コラム

エコキュートとは?お湯を沸かす仕組みやエコキュートを導入した時のメリット・デメリット

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こんにちは、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』です。今回は、家庭の給湯コストを大幅に削減できると言われているエコキュートについて、そもそもエコキュートとは、どのような仕組みでお湯を沸かしているのか、また他の給湯器からエコキュートに交換することでどのようなメリットとデメリットが考えられるのかについて解説します。

エコキュートは、給湯にかかるコストを削減できるだけでなく、給湯時のCO2排出量削減を実現できるため、2023年度は国が運営する「給湯省エネ事業」という補助金の対象にもなっています。それでは、エコキュートは、どのような仕組みでお湯を沸かすようになっているから、給湯コスト削減やCO2排出量削減を実現しているのでしょうか?エコキュートは、登場から20年以上が経過していますが、どのような仕組みでお湯を沸かしているのかよくわかっていない方は少なくないと思います。

そこでこの記事では、エコキュートがお湯を沸かす仕組みや環境に優しい給湯器と言われる理由などについて解説します。また、家庭の給湯器をエコキュートに入れ替えすることで得られるメリットと注意すべきポイントなどについても、併せてご紹介しますので是非参考にしてみてください。

エコキュートがお湯を沸かす仕組みについて

それではまず、エコキュートの基礎知識として、どのような仕組みでお湯を沸かしているのかについて解説します。エコキュートは、エアコンなどにも利用されているヒートポンプ技術を活用していて、貯湯タンクユニットと組み合わせることで、給湯器として運用するシステムになっています。

お湯を沸かす際には、大気中の熱を効率よく活用できることから、給湯コストの削減が実現するとされています。具体的な仕組みについては、次のようになっています。

エコキュートの特徴と仕組み

仕組み

画像引用:ダイキンHPより

エコキュートとは、「ヒートポンプ技術」を活用し、空気中の熱を利用してお湯を沸かす電気温水器のことを指しています。ヒートポンプは、空気中の熱を取り込み、圧縮して移動可能にする技術のことで、エアコンなどにも採用されている仕組みです。お湯を作る具体的な流れについては、以下のようになっています。

  • ヒートポンプユニットのファンから外気の熱を取り込む。この際「空気熱交換器」を通じて、膨張弁で低温になった冷媒が暖められる。
  • 暖められた冷媒が「圧縮機」に送られ、電力によりさらに圧縮されて高温化する。
  • 高温になった冷媒は「水熱交換機」に入って、水に熱を伝えてお湯にする。
  • 熱を伝えた冷媒は「膨張弁」に入り、熱を吸収しやすい状態に戻す。

エコキュートは、上記を繰り返すことでお湯を作る仕組みになっています。

エコキュートの給湯コスト削減効果は、上述した「空気中の熱」を利用する仕組みが大きな要因になります。さらに、エコキュートは貯湯式の給湯システムであることから、電力会社が用意しているオール電化用の料金プランを活用することができる点も大きいです。オール電化プランは、一般的な電気料金プランと異なり、夜間の電気料金が安く設定されています。エコキュートは、その安い夜間電力で一日に使用するお湯をまとめて沸かし、貯湯タンクに貯めておくという使い方ができるため、給湯にかかるコストを大幅に削減できるようになるわけです。なお、資源エネルギー庁による調査では、家庭で消費するエネルギーの約3割を給湯が占めているとされていますので、この部分の省エネを実現することが環境対策のポイントになるとみなされ、手厚い補助金制度が制定されているのです。

参照:資源エネルギー庁「エネルギー白書」

エコキュートを利用する場合のメリット

それではここから、家庭の給湯器をエコキュートにした場合のメリットについて簡単に解説します。

エコキュートは、給湯にかかる光熱費削減が実現できるといった感じに、コスト削減効果が注目される場合が多いです。ただ、それ以外にもさまざまなメリットが存在しますので、以下でご紹介します。

光熱費削減が目指せる

エコキュート最大のメリットは、給湯にかかる光熱費を大幅に削減することができる点でしょう。エコキュートは、ガスなどよりも割安な夜間電力を利用してお湯を沸かす仕組みになっていますので、給湯にかかる電気代を抑えることができ、月々の光熱費削減が目指せます。

例えば、エコキュートメーカーのダイキンが公表しているデータによると、ガス給湯器(都市ガス)を利用している場合の年間給湯光熱費は71,600円であるところ、給湯器をエコキュートに交換することで21,800円にまで削減することができるという試算が出ています。給湯器を交換するだけで、年間の給湯光熱費が5万円近くも安くなるというのは、非常に大きなメリットと言えるでしょう。

参照:ダイキン公式サイト

環境に優しい

エコキュートは、ヒートポンプ技術により「空気中の熱」を利用してお湯を沸かす仕組みになっています。そのため、ガスや石油を燃やしてお湯を作るガス給湯器や石油給湯器と比較すると、CO2排出量が少なく、環境にも優しいというメリットがあります。

地球温暖化は、世界中が一致団結して解決しなければならない課題とされていて、日本でも脱炭素社会実現のためにさまざまな取り組みが行われています。一般家庭でのCO2削減は、給湯部門での省エネの実現が重要視されていることから、上述した「給湯省エネ事業(https://kyutou-shoene.meti.go.jp/)」などの補助金制度が設けられています。

災害対策として有効

エコキュートは、一日に使用するお湯をまとめて沸かして貯湯タンクに貯めておくという仕組みになっていることから、地震や台風などの災害対策としても有効というメリットがあります。

日本は、諸外国と比較しても、自然災害が多い国として有名です。そして、地震や台風などがあった際には、電気やガス、水道などのライフラインがストップしてしまうことも珍しくありません。エコキュートは、貯湯タンクの中に大量のお湯を貯めておけるため、災害でライフラインがストップしても、ある程度の非常用水を確保しておける点が大きなメリットになります。自然災害は、いつ・どこで発生するか誰にもわかりませんし、万一のことを考えると、非常に心強いシステムと言えるでしょう。

注意すべきエコキュートのデメリット面

エコキュートは、上述したようなメリット面が認められていることから、年々その導入台数が伸びています。ただ、他の給湯器と比較して、全ての面で優れているというわけではありません。

これからエコキュートの導入を検討している方は、エコキュートのデメリット面もしっかりと押さえ、慎重に検討すべきです。ここでは、注意すべきエコキュートのデメリット面を簡単に解説します。

お湯切れリスクが付いて回る

エコキュートは、『貯湯式』の給湯器であることから、上述したようなさまざまなメリットが得られているのですが、その一方で「お湯切れリスク」が付いて回るというデメリットが指摘されています。

エコキュートの光熱費削減効果は、一日に使用するお湯を安い夜間電力でまとめて沸かして、貯湯タンクに貯めておくことで得られます。逆に言えば、貯湯タンクに貯めていた以上のお湯を使用すると、お湯切れを起こし水しか出なくなるのです。もちろん、次のお湯を沸かせば、再度お湯が使えるようになりますが、湯が沸くまでしばらく時間がかかりますし、余計なコストもかかるため、エコキュート本来のコスト削減効果が得られなくなります。こういったことから、エコキュートを導入した場合、ガス給湯器のような瞬間式のものと異なり、湯量の管理をしなければならなくなる点がデメリットです。

なお、こういった湯量の管理を自分で行いたくないという方については、エコキュート側が日々の使用湯量を学習し、沸かすお湯の量を決める「おまかせモード」と言った機能が搭載されているものを選ぶのがおすすめです。最近のエコキュートは、AI機能が搭載されているものがあり、日々の使用湯量を学習し湯切れを起こさないようにしてくれる機能があります。他にも、タンクの湯量が減少した時には、自動で沸き増しをしてくれるような機能もありますので、お湯切れを防ぐことは可能になっています。ただ、自動沸き増し機能は、割高な電気代でお湯を沸かすことになるので、この機能が働かないような使い方がおすすめです。

エコキュートの運転音による騒音トラブルリスク

エコキュートは、安い夜間電力を利用してお湯を沸かすという仕組み上、機器が稼働するのは夜中になります。そのため、ヒートポンプから生じる運転音が原因となり、近隣の方と騒音トラブルを抱える可能性があります。

なお、エコキュートの運転音は、約40dB程度と静かな図書館内の騒音レベルと同じくらいです。この騒音レベルは、通常であればトラブルになるような音量ではないのですが、周囲が寝静まっている夜中に音(低周波音)が生じることから、どうしても目立ってしまい、不快に感じる方がいるのです。実際に、エコキュートの運転音が原因となり、裁判沙汰にまで発展したケースも過去にあります。

また、エコキュートがお湯を作る際には、ヒートポンプユニットから冷風がでるのですが、これも近隣トラブルの原因となる恐れがあるため、注意が必要です。

エコキュートによる近隣トラブルを防止するためには、騒音や冷風でトラブルが起きにくい設置場所を選ぶ、防音対策を施すなど、何らかの対策が必要になると考えておきましょう。

設置スペースをとる

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットで構成される大型の給湯器です。ガス給湯器は、小型化が進んでいて、壁掛け設置ができるため、設置場所で困るようなことは少ないです。しかし、エコキュートの場合、導入したくてもエコキュートを設置できるだけのスペースを確保できない…なんてこともあるほどで、機器そのものの大きさがデメリットになることがあります。

また、エコキュートは設置スペースだけでなく、搬入・搬出に関しても、その大きさがネックになるケースがあります。例えば、最初にエコキュートを設置した時は問題なく搬入できたものの、後からお隣に家が建ったなどで、設置したエコキュートを交換する際、既存機器を撤去するために高額な費用が掛かってしまう…なんてことになるケースも考えられます。

エコキュートは、皆さんが想像している以上に大きな設備ですので、設置場所は慎重に選びましょう。

光熱費全体を見ると高くなる場合がある

エコキュートは、電力会社が用意しているオール電化用の料金プランを活用することで、電気代削減を目指します。オール電化プランは、深夜帯の電気代が格安に設定されているため、その時間帯にまとめてお湯を沸かせる貯湯式のエコキュートは、給湯にかかる光熱費を大幅に削減できるわけです。

しかし、オール電化プランは、深夜帯の電気代が格安になる反面、日中の電気代は割高に設定されるので注意が必要です。例えば、日中に家族の誰かが家にいて、多くの電気を利用するといったご家庭の場合、給湯コストが削減されたとしても、昼間に使用する分の電気代が高くなることで、全体の光熱費が高くなってしまう…なんてことも考えられます。

エコキュートの光熱費削減効果は、機器単体で得られるわけではなく、電力会社など外部サービスとの組み合わせで得られる部分も多いです。したがって、本当にエコキュートを導入することがお得になることなのかは、ご家族のライフスタイルなども含めて慎重に検討するようにしましょう。

なお、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』では、エコキュートを導入したことによる光熱費削減効果などについて、事前に料金シミュレーションなどを行うことも可能です。エコキュートの導入に迷っている方がいれば、まずは、本当にお得に使えるのか調べることから始めてみてはいかがでしょう。

停電時はお湯を沸かせない

これはエコキュートだけのデメリットとは言えませんが一応ご紹介します。エコキュートは、電気を主なエネルギーとして、空気中の熱を活用してお湯を沸かす給湯器です。つまり、自然災害の影響などで電気の供給がストップした場合、機器が動かせなくなるため、新たなお湯を沸かすことができません。こう聞くと、明確なデメリットのように感じるかもしれませんね。

ただ、ガスを燃焼させることでお湯を作るガス給湯器に関しても、着火に電気を利用していますので、停電が起きるとお湯を沸かすことができません。さらに、エコキュートの場合、タンクにお湯が残っていれば、そのお湯を利用することができます。ガス給湯器など、他の給湯器は停電が解消されるまでお湯が使えないことを考えると、エコキュートは不便ではあるものの、停電時でもある程度お湯を確保できますので、致命的なデメリットとまでは言えないかもしれませんね。

なお、停電時は、エコキュートの機能を利用した温度調整ができなくなるので、蛇口から高温のお湯が出てきます。自分で水と混ぜて温度を調整する必要がある点は注意しましょう。

エコキュート導入時の機種選びのポイント

それでは最後に、実際にエコキュートを導入すると決めた時、どの機種が自分たち家族に最適なのかを見極めるため、意識しておきたいポイントをご紹介します。

エコキュートは、機種選びを失敗してしまうと、本来得られるはずの光熱費削減効果が得られなくなる可能性があります。各家庭に最適なエコキュートを選べるようにするため、以下のポイントを押さえておきましょう。

家族構成に見合ったタンク容量を選ぶ

エコキュートの機種選びを行う場合、貯湯タンクの容量が第一のポイントになります。

エコキュートは、家族の人数やライフスタイルに合わせて、最適な容量のものを選ぶのが非常に重要です。なぜなら、エコキュートは、一日に使用するお湯を、電気代が割安になる深夜帯にまとめて沸かすという仕組みになっているからです。

エコキュートの本体価格は、タンク容量が大きくなるのに比例して高くなります。そのため、導入コストを削減したいと考え、小さめのタンク容量のエコキュートを選ぶ方がいます。しかし、このような選択をした場合、お湯切れを起こしてしまい、電気代が高い時間帯に沸き増ししなくてはいけなくなるのです。そうなると、本来エコキュートが持つ光熱費削減効果を最大限生かせなくなります。

家族構成に見合ったタンク容量の目安については、以下を参考にしてください。

  • 2~4人家族・・・180L、300L
  • 3~5人家族・・・370L
  • 4~7人家族・・・460L
  • 5~8人家族・・・560L

上記は、あくまでも目安となります。ご家庭ごとのライフスタイルによって、必要な湯量は変わりますので、自分たちに最適な貯湯タンク容量が分からない…と不安な方がいれば、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』にご相談ください。

エコキュートの機能

エコキュートの機種選びでは、各機種に搭載されている機能について、それぞれのご家庭の日常生活の状況をもとに、どのような機能が必要なのかを慎重に検討するべきです。

エコキュートは、「給湯専用・セミオート・フルオート」などと、搭載されている機能の違いで分かれていて、当然高機能なものほど本体価格が高くなります。例えば、追い焚きや自動で足し湯を行う機能が搭載されたエコキュートがありますが、ご家族の入浴時間について、それほど開きが無い場合、不必要な機能になってしまうことでしょう。エコキュートは、便利機能が多くなればなるほど、本体価格が高くなりますので、何も考えずに機種選びを進めると、使いもしない機能にコストをかける結果になってしまいます。

エコキュートの機種選びを行う時には、本体価格が注目されがちですが、まずは絶対に必要と考える機能をピックアップし、それが搭載されているものを選ぶという方法がおすすめです。

設置スペースと環境条件

3つ目のポイントは、設置スペースと設置場所の環境条件についてです。

上述したように、エコキュートは大型の給湯システムですので、設置のためにガス給湯器とは比較にならないぐらい大きなスペースが必要です。特に、容量の大きいタンクのものを選んだ時には、予定していたスペースに設置できない…なんて可能性もあります。したがって、エコキュートの導入を検討した時には、設置可能なスペースがあるのかも、事前にきちんとチェックしておきましょう。なお、エコキュートには、設置スペースの要件を緩和した薄型タイプなどが登場していますので、過去にスペース的な問題で設置が不可能と言われた方でも、導入可能な場合があります。まずは、お気軽にとくとくショップまでお問い合わせください。

エコキュートの設置に関しては、スペース的な問題以外にも、設置場所の環境条件に注意してください。エコキュート設置後の寿命などに関わってくるポイントになります。

エコキュートの設置場所が、海に近く潮風の影響を受ける可能性がある場合、耐塩害仕様のエコキュートを選ぶ必要があります。この他にも、冬場の外気温が極端に下がるような寒冷地の場合は寒冷地仕様、生活用水として井戸水や地下水を利用している場合、井戸水対応型エコキュートを選ぶなど、環境条件に適応した機種を選択する必要があります。こういった特別仕様のエコキュートは、通常のものよりも割高になる、機能が限定されるなどのデメリットがあるので注意しましょう。

まとめ

今回は、エコキュートがお湯を沸かす仕組みや、家庭の給湯器としてエコキュートを選んだ場合のメリット・デメリットを解説しました。

エコキュートは、ガス給湯器など、その他の給湯システムと比較すると、給湯にかかるコストを大幅に削減できると言われています。さらに、CO2排出量を削減できるなど、環境にも優しい給湯器として、国や自治体が用意している補助金制度を活用できる場合があります。ただ、エコキュートの仕組みをよくわかっていない方であれば、エコキュートの光熱費削減効果やCO2排出量削減効果について、「本当なのかな?」と疑ってしまうかもしれませんね。特に、ガス給湯器からエコキュートにするだけで、年間の給湯光熱費が5万円近くも変わると言われても、なかなか信用できない…と思ってしまうものでしょう。

ただ、エコキュートは、外気の熱を効率的に活用してお湯を作るという仕組みや、電力会社が用意している料金プランを賢く利用するなどと言った工夫が施されているため、非常に高い光熱費削減効果を持っているのです。記事内では、エコキュートの基本的な仕組みなどもご紹介しましたので、その内容から「なるほど!」と思っていただけたのではないでしょうか?

現在、ガス給湯器などからエコキュートへの交換を検討している方がいれば、お気軽に『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』にお問い合わせください。とくとくショップでは、お客様にとって本当にエコキュートにすることがお得なのか、料金シミュレーションなども行っています。

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