今回は、太陽光発電との相性が良い蓄電池を開発していると人気の田淵電機が、2020年2月より販売開始した『EIBS7(アイビスセブン)』の特徴についてご紹介していきたいと思います。
田淵電機は、ハイブリッド型蓄電システムの開発・販売を手掛けている電気機器メーカーで、災害時でも安定した電力の確保ができるよう、太陽光発電と相性の良い蓄電池を多く販売しています。もちろん、太陽光発電と連携できる蓄電池ですので、災害時だけでなく普段の生活の中でも家庭で使用する電気の効率化を目指すことが可能となります。
そんな田淵電機が2020年2月から販売を開始した家庭用蓄電池『EIBS7(アイビスセブン)』は、「停電時でも普段の生活を守る」ということがキーワードとなっており、蓄電池業界でもそのスペックの高さが大注目となっているのです。そこで今回は、現在災害対策や太陽光発電で作った電気をより効率利用する目的などで家庭用蓄電池の導入を検討している方のため、最強スペックを持つと言われている『EIBS7(アイビスセブン)』の特徴についてご紹介します。
田淵電機ってどんなメーカー?
それでは、近年太陽光発電と相性の良い家庭用蓄電池の開発を行っていると人気の田淵電機について簡単に触れておきましょう。蓄電池の導入を検討している方であれば、よく耳にする企業だとは思いますが、それ以外の人だと「聞いたことが無いメーカーで、どんなメーカーなのかわからない」という方が多いかもしれません。
田淵電気は、大阪に本社がある電気機器メーカーで、トランス(変成器)や電気機器に関する高い技術が世界中で評価されています。特に近年では、太陽光発電事業などのエネルギー関連事業も拡大しており、住宅用太陽光発電の販売も行っているなど、一般住宅からしても身近な企業と言っても良いのです。一般の人に『田淵電機』という名称の知名度がそこまで高くのは、太陽光発電事業は「Ene Telus(エネテラス)」という自社ブランドを建てて行っているからで、実は住宅用太陽光発電のパワーコンディショナについては国内累計シェアが1位を誇るなど、定番メーカーの一つとなっているのです。
家庭用蓄電池に関しては、パワコンと蓄電池が一体となった「蓄電ハイブリッドシステム EIBS(アイビス)」が代表機種として有名です。
『EIBS7(アイビスセブン)』の実力は?
蓄電池名称 | EIBS7(アイビスセブン) |
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型番 | 蓄電池ユニットEOL-LB70-TK |
蓄電池容量(初期実効容量) | 7.04kWh(6.2kWh) 2台設置の場合14.08kWh(12.4kWh) |
設置場所 | 屋外設置 |
自立運転時出力 | 5.5kVA 200V対応可能 |
停電時の動き | 全負荷型 |
大きさ(mm) | 蓄電池ユニット(W/H/D) 580/1070/370mm |
重量 | 130kg |
耐用性能(サイクル数) | 12,000サイクル |
保証期間 | 15年保証 |
それでは、田淵電機が販売を開始した全負荷ハイブリッド蓄電池『EIBS7(アイビスセブン)』の特徴をご紹介していきましょう。
特徴① 万一の際も『全負荷型』で電気を丸ごとバックアップ
家庭用蓄電池には『特定負荷型』と『全負荷型』の2種類が存在しています。アイビス7は、全負荷型の蓄電池となっており、地震や台風などの自然災害で突然の停電が発生したとしても、家中の電気を丸ごとバックアップすることが可能です。特定負荷型の場合は、あらかじめバックアップする場所を決めておかなければならず、停電時に使用できる家電製品が限られてしまうのです。
全負荷型のアイビス7であれば、自立運転時に最大出力5.5kVAを実現し、停電時でも200V/100V両方の電化製品を使用することが可能となります。つまり、停電時でも普段と変わらない生活を確保することが可能となるということです。特に、ハイパワー家電が多く使用されているオール電化住宅などであれば、アイビス7は非常に心強い蓄電池となってくれるでしょう。注意が必要なのは、家中の家電やコンセントをバックアップするため、何も考えずに電気を消費してしまうと、貯めていた電気が早期になくなってしまう可能性があることです。
特徴② ハイパワー家電に加え、エコキュートにも使える!
田淵電機の住宅用蓄電ハイブリッドシステムアイビス7は、200v対応の全負荷型です。したがって、停電時などでもエアコンやIHクッキングヒーターなども通常通り利用する事が可能です。さらにアイビス7の凄いところは、近年人気の給湯器である『エコキュート』も使用できる点です。
最近では、ハイパワー家電を導入しているご家庭が多くなっているため、家庭用蓄電池も200V仕様のものが増えています。しかし、200V仕様の家庭用蓄電池でも『エコキュートは使用不可』となっているものがほとんどなのです。つまり、エコキュートを導入しているご家庭であれば、普段の生活の中でもアイビス7を利用して給湯コストをさらに削減することも期待できます。
特徴③ 後付けで蓄電容量の増設が可能!
アイビス7の蓄電容量は、上で紹介した表で分かるように『7.04kWh』となります。この蓄電容量は、近年人気となっている蓄電池の容量と同程度のものといって良いのですが、使用している家電製品などによっては少し心もとないと考えてしまう人もいることでしょう。
アイビス7の凄いところは、導入時は『7.04kWh』の蓄電容量があれば問題ないと判断したものの、実際に使用してみるともっと蓄電容量が欲しいとなった場合、後付けでもう1台増設することが可能なのです。つまり、『7.04kWh』の蓄電池が2台体制になりますので、トータルで『14.08kWh』の蓄電システムとなり、業界最大クラスの蓄電容量を確保することができるのです。
なお、後付けで蓄電容量を増設する場合には、設置工事費用が2回かかってしまいますので少し割高になってしまいます。したがって、普段の生活の中で、エコキュートなどの利用にも考えているという場合には、最初から2台体制で導入するのがオススメです。
特徴④ 1日2サイクルの充放電を行うスマートモード搭載
アイビス7には4つの運転モードが用意されています。その中の一つである『スマートモード』では、1日2サイクルの充放電が可能となっているのです。一般的な蓄電池であれば、1日1回の充放電を行うのですが、アイビス7は2回充放電を行うことで節約効果をさらにアップさせているわけです。このモードは、FIT期間が終了し、太陽光発電の売電価格が下落してしまった方が有効活用することで、大きな節約効果を持たらせてくれます。
- 1回目の充放電:安価な深夜電力を蓄電池に溜めて、朝方の電気使用時に使用する。
- 2回目の充放電:昼間に太陽光発電の余剰電力で充電し、夜間の生活に使用する。
アイビス7は、上記のように売電価格が下落して電力の自家消費を検討している方にとっては、非常に便利なモードが搭載されています。1日に2回の充放電を行うということは、実質的な蓄電容量が『28kWh※1』相当になるということですから、エコキュートの給湯に必要になる電力を蓄電池から供給しても十分事足ります。
※1 蓄電池ユニットを2台設置している場合です。1台の場合は14kWh相当となります。
まとめ
今回は、田淵電機が2020年2月から販売スタートした全負荷ハイブリッド蓄電池『EIBS7(アイビスセブン)』の特徴について簡単にご紹介してきました。この蓄電池の特徴は、なんといっても2台設置することで業界最大クラスの蓄電容量を実現できることで、さらに運転モードによっては蓄電容量が『28kWh』相当になるのです。一般的な家庭用蓄電池が6~10kwhだということを考えると、この蓄電容量の大きさは驚きだと思います。
さらに、蓄電容量が大きいだけでなく、現在家庭に導入されることが増えているハイパワー家電に関しても問題なく動かすことが可能となっており、自然災害対策や日々の光熱費削減など、全ての面で心強い住宅設備になってくれることは間違いないと思います。昨年秋ごろより、FIT期間が終了し、太陽光発電の売電価格が下がってしまい、今後の電力利用を見直そうかなと考えている人は非常に多いと思いますが、この記事でご紹介した『EIBS7(アイビスセブン)』はそういった方に非常にオススメ出来る蓄電システムになっていると思います。
なお、この記事内ではご紹介しきれなかったアイビス7のメリットがたくさんありますので、この蓄電池についてもっと詳しく知りたいといった方がいれば、ぜひお気軽に弊社までお問合せください!