太陽光発電投資を行っている方の中には、FIT制度による固定価格買取り期間の終了が迫っていたり、経年による維持費用負担の増加など、さまざまな理由から売却を検討しているものの、その手続きについて悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
太陽光発電を売却する際は、必要書類を用意し売買契約の手続きなどを進める必要があります。
そこで今回は、太陽光発電の売却手続きに必要な書類や流れ、注意点について詳しくご紹介します。産業用太陽光発電を運用し売却を検討している方や太陽光発電の売却の方法が分からず悩んでいる方は、ぜひご参考にしてください。
太陽光発電に関する売却手続きの種類
太陽光発電の売却の方法には二種類の形態が考えられます。
買取業者へ設備と土地を買い取ってもらう
ひとつは、専門の業者へ稼働中の太陽光発電設備の査定を依頼し、買い取ってもらう方法です。
その場合、太陽光発電設備が設置されている土地の売買とセットになるケースが多いです。
そのため、「動産」としての「太陽光発電設備」の金額に、「不動産」としての「土地」の評価額が上乗せされた査定となります。
土地を手放したくない場合は、売却せずに賃貸借契約を締結する方法もありますので買取業者に相談してみましょう。
売買の仲介業者へ相談する
もう一つの方法は、仲介業者へ依頼し売却相手を斡旋してもらう方法です。
この場合は、「太陽光発電設備」と「土地」両方の価値を合わせた売却希望額を提示し、金額が合意に至れば相手方と売買契約を締結するというものです。
買取業者との売却手続き
買取業者を利用するときの手続きとメリットについて説明します。
査定と買取額の確認
まず、対象となる太陽光発電設備の概要を再確認します。
下記の内容についてまとめた「太陽光発電設備概要書」を作成しておくと、その後の査定および手続きがスムーズに進むでしょう。
- 物件所在地
- 土地面積/登記簿上の地目
- 電圧区分(低圧/高圧/特別高圧)
- 発電所系統連系開始年月日
- FIT制度固定買取価格
- 太陽光発電モジュール(パネル)総出力容量
- パワーコンディショナー総出力容量
- 太陽光発電モジュール(パネル)のメーカー/品番/1枚あたり最大出力/設置枚数
- パワーコンディショナーのメーカー/品番/1台あたり最大容量/設置台数
- 初年度からの発電/売電実績履歴
- 設備の修理/交換履歴
- 遠隔監視/メンテナンス委託契約の有無
金額に納得できれば最短即日で買取業者と契約締結
買取業者を利用する最大のメリットは、そのスピードです。
査定し提示された価格に納得ができれば、最短で即日に売買契約を締結することも可能です。
出来るだけ早く売却し、現金化する必要があるときには有効な手段です。
太陽光発電仲介業者を活用した売却手続き
続いて、仲介業者を活用した売却手続きについて説明します。
売却希望金額の検討
まずは、対象となる太陽光発電設備の売却希望金額を決めます。考え方としては、下記の3つの考え方がベースとなります。
- FIT制度による固定価格買取が適用される残期間と発電見込量から想定される将来利益
- 設備に投下した金額からここまでの売電収入を差し引いた残価
- 過去の類似物件の取引事例による相場価格
これらの角度から総合的に判断し、まずは最も高い金額を初回提示の売却希望価格とすることが無難です。
仲介業者との契約手続き
売却希望金額が固まったら、仲介業者と媒介契約を締結します。
原則として売買が成立した場合の成功報酬となり、売買成立価格に一定のパーセンテージを掛けて算出する方法が一般的です。
注意するのは、太陽光発電設備の設置されている土地の売買が発生する場合です。
仲介業者が宅建業の登録をしている場合は宅地建物取引業法の規制を受け、上限報酬が3%+6万円(消費税別途)と規定されています。
納得できる金額で購入してくれる売り手と契約
仲介業者を活用する最大のメリットは、買い叩かれる心配が無く、あくまで自分の希望金額を通せるという点です。
ただし市場原理が働きますので、買い手がなかなか付かない場合は徐々に金額を下げて妥協点を見出さなければなりません。
急がず、長期的なスパンで売却を検討する場合には仲介を利用するのがよいでしょう。
太陽光発電の売却手続きに必要な書類と情報
それでは、実際の売却手続きに必要な書類は何でしょうか?
売却手続きに伴って移動する権利
売却に必要な書類は、大きく分けて土地と太陽光発電設備の所有権に関わるものとFIT制度による発電所の許認可および売電の権利関連になります。
この2つの名義を変更し、所有権を移転する手続きとなります。
売却手続きに必要な主な書類
売却手続きに必要な主な書類は、下記の通りです。
先述の「太陽光発電設備概要書」が作成されていればそれほど多くの書類を準備する必要は無く、用意に手間取る事は無いでしょう。
【共通】
- 実印および印鑑証明書
- 住民票(個人の場合)履歴事項全部証明書(法人の場合)
【所有権関連】
- 土地の登記簿謄本
- 太陽光発電設備概要書
- 各機器のメーカー保証書/工事保証書
- 遠隔監視および保守管理契約書
- 設備保険証
【FIT関連】
- 譲渡契約書(民間の売買契約書)もしくは譲渡証明書
- 事業計画認定書(経済産業省による発電事業認定書)
- 電力受給契約申込書/口座振込依頼書(売電先の電力会社へ提出:東京電力の場合)
太陽光発電の売却手続きに関する注意点
太陽光発電の売却手続きに関する注意点を説明します。
仲介手数料がいくらか確認
仲介手数料や手続き代行費用と称して、法外な請求をしてくる業者も存在します。
そのような事が無いよう、必ず書面で仲介費用・手続き代行費用を事前に明示してもらうようにします。
売却後にかかる税金を把握しておく
売却により投資金額との差額が発生し、売却利益が発生した場合は確定申告の対象となります。
維持管理の必要経費を収入から差し引いたり、他の事業収入と合算し相殺できるケースもありますので、事前に税理士と良く相談しておくことをお勧めします。
査定調査前にメンテナンスを行う
査定評価において、外観は非常に重要です。
草刈や清掃などの維持管理がしっかりとされておらず、破損したパネルや機器、周囲のフェンス等が放置されている状態では良い査定は見込めません。
太陽光発電の売却手続きを把握した上で売却を進めてみよう!
ここまで、太陽光発電設備の売却手続きの流れと必要書類、売却時の注意点について解説してきました。
太陽光発電設備の売却は、FIT制度を利用した単なる投資案件の枠組みに留まらず、SDGs・ESG投資・カーボンニュートラル等、環境経営を目指す企業や団体のオフサイトPPAとしての自家消費ニーズの引き合いも急増しています。
環境投資としての側面に注目し、そこからビジネスチャンスが広がる可能性が大いにありますので、お持ちの太陽光発電設備の売却を一度検討してみてはいかがでしょうか?
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