太陽光発電システムの国内大手、シャープ様による「クラウド蓄電池システム」および関連する新製品の勉強会がありました。同社は太陽光発電普及の黎明期から先発メーカーとして多くのイノベーションを起こし、今もなお先進的な技術力を武器に太陽光発電の「次の主流」を生み出し続けています。当日はシャープ様からご担当が3名、和上ホールディングス側からは10名の参加で、勉強会という名にふさわしい内容濃厚なお話でした。
今回の勉強会で取り上げられたのは、シャープ製品らしくユニークな技術が散りばめられた新型の蓄電池システムです。すでに太陽光発電関連システムはFITよりも自家消費のニーズを意識した設計になっていますが、今回取り上げられた製品も9.5kWhの大容量となっており、自家消費ニーズにも対応可能です。
今回特に面白いと感じたのは、AIの活用です。自宅の電力使用を学習して制御する機能の実装や、業界初となるAIによる雷警報、注意報との連携です。何でもAIの時代ですが、自然を相手にする太陽光発電もその例外ではなく、むしろAIの活躍の余地が大きいと感じました。
自然といえば度重なる自然災害ではビス穴からの浸水が課題となっていましたが、今回は設置用の脚が溶接されており、ビス穴がありません。500mmまでの浸水にも耐えられる設計になっており、災害に強いモデルへと進化しています。
モニターもバージョンアップされ、自家消費率の確認や停電時の使用可能時間の目安を知ることができる、さらにはアップデートの際の申請が不要で自動更新になるなど、モニターひとつを取っても大きな進化が感じられます。さらに停電時に電池内残量をすべて使い切った過放電状態になるとメーカーによる有償メンテナンスが必要なものもありますが、シャープ製品は自動復旧が可能なのも、ユーザー目線のメリットだと思います。
接続できるモジュールについて、従来はシャープ製か国内製太陽光で保証切れのもののみで、延長の15年保証も適用できなかったのですが、今回は保証が切れていないものであっても接続許可が出ており、さらに15年延長保証も適用できるようになったとのことです。
モニターリングサービスは延長保証加入で15年、そうでない場合は10年でしたが、月あたり220円で延長加入が可能になったので、必要に応じで柔軟に利用できるようになりました。
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、さらなる長寿命の実現や、-10度の極寒環境にも耐えられる設計、縦置きと横置きの両方が可能なパネルのラインナップによって屋根に合わせてフレキシブルに設置が可能になっていることなど、シャープの太陽光発電はまだまだ進化を続けています。
当日説明にお越しいただいたご担当の方はとても親しみやすく、難しい技術的なお話も丁寧に分かりやすく解説していただきました。和上ホールディングスにとっても非常に有意義な時間となりました。当日はご足労をいただき、ありがとうございました。