雷は太陽光発電所にとって非常に危険な要素です。豪雨や雷雲が接近すると、発電所は雷の標的となります。その結果、設備や構造物に直撃や過電圧が発生し、重大な損害をもたらす可能性があります。
しかし、安心してください!適切な防災対策がちゃんと存在します。その鍵はメンテナンスです。
定期的な点検を行い、避雷設備の状態を確認し、異常があれば迅速に対処することがポイントです。また、適切な避雷設備の設置やグラウンディングも必要です。これらの対策を適切に実施することで、太陽光発電所は雷から確実に守られ、安心して運用できます。
この記事では、落雷の被害や対策について詳しく紹介します。
太陽光発電所の落雷リスクと影響は?
太陽光パネルへの落雷は、さまざまな影響をもたらす可能性があります。主な2つの影響について説明します。
直接的な損傷
落雷が太陽光パネルに直撃した場合、パネルの物理的な損傷が発生することがあります。これにより、ガラス表面の破損やフレームの破損、セルの損傷などが生じる可能性が多くあります。パネルの損傷は、発電能力の低下や完全な故障さえも引き起こすことがあります。損傷の程度によっては、修理や交換が必要になる場合もあります。
過電圧によるダメージ
落雷が近くで発生し、パネルに直接的なダメージはない場合でも、過電圧が発生し、システムに悪影響を及ぼすことがあります。過電圧は、配線やコンポーネントに過大な電力を送り込み、システムの故障や損傷を引き起こす可能性があります。インバーターや他の電気機器が過電圧に耐えられない場合、交換が必要となることもあります。
パネルへの落雷による影響は、落雷の近さや強さ、パネルの保護対策の有無によっても異なりますが、適切な避雷設備の設置や地絡の確保、定期的なメンテナンスによって、パネルへの影響を最小限に抑えることができます。
ソーラーパネルの落雷被害の可能性とその実態
ソーラーパネルの落雷被害の発生確率は地域や気候条件によって異なりますが、一般的には比較的低いとされています。適切な避雷設備の設置やメンテナンスの実施により、被害を最小限に抑えることができます。
実際のところ、ソーラーパネルへの雷による被害報告は非常に少ないです。なぜなら、雷は高い位置にあるものにより集中的に落ちる傾向がありますが、低い位置に設置されていることが多いソーラーパネルが落雷の引き金となることはまれです。
例えば、一般の戸建て住宅にはTVアンテナがありますが、そのアンテナに落雷が直撃したという報告はほとんどありません。ソーラーパネルは平らな面に設置されており、TVアンテナよりも雷に合いにくい設計になっています。したがって、ソーラーパネルへの雷被害については、過度な心配はする必要がないと言えます。ただし、適切な避雷設備の設置や定期的な点検・メンテナンスは、安全性を確保するために重要になるのです。
太陽光発電所への誘導雷の影響と対策
誘導雷による太陽光発電への影響は理論的にはあり得ます。太陽光発電所は一般的に広い範囲にパネルが設置されており、大きな金属構造物が存在します。これらの構造物は雷の経路となる可能性があります。
また、配線や電気設備も雷のパスとなり得ます。太陽光発電の落雷被害の中で、誘導雷による影響が報告されています。
具体的な報告には、ソーラーパネル自体には問題はなく、誘導雷がパワーコンディショナに影響を与え、破損や故障を引き起した事例があります。パワーコンディショナは電圧や電流を制御する重要な部分であり、被害の可能性は否めません。しかし、実際の報告やデータは数が限られており、誘導雷による被害は極めて稀な可能性です。
太陽光発電システムは誘導雷に対する対策を施しており、システム全体の被害を最小限に抑えるようになっています。保証や修理において、基盤の一部の交換などが必要となる場合もありますが、被害は最小限に食い止められるようになっています。
太陽光発電所のパワーコンディショナにおける落雷の影響と保護対策
落雷の影響は主に太陽光発電システムのパワーコンディショナに及びます。近隣での落雷によって、過電圧や電磁的なインパルスがパワーコンディショナに伝わり、機能の故障や部品の破損を引き起こす可能性があります。ただし、誘導雷対策があるとは言っても、完全に防ぐことは困難ですし、実際に被害を完全に回避することも難しい場合があります。
パワーコンディショナの被害を最小限に抑えるためには、適切な避雷設備の設置や過電圧保護装置の使用が重要です。これに加えて、定期的な点検とメンテナンスを適切に実施することも必要です。点検では配線や接続部の状態を確認し、異常を早期に発見することが重要です。また、避雷設備や保護装置の機能や状態も定期的に確認する必要があります。
これらの対策により、パワーコンディショナの被害を最小限に抑え、太陽光発電システムの安定な運用を実現することができます。総合的な対策とメンテナンスの実施によって、落雷による被害を最小限に抑えることが大切です。
落雷被害への対策方法は?
落雷被害を最小限に抑えるためには、以下の対策が重要です。
避雷設備の設置
太陽光発電所には適切な避雷設備を設置することが重要です。これには避雷針や避雷器が含まれます。避雷設備は雷のエネルギーを地中へ逃がす役割を果たし、設備や構造物を保護します。地域の建築基準や安全規制に従って適切な設置を行う必要があります。
グラウンディングの確保
グラウンディングは設備や構造物を地面に接地させることで、過電圧や雷による損傷を軽減します。適切なグラウンディングシステムを確保し、電気的な安全性を高めることが重要です。
定期的な点検と保守
太陽光発電所の定期的な点検と保守作業は落雷被害の予防に不可欠です。配線やコネクタの状態を確認し、異常を早期に発見することがとても大切です。避雷設備やグラウンディングの状態も定期的に点検し、必要に応じて早めの修理や部品などの交換を行います。
適切な保険の検討
落雷による被害をカバーする保険を検討することも一つの選択肢です。適切な保険を選ぶことで、被害発生時の修理や復旧に関する費用やリスクを軽減できます。
まとめ
落雷だけではなく、トラブルが発生した場合、迅速に対応してくれる信頼できる施工業者との契約は太陽光発電システムにとって非常に重要です。太陽光発電のO&Mサービス、とくとくサービスは、全国各地からの保守点検に関するご依頼に対応しています。
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