蓄電池を進化させた新しい蓄電池、クラウド蓄電池が注目を集めています。もちろんそこには多くのメリットがあるからですが、誰にでもすべてのメリットが当てはまるわけではありません。
今回は、話題のクラウド蓄電池についてどんなメリットがあるのか、そしてどんな人がクラウド蓄電池を導入するとメリットが最大化されるのかといったポイントを余すところなく解説したいと思います。
クラウド蓄電池のことが少しでも気になるという方は、この記事1本ですべてを理解できると思いますので、ぜひ最後までお読みください。
蓄電池の進化形、クラウド蓄電池の基礎知識
最初に、蓄電池の進化形とされるクラウド蓄電池に関する基礎知識について解説します。「クラウド蓄電池ってなに?」という疑問も、ここで解決しておきましょう。
クラウド蓄電池とは
クラウド蓄電池とは、インターネットを通じてクラウドシステムと連携し、AIや遠隔管理機能を活用できる蓄電池のことです。これにより、電力の最適な制御や売買、災害時のバックアップなどが効率化されます。クラウド(オンライン上のサービス)と連携して稼働することから、「クラウド蓄電池」と呼ばれています。
クラウド蓄電池の特徴
クラウド蓄電池の特徴を整理すると、主に4つあります。1つずつ見ていきましょう。
1. AI(人工知能)が最適な状態を保つための制御をする
今どきは生成AIをはじめ、何かとAIの名前を聞くことが多くなりました。このクラウド蓄電池も例外ではなく、AIが常時蓄電や電力の使用状況を監視し、最適な形になるよう制御する仕組みになっています。
例えば、天気予報が晴れの日と雨の日とでは温度や湿度が異なるため、空調が同じ制御でいいはずはないでしょう。冷房をする場合、晴れの日は強く、雨の日は除湿メインにして気温を下げる出力はそれほど必要ありません。従来は人間が肌感覚で空調の操作をしていたと思いますが、クラウド蓄電池はネット上から流れてくる天気予報のデータを分析し、最適な空調の制御をします。また、時間帯によって電力の単価が異なるため、それぞれの時間帯においてどの電力を使うのが適切かも判断します。
電力の単価が安い夜間であれば系統電力(電力会社から供給される電力)を優先し、電力の単価が高い昼間であれば蓄電池内にある電力を優先的に使うといった具合です。
これらをすべてAIが自動的に行ってくれるだけでなく、AIなのでどんどん学習をしてその家に最適な電力使用の形を構築していってくれます。
2. 遠隔からでも監視や操作ができる
「クラウド」、つまりネットと接続しているだけあって、クラウド蓄電池は遠隔地からの監視や操作が可能です。まず考えられるのは、スマホアプリと連携して外出先からスマホで監視や操作をするといった使い方でしょう。
例えば、外出してから「エアコン消し忘れたかも?」となった場合に、クラウド蓄電池であれば自宅内の家電とも接続されているため、エアコンの電源がどうなっているのか状況を知ることができますし、もし消し忘れていたのであれば遠隔操作で電源を切ることもできます。
エアコンは電気代が高いですし、旅行中にずっとつけっぱなしになっていたことで電気代が跳ね上がってしまった・・・という話も聞かれます。また、暖房やキッチン周りなどの家電をつけっぱなしにしてしまうと火災のリスクもあるため、遠隔から状況を知ることができると大きな安心感につながります。
3. 余剰電力売買できるVPP(仮想発電所)機能がある
クラウド蓄電池には、VPP(仮想発電所)に参加できる機能があります。実はこれが最大の目玉といっても良いかもしれないほど、きわめて重要な機能です。
まず、このVPPとは「Virtual Power Plant」の略で、日本語では仮想発電所と訳されています。
仮想ではない実物の発電所は、1か所にすべての発電施設が集中しています。それに対してVPPは分散している発電施設を、あたかも1つの発電所のように制御できる仕組みのことです。例えば各地に点在している太陽光発電所を仮想的な1つの発電所として稼働させ、コンピューターによって統合・制御します。
クラウド蓄電池には、このVPPに参加できる機能があります。これによってVPPの一部として稼働させれば余剰電力を必要に応じて売電し、収益を上げることができます。
もちろん、一連の制御や売電はすべて自動的に行われるため、利用者が何らかの操作をする必要はありません。放ったらかしで売電収入を狙えるため設置費用の回収も可能になる、きわめて重要な機能です。
4. アップデート可能があるため機能や安全性が常に維持される
クラウド蓄電池はネットと接続されているため、常に内部ソフトウェアがアップデートされます。近年ではパソコンやスマホなどのデジタル機器だけでなく、ネットに接続されているIoT機器にもサイバー攻撃のリスクがあるため、こまめに内部ソフトウェアをアップデートする必要性が高くなっています。クラウド蓄電池は自動的にアップデートも行うため、常に安全性が保たれる仕組みになっています。
また、VPP機能など電力の制御に関するソフトウェアも常に最新のものにしておくことで精度が向上し、より快適に利用できるようになります。こうしたアップデートもクラウド蓄電池であればすべて自動で行ってくれます。
「クラウド」ではない従来型蓄電池との違い
クラウド蓄電池はネットで接続されていることやAI制御を行うことなどが大きな特徴ですが、「クラウド」ではない従来型の蓄電池も多く普及しています。ここでは、クラウド蓄電池とそうではない従来型の蓄電池との違いについて解説します。
1. シンプルな充放電制御
蓄電池である以上、クラウドでなくても充放電の機能が備わっています。あらかじめ設定しておいた時間帯に充電をしたり放電をしてくれます。ただしクラウド蓄電池ではないので自分で考えて制御するといった機能はなく、あくまでも人間が設定したとおりにシンプルな充放電を行います。
2. インターネットには接続されていない
「クラウド」というのはインターネット空間(クラウド)を意味する言葉です。つまりクラウド蓄電池はネットに接続されていることが最大の特徴というわけです。それに対して従来型の蓄電池はネットには接続されておらず、IT業界でいうスタンドアローン(他者と接続されず独立している状態)です。
IoT機器としてのメリットはありませんが、逆にサイバー攻撃などネットに接続していることによるリスクもないため、この点については一長一短といえます。
3. VPP機能がなく電力売買に参加できない
クラウドではない従来型の蓄電池はネットに接続されていないので、当然ながらVPPに関連する機能もありません。VPPに参加することで効率的に売電ができるようになるわけですが、従来型の蓄電池はそもそも売電を主目的としていないので、目的が異なる機器と考えておいたほうがよいでしょう。
4. クラウド蓄電池と比べると安い
実際に購入・導入を検討している方にとって大きな関心事といえるのが、お値段です。従来型の蓄電池はおおむね100万円から200万円程度、ハイエンドモデルで250万円程度というのが2025年2月時点の相場です。
これに対してクラウド蓄電池は容量が小さいモデルであっても300万円近くになりますし、標準的な容量のモデルだと350万円以上になります。かなりざっくりとした言い方になりますが、従来型の蓄電池と比べると「二回りほど高い」というのがクラウド蓄電池です。
コストパフォーマンスを考えるとクラウド地区園地のほうが長期的にメリットがあるわけですが、そこまでのスペックを求めていない、予算がシビアという場合は、従来型の蓄電池を選択するケースもあるでしょう。
こんなにある、クラウド蓄電池のメリット5選
ここでは、クラウド蓄電池のメリットを1つずつ紹介します。とても多くのメリットがあるので、「こんなにあるのか」と感じる方は多いと思います。
遠隔監視と遠隔操作
クラウド蓄電池はネットと接続されているIoT機器の一種です。IoTとは「Internet Of Things」の略で、パソコンやスマホなどネットに接続することが前提の機器以外の家電などが幅広くネットに接続し、メリットを発揮する概念のことです。
ネットに接続されているメリットをいかして、クラウド蓄電池は遠隔監視や遠隔操作が可能です。スイッチの消し忘れなどを外出先から確認できることなどについてはすでに述べましたが、外出先からバッテリーの残量や消費電力などの情報をリアルタイムでチェックできるのも大きなメリットといえます。
クラウド蓄電池はAI制御になっているモデルが多いため電力の使い方について人間が何かの操作をするケースは少ないと思いますが、そうであっても最新の状況をいつでもどこでもチェックできることは、電力の使い方や省エネ意識を高める意味でも有意義だと思います。
エネルギー管理の効率化
クラウド蓄電池はとても賢い蓄電池なので、充電や放電といった制御を常にAIが最適化します。それぞれの家庭によって電力の使い方や量などは異なるので、一律に同じ制御が最適であるとは限りません。
AIは自動的に電力の流れを制御するだけでなく、その過程での最適な充放電を学び、そに基づいた制御をしてくれます。家族構成が変わった時には電力の使い方も変わってくるはずですが、もちろんそういった変化にもAIはしっかり対応します。
徹底したエネルギー管理により電力使用や充放電の無駄をなくし、電気代の削減を実現します。この削減分が積もるとクラウド蓄電池の購入費用を回収できるため、長期間にわたって使用するほどクラウド蓄電池はメリットが大きくなります。
災害時のバックアップ電源として活躍
大規模地震や台風などの自然災害が発生すると、高い確率で停電も発生します。しかしながら停電はライフラインのなかでも比較的早く復旧するため、重要なのはそれまでの時間をどうつなぐかです。阪神淡路大震災や東日本大震災ほどの大きな地震であっても数日後には電力が復旧した地域が多く、この数日間をどうやり過ごすのかが課題となってきました。
そこで役に立つのが、蓄電池です。これはクラウド蓄電池、従来型の蓄電池のどちらにもいえることですが、蓄電池で数日間の電力をまかなうことができれば、停電による影響を最小限に食い止めることができます。
太陽光発電を併用していると災害時のバックアップ能力はさらに高く、災害対策としてクラウド蓄電池を検討しているのであれば、太陽光発電との併用を強くおすすめします。
電力を必要としているのは家庭だけでなく、企業も同様です。企業によっては停電によってすべての業務が止まってしまうため、蓄電池によるバックアップで非常時に備えるケースが多くなっています。
ピークシフトによる電気代の大幅削減
ピークシフトとは、電力使用のピークを抑えることです。標準的な家庭では昼間に電力消費量がピークを迎えることが多いのですが、その時間帯は電気代の単価が高い時間帯でもあります。電気代が高い時間帯に最も多くの電力を消費するという形を変えることができれば、電気代の削減につながります。
そのための方法論のひとつが、ピークシフトです。あらかじめ太陽光発電や深夜電力などを蓄電池に貯めておき、電力消費量がピークを迎える時間帯にそれを放電します。蓄電池からの供給分があるのでピーク時に電力会社からの買電量が減り、電気代の効果的な削減ができます。
さらに、電気代の決まり方を知っておくとさらにメリットを強く感じることができます。というのも、電気代は多く使えば使うほど単価が高くなるのです。電力を多く使う人はそれだけ発電施設の能力を多く使うのでその応分負担をするという考え方です。つまり、ピークが高ければ高いほど電気代が高くなってしまうわけです。蓄電池でピークシフトをすればピークが低くなり、電気代の単価上昇を抑制できます。
安い時間帯に電力を貯めておいて高い時間帯に放電するという複雑な制御であっても、クラウド蓄電池ではそれがすべて自動化されています。ユーザーは何もしなくてもAIが自分で考えて最適化してくれるので、とても効果的です。
太陽光発電との相性バツグン
先ほどから何度か触れていますが、クラウド蓄電池は太陽光発電との相性がとても良く、これから導入するのであれば太陽光発電と併用することを強くおすすめします。
そもそも蓄電池は太陽光発電の弱点である「夜間に発電しない」「悪天候の日は発電量が著しく低下する」といった問題を克服できるため、両方を併用することで死角のないエネルギー自給システムが出来上がります。
家庭用モデルで最も理想的だとされるのは、昼間の電力消費量がピークを迎える時間帯には太陽光発電で電力をまかない、それでも余った分は蓄電池に貯めておいて夜間に使うという形です。仮に蓄電池の充電量だけでは足りないのであれば電力会社からの電力を買うことになりますが、夜間は電気代の単価が安いので高効率です。
電力会社からの買電量が減るということは、それだけ発電施設への負荷が軽減されるため、環境保護やエネルギーの節約につながります。
国内主要メーカーの特徴とおすすめポイント
日本国内の主要なクラウド蓄電池メーカーについて、それぞれの特徴やおすすめポイントなどを紹介します。比較検討の参考にしてください。
シャープ(SHARP)
太陽光発電の普及が始まった当時から本格的に参入し、業界をリードしてきたシャープ。こうした経緯があるだけに電池の開発力が高く、短時間で満充電ができる機能は柔軟な使い方に対応してくれそうです。
クラウド機能を常に最新に保つための自動アップデートはもちろん、故障や不具合などを常にモニタリングして検知し、知らせてくれる機能も秀逸です。
充放電の大まかな方向性を選ぶ機能として、「経済性モード」と「クリーンモード」を選択可能です。ライフスタイルや目的に応じて、手軽に使い分けができます。
パナソニック(Panasonic)
家電大手として、また太陽光発電システム、蓄電池などでも高いシェアをもつ国内有力メーカーです。パナソニックのクラウド蓄電池は利用モードが多く、3つ用意されています。
「環境優先モード」「蓄電優先モード」「経済優先モード」の3つですが、それぞれの名称でどんなモードなのか想像がつくと思います。
また、電池は劣化すると発火したり膨らんだりといった現象によって事故につながる恐れがあります。もちろん市販されている蓄電池ではそういうことが起きないように設計されていますが、その上でパナソニックのクラウド蓄電池は点検お知らせ機能が搭載されており、高いレベルで安全が保たれています。
オムロン(OMRON)
オムロンのクラウド蓄電池は、環境性能を重視した設計が特徴です。また、太陽光発電との併用を前提にしているモデルが多いなかで、オムロンのクラウド蓄電池は太陽光発電がなくてもフルに機能を発揮できるように設計されているため、蓄電池単体で導入する際には有力な選択肢になります。
遠隔監視についても力を入れており、太陽光発電と併用している場合の発電量や蓄電量を外出先からいつでもチェックできます。また、何か異常が発生した際にはプッシュ型通知(メールなどを送信して知らせてくる通知機能)で知らせてくれます。
長州産業
太陽光発電でも定評のある純国産ブランド、長州産業。他社へのOEM供給実績が豊富なメーカーなので、幅広い製品開発力に定評があります。「Smart PV multi」シリーズや「SMART PV EVO」シリーズといったブランドでは豊富なラインナップが用意されており、容量や設置タイプなどに応じてきめ細かい選択肢があります。
ニチコン(Nichicon)
家庭用蓄電池の国内累計販売台数が第1位という輝かしい実績のあるメーカーです。一般的な1桁モデル(蓄電容量が3~9kWhで1桁台のモデル)に加えて10kWhを超える大容量モデルも用意されており、アパートなど集合住宅での導入も視野に入ります。
また、世界で初めて電気自動車と蓄電池を連携させたV2Hを開発したメーカーなので、電気自動車との連携についても技術力に定評があります。
クラウド蓄電池がおすすめのケース
クラウド蓄電池についてさまざまな角度から解説をしてきましたが、ここではこれらの情報を踏まえてクラウド蓄電池をおすすめしたい方、ケースを紹介します。
これらに1つでも多く当てはまる方は、クラウド蓄電池の導入によって多くのメリットが得られるでしょう。
太陽光発電と連携し、電気代を最適化したい
電気代は安いに越したことはないので、電気代を「安くしたい」と項目建てしたいところですが、敢えて「最適化したい」という項目にしました。というのも、電気代を安くするための条件は季節や家族構成、電気料金プランなどによって千差万別だからです。どんな条件下であっても常に電気代を安くできるように制御するのが最適化なので、それを全自動で実現したい方は、クラウド蓄電池を最もおすすめできます。
今後も電気代は高騰が予想されており、さらに高くなる可能性もあります。このように電気代をめぐる状況が変化しても常に最も安く電力を使えるように考えて動いてくれるクラウド蓄電池は強い味方となります。
スマホで電力の管理をしたい
ネットに接続されているIoT機器であることも、クラウド蓄電池の大きな特徴です。今どきは家庭内のさまざまな機器がIoT化しており、外出先から遠隔監視や遠隔操作ができることが当たり前になりつつあります。その際の端末にスマホが使われるケースが多いため、それと同じ感覚で自宅の電力に関連する管理一切をスマホで完結したいという人は多くいます。
IoT家電と同じ感覚で電力の状況、安全確認などをスマホで完結したいという人は、クラウド蓄電池でなければ物足りないかもしれません。
VPPに参加し、売電収益を得たい
クラウド蓄電池にはVPP機能があるので、VPPに参加して売電収入を狙うことができます。太陽光発電と併用して導入すると売電のチャンスがより拡大するため、本格的な収入を狙うことも可能になるでしょう。
蓄電池の導入にあたって売電収入を視野に入れるのであれば、クラウド蓄電池を選ぶべきです。
クラウドではない従来型蓄電池がおすすめのケース
次に、クラウド蓄電池ではなく従来型の蓄電池を選んだほうが良いと思われるケースについても紹介します。こちらに1つでも多く当てはまる方は、クラウド蓄電池よりも従来型の蓄電池を選んだ方が良いかもしれません。
シンプルな蓄電機能だけで十分
充電と放電だけをしてくれれば良いというシンプルな使い方を想定しているのであれば、無理に高価なクラウド蓄電池を購入する必要はありません。従来型の蓄電池であれば100万円程度安く導入できますし、クラウド蓄電池特有の機能以外については本格的な蓄電池として利用可能です。
インターネット環境がない
自宅にインターネット環境がないというのは今どき珍しいかもしれませんが、何らかの事情でインターネット環境がないのであれば、クラウド蓄電池を導入することができません。これには、インターネット環境はあるものの蓄電池を設置するところへの配線が難しいケースも含まれます。
ネットと接続することができない、もしくは接続する必要性を感じないのであれば、従来型の蓄電池で十分です。
導入コストを抑えたい
すでに述べているように、クラウド蓄電池と従来型の蓄電池とでは、100万円程度の価格差があります。今後クラウド蓄電池の普及が進めばスケールメリットによって価格が下がってくることも考えられますが、その時には従来型の蓄電池がもっと安くなっているかもしれません。
とにかく導入コストを抑えたいというニーズが優先される場合は、クラウドではなく従来型の蓄電池の一択となります。
自家消費が目的で、売電は考えていない
近年ではFIT(固定価格買取制度)の終了に伴って「卒FIT」と呼ばれる動きが活発になっています。高い価格で買い取ってもらえたからこそ売電をしていた人たちが、買取価格の下落に伴って電力会社に売るのではなく自家消費をすることに目を向け始めています。
その背景には電気代の高騰があるわけですが、さらに電気代の高騰が続けば自家消費を目指す人は増えるでしょう。自家消費型の太陽光発電を運用している家庭では従来型の蓄電池でも十分役割を果たせるので、クラウド蓄電池を導入する必要性はそれほど高くありません。
もっとも、AIによって電力の管理を最適化してくれる機能を使えば、自家消費型の太陽光発電であっても節約効果はより高くなります。
クラウド蓄電池の販売店・施工店選びのポイント
最後に、クラウド蓄電池を導入しようと検討している方に向けて、販売店・施工店選びのポイントを解説します。クラウド蓄電池は買って終わりではなく設置工事が必要になるため、価格やサービスだけでなく施工品質も含めて購入店を精査することが重要です。
取り扱いメーカーと製品ラインナップ
最初から購入したいクラウド蓄電池のメーカーが決まっているのであれば、そのメーカーの代理店をしていて専門的に取扱っている施工店を選ぶのが良いでしょう。逆にメーカーのこだわりがなく最もニーズに合った機種を購入したいと考えているのであれば、幅広いメーカーの製品を取り扱っている施工店のほうが良いと思います。
これからクラウド蓄電池を導入したいと考えている方の多くは、おそらく後者でしょう。特にメーカーのこだわりがなく幅広い選択肢から選びたいという場合は、より多くのメーカー、製品を取り扱っている施工店に問い合わせをするのが良いでしょう。
また最新モデルの取り扱いについても、やはり最新モデルを取り扱っていることが重要です。というのも、クラウド蓄電池の技術は日進月歩で、次々と新機能が増えています。これから設置するのであれば、そのメリットをしっかり享受したいところです。
価格と補助金対応
価格の表示についても、意外に重要な比較検討項目です。よく見られるのが、「〇〇円~」のように曖昧な表示になっているケースです。これだと本当はいくらなのかがよく分からないので、実際に見積もりを見ると予想以上の価格を提示される可能性が高いと思っておいたほうが良いと思います。
また、クラウド蓄電池の設置には工事が必要なので、本体価格が安くても工事費用でしっかり利益が上乗せされ、結局は高い買い物になってしまうといったケースもあります。このように価格の表示方法ひとつをとっても施工店の誠意が表れるので、しっかり精査したいところです。
お金の話を、もうひとつ。クラウド蓄電池の購入では補助金を利用できる可能性があります。一般の方が補助金について正確な情報を調べて、自分が該当するのかを判定するには難しいものがあります。施工店は補助金に関してもプロなので(そうであってほしい)、補助金の利用可否や申請などについてしっかりと情報やサポートがあるかも重要な指標となります。
設置・施工実績
一般的な家電と違ってクラウド蓄電池は電気系統との接続、インターネットの接続といった工事が必要です。同じ製品を購入しても施工品質によって結果が大きく異なってくる世界なので、設置・施工実績も重視したいところです。
これまでの実績に自信がある施工店であれば、施工数や実績についてのコンテンツがホームページにあるはずなので、そういった情報が充実しているかどうかは一次的にチェックしたい項目です。
実際の商談になったら、ご自身のケースに近い施工実績があるかどうかを尋ねてみましょう。そこで「お客様と似たケースはこちらです」といった感じで紹介してくれるようであれば、同じ品質の施工が期待できます。
また、工事の内容によっては電気工事士など資格が必要になる部分があります。こうした資格保有者がしっかり在籍しているかどうかも、事前に確認しましょう。
不適切な工事品質だと機器の寿命を縮めてしまう恐れもあるので、しっかり精査したい項目です。
アフターサポートの充実度
「買ったら終わり」ではないところが、クラウド蓄電池の重要なポイントです。工事が終わったあと、納品が終わったあとのアフターサポートが充実しているかどうかについても、しっかりチェックしておきましょう。
一般的にクラウド蓄電池には10年から15年程度のメーカー保証がついています。それに加えて販売店保証や販売店独自の延長保証があれば理想的です。
もし突発的なトラブルが発生した時にはどういう対応をしてくれるのかを尋ねてみて、明確な回答が得られるかどうかもチェックしておきたいところです。
口コミ・評判
ネット上には多くの口コミ情報があります。口コミサイトやGoogleマップの口コミ欄など、一般の人が自由に書き込める情報を検索してみて、その施工店の評判を見てみましょう。XなどのSNSで検索してみるのも有効です。
「〇〇(施工店名)+蓄電池+口コミ」などの検索ワードで検索してみるだけでも、十分な情報が得られるかもしれません。
ただし、ネット上の口コミ情報は玉石混交です。その施工店を辞めた人が腹いせに悪口を書いていたり、大げさに書いているような場合も想定できるため、すべてを鵜呑みにはせず、批判的な口コミについては具体性があるかどうかもチェックしましょう。
こうした点を踏まえた上で、特に購入後の対応について評判が悪い施工店は、購入する前までと購入後の態度が変わってしまう可能性があるので、要注意です。
販売形態(訪問販売 vs. ネット販売)
以前はクラウド蓄電池のように設置工事を必要とするような機器をネット販売で購入するというのはあまり考えられませんでした。しかし、今は違います。こうした機器もネットで幅広く展開している販売店や施工店がたくさんありますし、競争が激しくなることでより安く購入できる可能性も広がります。
訪問販売とネット販売のどちらが優れているかを軽々に言い切ることはできませんが、「今なら補助金が使えるので安くなる」といったように契約を急がせるようなセールスは要注意です。ネット上であれば簡単に比較検討ができますが、訪問販売だとそれが難しく、相場よりも高い価格を提示している例が多く見られます。
一度問い合わせをするとしつこい営業電話が掛かってくるのではないかと不安を感じる方は多いと思います。その点、ネット販売はそういったことが少ないため、冷静に比較検討ができて大げさな営業トークも少ないネット販売が良いのかもしれません。
見積もりは複数社で比較
クラウド蓄電池は決して安い買い物ではないので、比較検討時には複数の販売店・施工店を比較することをおすすめします。ネット販売をしている業者であればネット上で見積もり依頼ができるので、簡単に相見積もりができます。
販売店・施工店にとっても「他社にも相見積もりをしている」ということが伝わるため、より誠意ある価格提示やサービスが期待できるでしょう。
複数社の比較検討によって適正価格をイメージし、悔いのない業者選びをしてください。
まとめ
蓄電池の進化形、クラウド蓄電池についての基本から導入にあたって知っておくべきことを余すところなくまとめました。決して安い買い物ではありませんが、導入した方の満足度はとても高いので、ぜひこの機会に積極的に検討してみてはいかがでしょうか。
和上ホールディングスでは、蓄電池に関して豊富な販売実績と施工件数を誇っております。特に、太陽光発電と蓄電池をセットで購入することで、よりお得に設置できるため、蓄電池のご利用や導入をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。