる
- ローンを住宅ローンに含めることで、単体のローンより条件が楽になる
平成26年度のデータでは、既築の平均システム価格が40.5万円(kWあたり)なのに対し、新築は36.7万円となっています。※
コストを抑えられること、設計段階からシステムに最適な構造にできること、ローンを動産ローンではなく不動産ローンに換算できることなどが主なメリット。
反面、住宅ローン減税と補助金を両立できない場合があったり、新しい技術を勧められてうまくいかなかったりすることも。
特に屋根材一体型の太陽光パネルは、見た目がきれいで違和感も少ないですが、費用が割高でメンテナンスも複雑、断熱効果もあまり出なくなります。
また、細かい凹凸がある場合は通常のパネル型より故障率が上がったり、故障時には屋根ごと交換になったりしますので、慎重な対応が必要です。
どこにでも設置でき、メンテナンスが簡単
太陽光発電は光が当たる所ならばどこでも発電できるので、設置場所を選ばないメリットがあります。
住宅だけでなく、カーポート(車庫)や庭、空き地、壁面、水上など、あらゆるところに設置できます。
また、構造が他の発電システムに比べて非常にシンプルで、難しいメンテナンスは不要です。
発電する場所に可動部分がないため、機械故障が起きにくく、振動・排水・騒音・廃棄物なども発生しません。
少しの汚れなどは雨でほぼ流されるので、頻繁に清掃を行う必要もありません。
ただ、車のフロントガラスに雨の筋がつくように多少のほこりが残ることはありますし、鳥のフンなどが集中すれば明らかに発電量が落ちてしまいます。
常に最適な発電環境を整えたいなら、定期的に確認をした方がいいでしょう。
その場合、屋根の上のシステムを自分の目で確認することは難しいので、清掃を含めたメンテナンスを契約するか、設置時に汚れ防御策を整えておくことになります。
また、2年に一度の定期点検を10年間無料で行うので、安心して発電を行えます。
広告宣伝効果・イメージの向上
近年、企業には利益や組織だけではなく、環境への貢献が求められるようになりました。
あなたが企業や個人事業主ならば、太陽光発電システムを設置することにより環境対策に取り組んでいることをアピールすることができます。
またで個人あっても、「太陽光発電を導入している」=「環境問題への意識が高い」と評価されます。
誰も環境問題に無関心ではいられない昨今、クリーンエネルギーである太陽光発電システムの導入は、イメージ向上につながります。