こんにちは、石橋です。
最近、蓄電池の話題やお問い合わせをいただくことが多くなったように感じます。そこで、蓄電池の中でも大型の本格的なものを中心に太陽光発電を語ってみたいと思います。
ご存知のように基本的に電気つまり電流は一方方向へ高いところから低いところへ流れてしまいますから、ダム貯水池が水を貯めるような具合にはいきません。
これは電気の法則ですが、ここに電気を一時期蓄える方法があります。
それが蓄電池という代物で、貯められる電気の容量は電池の大きさで決まります。
蓄電池の基本はセルで、小さな電池ですが、これを直列につなぐことで、大容量の電気を蓄えることが可能です。
現在実用化されている蓄電池の種類は、鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池、ニッケル・水素蓄電池の3種類で、それぞれに特徴がありますが、蓄電の原理はいずれも同じです。
蓄電池は一次電池の乾電池に対して二次電池と呼ばれますが、簡単に説明すると、鉛蓄電池は、正極に二酸化鉛、負極には海綿状の鉛があり、希硫酸の電解液に浸すことで、正極と負極から硫酸イオンが移動すると充電、硫酸イオンが正極と負極に移動すると放電します。
リチウムイオン電池では、正極と負極間をリチウムイオンが移動して充電や放電をします。
ニッケル・水素蓄電池は、正極にニッケル酸化化合物、負極に水素を電解液にアルカリ溶液を使用します。これらの蓄電池で一般的なのは鉛蓄電池で、その主な理由は蓄電容量が大きくできる割にはコストが低いことです。
ここでなぜ蓄電池をおすすめするかと言いますと、大型の蓄電池で、たとえば6 kWh程度のものであれば、停電時に12時間ほどは連続使用が可能だからです。
延べで12時間蓄電池の電気が使えれば、緊急時の電気需要に対応が可能です。
もちろん価格はそれなりに高いのですが、これは蓄電池のメリットをどうとらえるかというそれぞれの人の価値観次第です。
たとえば蓄電池を設置した時には高い買い物だと思ったが、災害で停電した時の蓄電池の有用性を認識したら、リーズナブルな買い物だったと再認識するでしょう。
特に蓄電池の設置に向いているのは、オール電化住宅で太陽光発電を導入した場合で、つまり、オール電化+太陽光発電+大型蓄電池という組み合わせです。
その理由は、この方程式をじょうずに使うことで、電気料金の大幅な節減が可能で、さらに導入する太陽光発電が例えば5kWh以上の場合は、売電での収入が見こめます。
この方程式はマジックではなく、電気を無駄に使わなければという条件は付きますが、至って現実的なのです。ちなみに太陽光発電でのパワコンが最近市販されている、蓄電池一体型であれば理想的と言えます。普通の家庭で使う電気量は1日に10kWh未満とされていますから、月にすると300kWhほどです。
ここで5kWhの太陽光発電を導入したとしますと、5kW×1日8時間=40kWhの電気量になります。
このうちの10kWhを消費したとすると30kWhが売電できます。
ここがポイントですが、現在の1kWhの売電単価を33円とすると、990円で、月に25日では2万4750円になります。
しかも日中の電気は太陽光発電ですから、たとえば電力会社の昼間電気料金が 1kWh当たり40円とすると、400円分、月にして1万2,000円が節減できます。
したがって、ひとまず太陽光発電の余剰電力はすべて売電に回します。
では蓄電池に充電する電気はと言いますと、これは昼間電気の半分かそれ以下の電力会社の安い電気にします。そして蓄電池の電気を使う時間帯は夜間割引が適用される朝と夕方の12時間にします。
夜間電気はおしなべて夕方の7時頃から翌朝の7時の12時間ですが、6kWh規模の蓄電池に充電する時間は多くても3時間ほどです。また、太陽光発電導入は10年で元が取れ、蓄電池を設置した場合は13年余りになります。
これでは少しも金銭的なメリットないではないか、と思われるでしょうが、プラスαのメリットは災害時や停電時に電気で不便なことが解消されることです。
さらに家庭での照明や電化製品をエコ仕様にして、節電に配慮すれば、売電量が増えますから、減価償却は実質で8年程度と考えられます。
なお、詳細なプランについては、電力会社により異なりますし、太陽光発電システムと蓄電池の価格もさまざまですから、たとえば20,000軒以上のオール電化と、10,000棟以上の太陽光発電を販売施工している実績があり、蓄電池について豊富な実績とノウハウがあり、さらに良心的でユーザー第一というモットーがある和上ホールディングスのとくとくショップなどに相談されることをおすすめします。
そうすれば、太陽光発電+オール電化+蓄電池での経費が家計にプラスになるプランなどを提案してもらえると思います。
付記しますと、最近は自然災害による電気インフラの供給が不安定になるケースが多く、将来的にも楽観視できない傾向が見られますから、このようなプランを前向きに検討する必要があるのではないでしょうか。
電気インフラが止まった時にどれほど多大な不便さがあるかは、これまでの災害が実証していますし、そのような時にはいくらお金をだしても電気を買うことはできないのです。