蓄電池「エネレッツァ(京セラ)」勉強会のご報告
2021年10月28日、蓄電池「エネレッツァ」の勉強会を開催しました。自家消費型太陽光発電では欠かせない重要設備である蓄電池について最新事情や「エネレッツァ」の優位性などについてご説明をいただきました。
蓄電池で最も重要な性能は、長寿命であることです。スマホやノートPCなどをお使いの方であればイメージしやすいと思いますが、こうした機器に使用されているリチウムイオン電池には寿命があります。使っているごとに徐々に充電容量が少なくなり、バッテリーの持ちが悪くなっていきます。スマホなど買い替えることが前提の機器であればバッテリーの劣化=買い替え時と考える人は多いと思いますが、太陽光発電+蓄電池の自家消費システムを構築している場合、蓄電池が劣化したからといって気軽に買い替えるわけにもいきません。もちろんいつかは寿命がくるのですが、スマホのようにお手軽に買い替える代物ではないと思います。
「エネレッツァ」は、世界初のクレイ型蓄電池が内蔵されています。クレイ型電極とは電解液を含む粘土状の電極のことで、蓄電池にこの技術を採用したのは世界で初めてです。数々の世界初を世に送り出してきた京セラらしい、イノベーションを感じる蓄電池です。クレイ型電極以外にもさまざまな新技術が用いられた「エネレッツァ」は、蓄電池の最大の課題である長寿命化を実現。太陽光発電+蓄電池のシステムを前提にご提案をしている和上ホールディングスとしても、寿命が長いことはお客様におすすめしやすいのが嬉しいところです。
また、最近の蓄電池は家庭内に置くことを意識したデザインになっているものが多くなりました。デザイン家電があふれている家の中で蓄電池だけが「ダサい」というのは、やはり抵抗を感じる方も多いと感じています。「エネレッツァ」はシンプルで風景に溶け込むようなデザインになっているため、室内に置いても違和感がありません。蓄電池のことをあまり知らない人が見ても、それが蓄電池には見えないでしょう。空気清浄機のようにも見えるモダンなデザインです。
自家消費型のシステムをうまく使うには、蓄電池の役割がとても大きいです。太陽光発電を設置している場合は特に電力会社からの電力とうまく組み合わせて使う必要があります。割安な夜間電力を充電して日中の電気料金が高くなる時間帯にそれを使うのが、基本形です。太陽光発電がある場合は日中に発電される分があるのでそれを売電するのがFIT期間の基本ですが、FIT期間が終わると事情が変わります。
FIT期間は売電収入を見込むことができるので売電モードで使用し、FIT期間が終了したら自家消費メインになるのでグリーンモード、もしくはフルグリーンモードで使用することで電力会社からの電力購入量を抑えます。特に後者のフルグリーンモードは電力会社から蓄電池に充電をしないので、さらに電気料金を抑えることが可能です。
原油や天然ガスなどの価格高騰によって、今後電気料金はどんどん高くなると予想されています。その切り札となるのが太陽光発電ですが、太陽光発電もFITの買取価格が年々下がっており、売電収入の魅力が薄れてしまっています。しかもFIT期間が終了するとそれすらなくなるので、生活防衛の意味でも太陽光発電は蓄電池と組み合わせた自家消費型であることが大前提になります。
そんな時代を見越した最適設計になっている京セラの「エネレッツァ」の勉強会を通じて、今後は蓄電池の性能によって太陽光発電システム全体の品質が決まる時代になっていることを実感しました。