こんにちは、石橋です。
相変わらず全国各地で豪雨や洪水の被害が頻発しています。
もはや従来の対策ではカバーできないところに来ているとの指摘も聞かれますが、あながちそれも絵空事ではなくなっていることを肌で感じますね。

今回は、洪水や浸水が発生した時の太陽光発電所について語ってみたいと思います。
太陽光発電所が豪雨によって浸水すると、ショートや発熱、発火のリスクがあることが最近クローズアップされています。
最近では太陽光発電が何かと矢面に立たされることが多く、特にネット界隈では「山を切り開いたことが土砂崩れの原因になった」「エコどころか自然破壊」「太陽光パネルは中国製なので中国を利するだけ」・・・こんな主張があふれています。
とかく太陽光発電の悪者説はSNSなどでどんどん流布して、ちょっとしたコンテンツのジャンルを確立しているようにも感じます。そんな折に、太陽光は売電所が水没したことによる火災のニュースが追い打ちをかけました。
「ほら見ろ、やっぱり危険じゃないか」というニュアンスの主張があふれかえることになったわけですが、これについて太陽光発電事業を手がける者として、実際のところをお伝えしたいと思います。
太陽光発電所が水没するとショートや発火のリスクがあるのは、本当です。
実際に発火したり火災が発生した事例がありますし、国や関連団体も注意喚起をしています。
太陽光発電所はその名のとおり、発電をするところです。そのため、ケーブルやパワーコンディショナーなど電気設備がとても多く、これらの設備が水に浸かることによって漏電が起きるのは、科学的にも整合性があります。
ただしこれらのリスクは、すべての電気設備に共通するものです。太陽光発電所だけが危ないわけではありません。
ここでひとつ注意したいのが、太陽光発電所特有のリスクです。そのリスクとは、太陽光がある限り被災をした発電所であっても発電を続ける可能性があることです。
太陽光パネルは光が当たると光のエネルギーを電気に変換します。それをケーブルでパワーコンディショナーに送り、送電網に送ることで発電所としての役割を果たしています。
しかし、太陽光発電所が被災するとこうした機能が失われる可能性があります。そうなると電気を送る能力がなくなってしまうこともあるわけですが、それでも太陽光パネル自体が無事であれば発電は続きます。電気をつくり続けるものの、それを流す仕組みがない状態です。電力を消費する側の設備であれば、主電源(ブレーカー)をオフにすればすべての電流が停まるため、漏電や火災のリスクはなくなります。しかしながら太陽光発電の場合は意図しない時であっても発電を続けることがあるため、これが漏電やショート、火災のリスクとなります。
しかも水は電気を通す性質があるため、発電所が水没すると、そこには太陽光パネルからの電気が流れている可能性があり、これが感電事故につながるとして注意喚起されています。
これらの知識は特別なものではなく、電気についての一般的な知識の範疇です。太陽光発電は太陽光があると発電し続けるという点のみ、留意しておくべきでしょう。
さて、ここからが今回の本題です。
こういう報道や事故などがあると、必ず沸き上がるのが太陽光発電の悪者説です。これまでさんざん見聞きしてきましたが、どうも太陽光発電を目の敵のようにする人が一定数いるようです。
今回、浸水や水没によって事故が発生した太陽光発電所は、私の立場から言わせてもらうと「不適格な発電所」です。ハザードマップで浸水の可能性がある場所に作った発電所であったり、そもそも地盤が軟弱な場所に作ったりと、プロの目から見るとなぜそんなところに太陽光発電所を作ったのか疑問になるものがほとんどです。
今回は浸水による被害がクローズアップされましたが、これまでには土砂災害の引き金になったとされる発電所もありました。これも合法ではあるものの、業界の常識では太陽光発電に適していない場所に強引に作った発電所でした。
太陽光発電がブーム化した時期には、玉石混交といえるほど多くの業者が乱立しました。単に儲かるから参入してきた業者が多く、そういった業者は不適格な場所に太陽光発電所を作り、それを販売するビジネスモデルを展開しました。
もちろん、不適格といえるような場所であっても、適切な設計や強度を補足する工事をすれば安全を確保できます。そして、定期的にちゃんとメンテナンスをしておけば、おおよその事故や災害被害は防げます。
それをしていない粗悪な発電所が、こうした災害が発生するたびにクローズアップされます。太陽光発電所やメガソーラーはすべてが同じではなく、すでに質が問われている時代になっているということです。
私が代表を務める和上ホールディングスは太陽光発電所の現地調査や造成、太陽光パネルや関連施設の設置、そして稼働開始後のO&M(オペレーション&メンテナンス)に至るまで、すべてをグループ内で完結しています。
設置して終わり、工事をしたら終わり、ということだと粗悪な発電所になってしまうリスクがありますが、すべての面において責任ある仕事をすることで太陽光発電が頼れるエネルギーとなる未来を追求し続けたいと思います。