耕作放棄地をビジネスにつなげられる!転用や解決策について解説

耕作放棄地をビジネスにつなげられる!転用や解決策について解説

耕作放棄地を相続した個人の方や、事業の都合上で耕作放棄地を所有し続けている企業は、ビジネスにつなげられるか1度検討してみるといいかもしれません。耕作放棄地にはいくつかの活用方法があり、個人や企業のどちらも取り組めます。

そこで今回は、耕作放棄地をビジネスにつなげる方法や、耕作放棄地を放置することで起こる問題の解決策についてわかりやすくご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

耕作放棄地についておさらい

農林水産省の「農林業センサス等に用いる用語の解説」によると、耕作放棄地は「過去に耕作を行っていた土地で1年以上栽培などが行われず、かつ土地所有者側で耕作の意思を持っていない土地および状態」と定義されています。

ちなみに、遊休農地という農業用語も耕作放棄地と同様に耕作が行われていない土地を指します。ただし、農業委員会による判断が必要であり、土地所有者側で勝手に遊休農地として扱うことはできません。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/study/census/2015/1/pdf/sankou5.pdf)

耕作放棄地の問題

耕作放棄地は環境の悪化などといった問題につながるため、早期に対応していく必要があります。

耕作放棄地をそのまま放置した場合、雑草などが増えてしまいます。また、農業用に耕されていた土地の質が低下していき、再び肥料などを追加しなければ作物を育てられない状況へ変化します。さらに害虫が増えやすくなるため、周囲の環境を悪化させてしまうおそれもあります。

他にも、農地には洪水のせき止めといった防災機能として役立つ側面もあり、耕作放棄地にしてしまうと防災という点でもリスクの高い状態になりかねません。

耕作放棄地を放置することで想定されるデメリット

耕作放棄地を所有している方の中には、まだ土地の放置によるリスクやデメリットについてイメージできない方も多いかと思います。続いては、耕作放棄地を放置し続けるとどのようなデメリットにつながるのか詳しく紹介していきます。

固定資産税の負担がかかり続ける

耕作放棄地を所有し続けた場合、土地活用しなくとも毎年固定資産税がかかります。また、依然として農地とみなされるため、固定資産税額が高い傾向にあります。

固定資産税とは、土地や建物などの固定資産にかけられる税金を指します。税額については、土地面積や区分によって変わります。

たとえば、農地として区分されている土地は、別の用途で活用されている土地より固定資産税が高く定められています。また農地である耕作放棄地は、他の土地より税額が1.8倍程度高くなります。

課税負担を避けたい・抑えたい時は、耕作放棄地の売却やビジネスへの活用について検討する必要があります。

長期間の放置により再利用できない状態まで荒れる可能性も

耕作放棄地を放置し続けると、農地として再利用できないほど荒れたり環境が悪化したりする可能性もあります。

耕作放棄地は雑草や害虫の増加につながりますし、見た目などの影響から不法投棄されやすい環境であるとも言えます。また、農地として管理していた頃と比較して土壌の質が悪化するため、作付けの難しい状況へ変化します。

このような理由から、耕作放棄地を再利用するには、除草作業や害虫駆除、野生動物対策などを始めなければいけません。さらに、不法投棄されたごみの処理などに大きな費用がかかるだけでなく、最悪の場合は環境改善ができないこともあります。そのため、早めに対処することをおすすめします。

周囲の環境によってはトラブルに発展する可能性がある

自社・個人で所有している耕作放棄地の周辺に農家や他者の所有している土地・建物もある環境では、トラブルに注意が必要です。

耕作放棄地は、害虫などの虫が大量発生しやすい状況です。そのため、周辺の農地に害虫がついてしまったり、建物や設備環境が悪化したりするおそれがあり、さらに不法投棄が常態化した場合は治安の問題にもつながりかねません。

このように、耕作放棄地の所有や放置は近隣トラブルのリスクを高める原因になります。トラブルリスクを抑えるためには、耕作放棄地をビジネスに活かせるよう対策を立ててみるのも解決方法の一つです。

耕作放棄地の活用方法

次に、耕作放棄地をビジネスとして活用するための方法をわかりやすく紹介します。

営農を目指して整地を行う

農業を展開していきたい、既存の農地と共に作付けしていきたい時は、速やかに整地や環境整備を行いましょう。

耕作放棄地の放置期間が長ければ長いほど、農地として再利用できないもしくは、大きな費用をかけて整地・清掃しなければならなくなります。そのため営農を目指すなら、すぐに耕作放棄地の環境を改善したり土壌の質を元に戻したりすることが大切です。

農業以外の事業を展開している方や、専業で農業を行っているものの人手不足で悩んでいる場合は、作業負担の少ない作物から育ててみるといいでしょう。

農林水産省の「耕作放棄地への導入作物事例」には耕作放棄地での栽培事例が記載されているので、参考資料として活用できます。たとえば、そば・なたね・大豆などが、作業負担を抑えながら耕作放棄地で育てやすい作物とされています。

出典:農林水産省Webサイト

農地として貸し出す

人手不足もしくはノウハウ不足で営農が難しい時は、農地の貸し出しに関するビジネスを検討してみましょう。

たとえば市民農園は、利用料金や区画を設定して貸し出す仕組みです。農具などの準備は利用者側で行うため、オーナー側の負担を抑えられます。滞在型農園という方式は宿泊施設との併設型で、他の方式よりも高めの賃料を設定できるのが強みです。ただし、宿泊施設の建設・維持管理費用がかかります。

また、体験型農園の場合は利用者へ農業に関するサポートを行う必要があるため、少なくとも栽培方法についての知識を身に付けておかなくてはなりません。

農地として耕作放棄地の貸し出しを検討する際は、体験型農園方式をはじめとしたさまざまな貸し出し方式を把握した上で計画を立てるのが大切です。

なお、耕作放棄地の状態では農地として利用できないため、事前の除草作業やごみの処分は必須です。

農地転用を行い、太陽光発電を設置

営農や農地の貸し出しではなくビジネスを進めたい時は、農地転用を行い、太陽光発電を設置してみるのもおすすめです。

農地を農業以外の用途で活用するには、農地転用手続きが必要です。農地転用には都道府県知事や指定市町村長の許可を得て、地目を変更しなくてはいけません。

しかし、農地の種類によっては農地転用できないことがあるため、必ずしも別のビジネスを始められるわけではありません。

一方、農地転用可能な場合は、太陽光発電として活用した方がいいケースもあります。

なぜなら、耕作放棄地だった土地にアパートやマンションを建てるには、地盤を強化させる必要があるからです。さらに人の集まりにくい・住みにくい地域では、マンション経営も難しい状況です。

FIT型太陽光発電を設置した場合は、20年間固定買取価格で売電収入を得られます。また、マンション経営に適していない土地でも影の少ない環境であれば、太陽光発電用地として活用することが可能です。

耕作放棄地を太陽光発電専門業者へ売却するメリット

営農できない・営農や農地貸し出し以外のビジネスを行いたいものの農地転用できない時は、耕作放棄地を太陽光発電用地として売却する方法もあります。

そこで最後は、耕作放棄地を太陽光発電専門業者に売却するメリットを詳しく解説していきます。

売却の難しい土地にも対応している

買い手のつきにくい耕作放棄地を売却できるのは、太陽光発電専門業者へ相談する大きなメリットです。

太陽光発電専門業者へ耕作放棄地の売却を相談すれば、太陽光発電用地として活用するための手続きから売却へ向けた買い手との交渉まで一括してサポートしてもらえます。

また、耕作放棄地をはじめとした活用の難しい土地でも太陽光発電用地として利用できる可能性があるため、スピーディに売却したい方にもメリットの多い選択肢と言えます。

まとまった売却益を得られる

太陽光発電専門業者に売却できれば、まとまった売却益が得られます。

マンション経営をはじめとしたビジネスへ耕作放棄地を転換できない時は、そのまま放置せざるを得ない場合もありますし、早く手放すために格安で売却してしまうこともあるでしょう。

しかし太陽光発電専門業者へ相談すれば、耕作放棄地といった一般的に価値の低い土地でも太陽光発電用地としての価値を見出してくれますし、高額買取へ向けてサポートしてくれます。

太陽光発電用地に必要な要素は、一定の面積と影の少ない環境です。マンション経営と異なり、住みやすい環境・公共交通機関の有無といった点は関係ありません。

そのため、耕作放棄地の売却額を少しでも引き上げたい時は、太陽光発電用地としての売却もおすすめです。

税務処理に関するサポートまで受けられる

太陽光発電専門業者によっては、土地の売買契約から売却後の税務処理まで手伝ってくれるケースもあります。土地の売却益に関する税務処理の負担を軽減したい方には、特にメリットと言えるポイントです。

弊社とくとくファームでは、太陽光発電所や耕作放棄地を含む土地の売買仲介、土地売却後の税務処理まで総合的にサポートしています。

また、個人や法人で異なる税務処理にも対応しているので、気軽にご相談していただけます。

耕作放棄地はビジネスに活用可能!難しい場合は売却という手も!

耕作放棄地は、環境や事業の方向性によってはビジネスへの活用ができる土地です。農地転用可能な場合は、FIT型太陽光発電を設置して売電収入を得られます。また農地転用が難しければ、太陽光発電用地として売り出すことでまとまった売却益を得られる可能性があります。

耕作放棄地で営農を検討していない方や耕作放棄地を手放したい方は、今回の記事を参考にして、太陽光発電の運用や太陽光発電用地として売却を検討してみてはいかがでしょうか。

とくとくファームは、中古太陽光発電所や太陽光発電用地の売買仲介サービスを提供しています。耕作放棄地や原野、雑種地など一般的に活用の難しい土地に関しても太陽光発電用地として活用するためのサポート、売却へ向けた手続きと税務処理まで対応が可能です。

まずは、お電話や査定フォームからお気軽にご相談ください。土地売却のスピード査定なら、わずか30秒で査定額をご確認いただけます。

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