コラム

2025.02.11

カーポートにゲートをつけるメリット!カーゲートの種類とそれぞれの特徴も解説

カテゴリー: ・駐車場・ソーラーカーポート・カーポート

こんにちは、『ソーラーカーポート専門店 とくとくショップ』です。今回は、カーポートにカーゲートを取り付けることで得られるメリットや、実際にゲートの設置を検討している方が知っておきたい製品の種類について解説します。

カーポートは、柱と屋根のみで構成される非常に単純な構造物で、3方向以上を壁で囲まれるガレージなどと比較すると、低コストで駐車場の保護機能を高めてくれるという点がメリットと言われています。カーポートによる保護機能に関しては、空から降ってくる雨や雪が車に直接当たらなくする、鳥の糞などの飛来物や直射日光を防ぐといった感じで、屋根機能を設けることで駐車場に停めている愛車が汚れる、傷つくのを防ぐといった効果が期待できます。

ただ、一般的なカーポートによる保護機能に関しては、あくまでも自然現象に対して有効に働くだけで、悪意を持った人間の攻撃から車を守ることができないのです。例えば、ゲートのないカーポートは、駐車場内への不審者の侵入を防ぐことができないため、車へのいたずらや盗難といった被害を防止することは基本的に難しいです。

そこで、自宅の駐車場にカーポートの設置を検討している、もしくは既に設置している方の中には、カーゲートも設置してより高い保護機能を目指したいと考える人が増えているとされているのです。この記事では、カーポートとカーゲートの関係性などについて分かりやすく解説します。

そもそもカーゲートとは?

「カーゲート」という言葉は、カーポートと比較するとあまり聞き馴染みがない…という方も多いかもしれません。ただ、そこまで複雑な設備というわけではなく、家の駐車場(カーポート)の出入り口に設置する門扉や仕切りの役割を果たす外構設備が「カーゲート」と呼ばれています。

一般的に、カーポートというのは、駐車場に屋根機能を付属させ、雨や風、雪、太陽光などから車を守るという役割を期待されています。しかし、カーポートだけを設置したのでは、外部からの不審者の侵入を防ぐことが難しく、駐車場に停めている大切な車へのいたずらや盗難を防ぐことができないのです。

カーゲートは、こういったカーポートの防犯上の弱点を解消するための設備で、主に以下のような目的で設置する方が多くなっています。

  • 敷地内への不審者の侵入を防止する
  • ゲートがあることで、車の盗難を防止する(駐車場から出せなくする)
  • 敷地の境界を明示する

カーゲートの主な目的は、自宅の敷地境界を明確にすることで、不審者などの侵入を防止するという点にあります。また、カーゲートが閉じていれば、盗難目的で侵入されたとしても車を動かすことができなくなるので、盗難被害に遭う確率を少なくすることができるでしょう。

カーゲートなどを設置していない外構は、オープン外構などと呼ばれるのですが、このタイプの外構は、近所の子供が敷地内に侵入して思わぬ事故に発展する…なんてことがしばしばあります。カーゲートを設置して、車がない間もきちんと閉めておくようにすれば、敷地内に勝手に侵入されるリスクもかなり低減できますし、家族の安全やプライバシーを守ることを考えても、非常に有効な設備になるでしょう。

カーゲートの種類について

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カーポートにゲートの設置を検討した場合、どのタイプを設置すれば良いのかで迷う方が意外に多いようです。というのも、一口にカーゲートといっても、さまざまなタイプが開発されていて、設置するタイプによって使い勝手などがかなり変わってきてしまうのです。

そこでここでは、主なカーゲートの種類について、それぞれの特徴をご紹介します。

伸縮式カーゲート

一つ目は伸縮式と呼ばれるタイプです。なお、伸縮式のカーゲートも、片側一方に開く片開きや両側に開く両開きなど、開閉の仕方でいくつかのタイプに分かれています。

一般的に、蛇腹状に横に伸ばすタイプのカーゲートが伸縮式カーゲートと呼ばれていて、左右どちらかにゲートを寄せていくと、コンパクトに折りたためる構造になっています。

伸縮式のカーゲートは、多くの製品が手動タイプとなっていて、車の出し入れを行う度に自分で開け閉めをする必要があり、開閉がやや面倒なことが難点です。

しかしその一方で、シンプルな構造の製品なので、施工が非常に簡単でDIYなどでも取り付け可能な点は大きなメリットになるでしょう。また、伸縮式のカーゲートは、傾斜地でも使えるなど、汎用性が高く、サイズ展開も豊富だという点から、自宅に最適な製品を見つけやすいと言われています。

跳ね上げ式カーゲート

跳ね上げ式カーゲートは、門扉の部分が上方向に持ち上がるようにして開閉するタイプとなります。駐車場がスタイリッシュなデザインに収まるため、新築時の駐車場づくりではこのタイプを選ぶ方が増えていると言われています。

なお、跳ね上げ式カーゲートは、開閉方法が「手動」タイプのもの以外にも、リモコンやボタンで自動的に開閉する電動タイプも用意されています。電動タイプであれば、車の中からゲートの開閉が可能なので、日常生活の中ではとても利便性が高いです。

注意が必要なのは、先ほど紹介した伸縮式と比較すると、設備そのものが大掛かりになり、カーゲートの設置にかかる費用が高くなる点です。施工にもそれなりのスペースが必要になるため、跳ね上げ式のカーゲートを選ぶ場合は、敷地境界を越えないよう設置するように配慮しなければいけません。

引き戸式カーゲート(スライド門扉)

引き戸式のカーゲートは、その名称通り、住宅の引き戸と同じように開閉できるタイプです。なお、開閉方式はいくつかあり、片側一方向に開閉する「片引きタイプ」、中央部分で両側の扉を合わせる「両引きタイプ」、ふすまのような構造の「引き違いタイプ」の3種類が主に販売されています。

片引きや両引きタイプのカーゲートは、門扉を開けた場合、左右の塀の内側に門扉を収納できるようになっています。そのため、開口部を広く使用することができるようになるのがメリットとされます。ただ、門扉を収納するためのスペースを確保しなければならない点は注意が必要です。

また、引き違いタイプは、門扉を開けた時は引き戸同士が重なる形となり、完全に間口を開放することはできません。

シャッターゲート

シャッターゲートは、駐車場の出入り口部分にゲートとシャッターを取り付けるタイプの製品となります。車の出し入れを行う時は、前面のシャッターを上部に開くことになります。

なお、シャッターゲートに設置するシャッターについては、さまざまなデザインの製品が用意されています。大きく分けると目隠しタイプとオープンタイプに分類することが来ます。

  • 目隠しタイプのシャッター
    目隠しタイプは、シャッターを閉じた場合、駐車場内部が完全に見えなくなります。そのため、プライバシー性を重視したいという方にはオススメです。目隠しタイプの場合、駐車場を倉庫や作業場所として利用しても、視線が気にならないので良いかもしれません。
  • オープンタイプのシャッター
    オープンタイプの場合、格子状のシャッターが取り付けられます。このタイプは、目隠し機能がない反面、開放感のある駐車場空間を作り出すことができる点がメリットです。もちろん、開放感があっても、不審者の侵入は防止できるため、防犯機能はしっかりと働いてくれます。

シャッターゲートは、その他のカーゲートと比較すると、高い意匠性を実現できる点も大きなメリットになるのですが、その反面、施工にかかる費用はかなり高くなります。ゲートの購入だけで考えても150万円を超えるようなコストがかかるとされているため、費用対効果のことをよく考えてどのタイプを設置するかを決めましょう。

チェーンポール

チェーンポールは、カーゲートの中でも最も安価に設置できる点がメリットとなります。このタイプは、地面に数本のポールをたて、鎖(チェーン)でつなぐというシンプルな構造になっています。物理的な侵入防止になるだけでなく、さまざまな場所において侵入防止目的で採用されていることから、視覚的に進入禁止だということをアピールすることができるとされています。

なお、このタイプは、置き型のチェーンスタンドを採用する方法と、地中にポールを収納することができる埋め込み式の二つのタイプがあります。置き型のスタンドの場合、車の出し入れを行う時、スタンドも出し入れしなければならないので運用上の面倒が生じる点が大きなデメリットです。埋め込み式の場合、ちょっとした動作でポールが地中に隠れてくれるので、出し入れは楽だと思います。

チェーンポールは、思い立った時に購入して設置ができる手軽さと、安価なものなら1万円以下で設置可能という低コストさが大きなメリットになります。ただ、その一方で、他のゲートと比較すると駐車場の防犯機能の面はどうしても弱くなるので、その辺りは注意が必要です。

スライディングゲート

スライディングゲートは、横に向かってゲートをスライドすることで開閉するカーゲートです。こう聞くと、上で紹介した引き戸式のカーゲートと同じように感じますが、スライディングゲートの場合は、ゲートを収納するため、塀の内側などにスペースを用意しなくても良い点が異なります。

スライディングゲートは、ゲートを横にスライドさせたとき、戸が折りたたまれることでゲートの端に収まるという構造になっています。そのため、ゲートを収納するためのスペースを別途用意する必要がない点が引き戸タイプなどとの違いになります。

開閉方式は、手動で開閉するタイプと、リモコンなどを用いて自動で開閉できるタイプが用意されています。なお、スライディングゲートは、シャッターゲートと同じく、枠から設置しなければならないため、カーゲートの中では高額な部類に入ります。例えば、三協アルミが販売するスライディングゲートの場合、製品のみの最低価格が94万円~となっているように、決して安価な設備ではありません。

参照:三協アルミ公式サイト

カーゲートを設置するメリットとは?

ここまでの解説で、カーゲートがどのような設備なのかがある程度分かっていただけたと思います。

それでは、自宅の駐車場にカーゲートを設置した場合に得られるメリットについても解説していきましょう。カーゲートには、主に以下のようなメリットが存在すると言われています。

駐車場の防犯性を高めることができる

カーゲートを設置すれば、自宅の敷地と外部を明確に分けることができるようになります。駐車場にカーポートのみを設置しているという場合、誰でも簡単に駐車場内に侵入することができるようになります。

カーゲートを設置すれば、チェーンや門扉で物理的に立ち入りを防止することができるようになります。その結果、車上荒らしや車の盗難、子供の車へのイタズラなどへの抑止力向上が期待できるのです。こうした防犯性の高さは、カーゲートの最大のメリットとみなされています。

自宅の境界を明確にすることができる

分譲住宅などの場合、隣家と自宅の土地の境界が分かりにくい場所も少なくありません。日常生活を進めるだけを考えると特に不都合などないかもしれませんが、自宅の境界が不明確な場合、将来的にトラブルに発展する恐れがあるのです。

カーゲートの設置は、「ここまでが自分の敷地だ」ということを明確に示すことができるようになり、これは意外に大きなメリットになります。

子供やペットの飛び出しを防げる

近年では、駐車場へのカーゲートはもちろん、自宅を囲う塀やフェンスなどを設置しない、いわゆるオープン外構と呼ばれる外構方式が選択されることが多くなっています。これは、開放感のある空間を実現できる、採光や通風が良好になるなどのメリットが認められているからです。

しかし、オープン外構は、小さなお子様やペットが敷地外に飛び出し、事故の被害に遭う可能性が高くなる点が大きな難点です。敷地内外を隔てる障害物が何もない場合、ボールなどを追いかけて子供が道路に飛び出してしまう…なんて可能性が高くなってしまいますよね。これが、カーゲートを設置していれば、子供やペットの飛び出しを防止することができるようになるのです。カーゲートは、愛車の安全性を高めるだけでなく、家族を危険から守るという面でも大きな効果を発揮します。

プライバシーの保護機能が高くなる

設置するカーゲートの種類にもよりますが、敷地外からの視線を防いでくれる目隠し機能にもなるため、そこに住む人のプライバシー保護の面でも大きな効果が期待出来ます。

例えば、シャッターゲートなどを設置していた場合、駐車場に停めている車の車種やナンバーなども隠すことができるようになります。盗難被害のリスクが高い高級車などを所有している場合、目隠し機能で狙われにくくなるという効果も期待できます。

家の意匠性が高まる

これは、シャッターゲートやスライディングゲートなど、カーゲートの中でも大型の設備に限りますが、駐車場部分の意匠性を大きく高めてくれるという効果が期待出来ます。

駐車場部分に大型のカーゲートが設置されていれば、それだけで住宅全体の高級感を高める効果が期待できます。

カーゲートのデメリット面について

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カーゲートは、駐車場の防犯性を高めてくれるほか、住宅全体の意匠性を高めたり、お子様やペットの安全面に好影響を与えるなど、さまざまなメリットが認められています。

しかしその一方、何のデメリットもないわけではないので、以下の点については注意が必要です。

設置のために多額のコストがかかる

カーゲートの最もわかりやすいデメリットは、設置するためには多額のコストがかかる点です。もちろん、設置するカーゲートの種類によって必要になるコストは変わるのですが、シャッターゲートなど、大掛かりなゲートを設置したいと考えた場合、100万円を優に超える費用がかかってしまうことになります。

なお、カーゲートに限らず、どのような設備でもそこに存在するだけで徐々に劣化が進行してしまいます。そのため、安全に、スムーズに設備を使用するためには、定期的なメンテナンスが必要となるのです。つまり、設置するカーゲートによっては、設置後のメンテナンス部分にもそれなりのコストを覚悟しなければならないなど、お金の面は決して見落としてはいけません。

近隣トラブルの原因になる場合がある

カーゲートと近隣トラブルは、何の関連性もなさそうに思えますよね。しかし実は、設置するカーゲートの種類によっては、開閉時に騒音が生じてしまうことで、近隣住人との騒音トラブルに発展する可能性があるのです。

例えば、伸縮式のカーゲートのように、門扉を横にスライドさせることで開閉するタイプの場合、車輪が地面に接する時にゴロゴロといった音が生じます。また、電動式のシャッターなどの場合、モーター音やシャッターの開閉音が生じてしまうので、深夜や早朝に開け閉めする場合、苦情が出てしまう可能性があるのです。

カーゲートは、設置するタイプによって思わぬ大きな音が生じるケースがあるので、事前にその辺りをチェックして設置するタイプを決めましょう。

なにかと手間がかかる

カーゲートは、ある時とない時を比較すると、あるお宅の場合の方が何かと手間がかかります。

例えば、車の出し入れのことを考えると、カーゲートがある場合、ゲートを開けてからでないと車を動かすことができなくなりますよね。当然のことではあるのですが、カーゲートのみを後付けした場合、開閉を手間に感じて結局開けっぱなしにする…なんて方もいるようです。

この他にも、カーゲートは屋外に設置する設備なので、どうしても汚れや劣化の進行が早くなってしまいます。汚れ、劣化を放置すると、家全体の景観を壊す原因にもなるため、定期的に掃除を行わなければならないなど、維持管理の手間がかかるのです。また、故障時には業者を手配して修理してもらわなければならないなどといった手間も考えられますね。

このように、カーゲートは、駐車場の防犯性を高められる反面、維持管理の手間が増えてしまう点が大きなデメリットです。

カーゲート設置の費用相場について

それでは最後に、自宅の駐車場にカーゲートの設置を考えている方に向け、カーゲートの種類別におおよその設置費用相場をご紹介します。

ここまでの解説で分かるように、カーゲートにもいくつかの種類が存在していて、どのタイプを設置するのかによって、設置にかかる費用が大きく異なります。

最も安価なのはチェーンポール

カーゲートの中でもチェーンポールが最も安くおさまります。埋め込み式の場合、専門業者に依頼して工事をしてもらう必要がありますが、置き型のチェーンポールであれば、ネット通販やホームセンターなどで購入し、必要な時に出すという方法が採用できます。

置き型のチェーンポールの場合、最も安価なものであれば1万円~が費用相場です。

伸縮式カーゲートの場合

伸縮式のカーゲートは、住宅の簡易の門扉と大して変わらない構造をしています。とてもシンプルな作りになっていますし、施工も単純なので、開け閉めができれば良いなど最低限のタイプであれば10万円前後で設置が可能です。

ただ、デザイン性に優れたグレードの高いモデルの場合、ゲートの両側を地面に固定する、地面にレールを這わせるなど、しっかりとした施工が必要になるので、このタイプなら35~40万円程度かかるでしょう。

跳ね上げ式カーゲートの場合

跳ね上げ式のカーゲートの場合、手動タイプの安価な製品であれば、本体価格が20万円程度から販売されています。ただ、施工は専門業者に依頼しなければならないため、ゲート本体の価格以外に10万円前後の工事費用がかかると考えておきましょう。

なお、電動タイプの跳ね上げ式カーゲートを設置したい場合、本体だけで40万円前後の費用がかかります。また、工事についても通常の設置工事に加えて電気工事が必要になるため、施工費の部分も高くなります。

ちなみに、引き戸式のカーゲートは、手動式で30万円~、電動の場合は60万円~が相場になるでしょう。

まとめ

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今回は、カーポートの防犯性を高めてくれるカーゲートについて、一般住宅に設置されることが多いカーゲートの特徴や、実際に設置した場合のメリット・デメリットをご紹介しました。

カーポートは、柱と屋根のみで構成される非常に単純な構造物です。そのため、比較的低コストで、駐車場の保護機能を高めてくれると、住宅の外構設備の中では特に高い人気を誇っています。ただ、カーポートは、駐車場に屋根機能を付属するだけの設備となるので、あくまでも自然現象や飛来物から車を守ることができるだけで、人為的ないたずらや盗難、車上荒らしを防ぐという効果は期待できないのです。

昨今では、自動車の海外への販路が拡大していることもあり、駐車場の防犯対策が不十分であった場合、簡単に愛車を盗まれてしまう…なんてことになりかねません。特に、自動車のキーレス化が進んでいる昨今では、リレーアタックと呼ばれる手法で音もなく自動車が盗難されてしまう…なんて被害が急増しています。こういった悪意のある人間からの被害を防ぐためには、駐車場への侵入防止が最も効果的で、カーゲートの設置が多くの方に検討されるようになっているのです。

なお、とくとくショップが推奨しているソーラーカーポートについても、駐車場の防犯機能を高めるという効果は見込めません。ソーラーカーポートは、駐車場で発電することで、光熱費を削減できるなど、経済的なメリットは得られるものの、通常のカーポートと同じく、不審者の侵入を防ぐ機能はないのです。したがって、ソーラーカーポートの設置を検討している方も、カーゲートの設置も併せて行うのがおすすめです。