個人でメガソーラー投資は可能?メガソーラーファンドについても紹介

個人でメガソーラー投資は可能?メガソーラーファンドについても紹介

太陽光発電の中でも1MWクラスの発電能力を持つメガソーラーは、大規模な土地と複数の太陽光パネルを必要とします。資金力やノウハウを持つ企業が、メガソーラー事業に参入しています。しかし、個人でも投資が可能なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回はメガソーラーの特徴や個人で投資を始める方法について詳しくご紹介します。メガソーラーの初期費用や維持管理の難しさについてよく知らない方などは、参考にしてみてください。

メガソーラーの特徴をおさらい

メガソーラーは、一般的な太陽光発電と同じく太陽光を直流の電気へ変換し、パワーコンディショナでさらに交流の電気したのち、売電もしくは自家消費します。

しかし、出力や売電価格・コスト面などで、住宅用太陽光発電や出力100kW台の産業用太陽光発電と大きく異なります。

それでは、メガソーラーの特徴について整理していきます。

出力1MWクラスの太陽光発電

メガソーラーとは、1MW(1,000kW)クラスの発電能力を持つ太陽光発電設備のことです。住宅用太陽光発電の出力は10kW未満なので、発電能力や売電量に大きな違いがあります。

メガソーラーに匹敵する太陽光発電設備を設置するには、1ha程度の敷地面積が必要です。1haは、サッカー場や野球場と同程度の広さなので、土地の選定や取得も重要なポイントとなります。

さらに出力に応じて売電収入も増えていきます。1MWのメガソーラーでは、年間約1,000万円の売電収入を見込むことが可能です。(売電価格10.25円/kWh、年間発電量1,300kWで想定)

億単位の初期費用がかかる

1MWクラスのメガソーラーには、本体および設置費用で1億~2億円程度かかります。また、10MWや50MWでは、初期費用で約10億円~100億円です。

住宅用太陽光発電や低圧の産業用太陽光発電は、初期費用100万円~1,000万円台なので、コスト面でも大きく異なることが分かります。維持費用については、1MWで年間600万円程度かかります。なお、住宅用太陽光発電の場合は、年間維持費1万円未満で済ませられます。

メガソーラーを始めるためには、億単位の融資を受けられる状態でなければ難しい状況です。なお、国内でメガソーラー事業を展開しているのは、主に資金力のある法人です。

FIT制度の入札制度で固定買取価格が決まる

メガソーラーは、住宅用太陽光発電や産業用太陽光発電と同じく、FIT制度の対象です。FIT制度は、一定期間固定買取価格で売電を行うことが可能な制度で、FIT申請年や出力によって固定買取価格が変わります。

  • 出力10kW未満、10kW以上250kW未満:指定の固定買取価格で売電
  • 出力250kW以上:入札制度によって固定買取価格が決定

メガソーラーは出力1,000kW以上なので、入札制度によって定められます。入札制度は、指定容量まで落札者が定められていく方式です。

【例:募集容量100MW】

  1. 最も安い売電価格を提示した方から落札
  2. 次いで安い売電価格を提示した方たちが随時落札
  3. 落札者の所有している太陽光発電が、合計出力100MWに到達するまで継続

このように安い売電価格で入札を行った方から落札され、募集容量まで順次決められていきます。2021年度第11回目の落札価格は、10.25円/kWhです。

個人でメガソーラー投資を行える?

続いては、個人でメガソーラーが投資可能なのかという点について解説していきます。

1MWクラスの設備を個人で導入するのは難しい

1MWクラスの太陽光発電設備は、個人で購入・運用することが難しい状況です。

1つは、初期費用の問題です。冒頭でも触れたとおり、メガソーラーの本体購入および設置には、1億円単位の資金が必要となります。土地を取得していない場合は、さらに土地取得費用もかかります。土地取得にも数億円単位の資金調達が必要です。

自己資金でまかなうことはもちろん、融資を受けるのも厳しい金額です。特に融資に関しては、法人化しなければ信用性や審査難易度、融資限度額といった点で、億単位の資金調達は厳しい傾向です。

もう1つは、維持管理費用という問題です。メガソーラーは高圧や特別高圧に該当するため、キュービクルの設置や電気主任技術者の配置といった措置が必要です。維持管理費用という点でも負担のかかる事業です。

低圧の太陽光発電を複数設置することで実現可能

1つの土地にメガソーラーを設置するのは、土地の選定や初期費用といった点で厳しい状況です。しかし、低圧の太陽光発電をさまざまな土地で運用することで、合計出力1MWを目指せる場合もあります。

低圧の太陽光発電は、出力50kW未満の太陽光発電を指します。初期費用は1,500万円前後で、個人向けのソーラーローンなどで融資を組むことができる金額です。

そして、低圧の太陽光発電で得た売電収入の一部を次の太陽光発電投資の資金に活用し、少しずつ規模を拡大していくことで、メガソーラーに相当する設備を保有します。

個人でメガソーラーファンドへ投資という方法もある

現状、低圧の太陽光発電を設置できない時は、メガソーラーファンド投資という方法が良い場合もあります。

メガソーラーファンドとは、ソーシャルレンディングとして販売されているもので、管理会社で複数のメガソーラーを運用します。

たとえば、証券会社で募集されているメガソーラーファンドは、証券会社へ総合口座を開設したのち、投資信託やソーシャルレンディングにてメガソーラーファンドを購入することが可能です。

購入方法は、金融商品によって異なります。投資信託の場合は、積立もしくは口数や金額購入していく流れです。

  • 積立購入:毎月一定の金額を積み立てていく
  • 口数購入:1口○○円のファンドを10口や100口といった単位で購入
  • 金額購入:1口○○円のファンドを任意の金額で購入

一方ソーシャルレンディングや太陽光発電関連会社で募集している場合は、金額指定にて購入します。

投資信託やソーシャルレンディングに関心を持っている方やメガソーラーのコストに悩んでいる方などには、選択しやすい方法です。

個人でメガソーラーファンドへ投資を行うメリット

メガソーラーファンドの概要を確認したあとは、メリットについて確認していきます。

分配金を得られる

メガソーラーファンドは、ファンドの運用状況に応じて年に1回程度分配金を得られます。分配金とは、管理会社の利益を投資家へ分配したものです。

利回り10%の場合は、投資金額100万円に対して10万円の分配金を得られる計算です。売電収入と異なり毎月得られないものの、毎年定期的に獲得できるようになります。

元々、投資信託などにも関心を持っている方にとっては、利用しやすい仕組みです。

少額で投資を始められる

メガソーラーファンドは、他のファンドと同様に1回数万円から投資を行うことが可能です。

メガソーラーファンドを含む投資信託やソーシャルレンディングは、金融商品の中でも少額投資が可能です。そのため、「融資を避けたいけれど、太陽光発電へ投資したい」という方にとって利用しやすい特徴を持っています。

たとえば、SBISLメガソーラーブリッジローンファンド33号(かけはし)は、2020年に募集が実施されたメガソーラーファンドで、1口5万円で購入できました。

土地取得などの手続き不要

メガソーラーファンドは太陽光発電を購入・設置しないため、土地の選定や購入、取得手続きなどといった手間も省けます。

1ha(3,000坪)の土地は、約3億円の土地取得費用がかかります。

メガソーラーファンドは、あくまでファンドという商品購入のみで太陽光発電設備の購入不要です。そのため、設置費用および土地取得費用の負担を避けながら、太陽光発電投資を始められます。

固定資産税やメンテナンス費用不要

メガソーラーファンドを選択した場合は、固定資産税やメンテナンス費用など不要です。

事業として産業用太陽光発電を行ったり住宅用太陽光発電で売電を行ったりする場合は、固定資産税の申告・納付の必要があります。

さらにメガソーラー含む太陽光発電設備は、定期的なメンテナンスも必要ですしメンテナンス費用の負担もかかります。

メガソーラーファンドの購入時は、原則ファンド自体のコストと手数料以外のコストはありません。また、メンテナンス費用の捻出も不要です。

個人でメガソーラーファンドへ投資を行うデメリット

メガソーラーファンドへの投資は、デメリットもあります。メリットとデメリットどちらも理解した上で判断する野が大切です。

売電収入は得られない

メガソーラーファンドは、値上がり益もしくは年に1回分配される分配金が主な収益です。

毎月売電収入を得ることはできません。さらに少額投資の場合は、得られる利益も小さいといった側面もあります。

太陽光発電の売電収入を目的としている時は、住宅用太陽光発電などメガソーラーより初期費用の安い設備から検討した方がい場合もあります。

設備を取得できない

メガソーラーファンドへ投資を行ったとしても、太陽光発電設備や土地を取得することはできません。

太陽光発電設備を設置・運用しているのは、ファンドを発行している投資会社です。メガソーラーファンドへ投資している方は、あくまで運用によって発生した利益の一部のみ得られます。

土地の有効活用として太陽光発電設備の設置を検討している方には、メリットの少ない商品です。また、非常用電源の確保や自家消費を目的している方などにも、利用メリットの少ない商品となります。

元本保証はない

メガソーラーファンドに元本保証はありません。元本保証は、元本(自己資金)が減少しない金融商品などを指します。

メガソーラーファンドは、運用会社の運用次第で投資資金が増えたり減ったり(損益)するのが特徴です。

一方、メガソーラーを設置・売電する場合は、発電量に変動が生じるものの年間1,000万円以上の売電収入を見込めます。

自己資金の減少を避けたい方や売電収入を重視している方は、特にデメリットとなります。

個人でメガソーラー投資を行うのは難しい

メガソーラーは、1ha以上の土地を取得可能で、なおかつ1億円以上の資金を調達できる法人でなければ導入の難しい投資です。

個人で太陽光発電投資を始める際は、住宅用太陽光発電や出力数100kWクラスの産業用太陽光発電から検討するのが大切です。また、中古太陽光発電所は、個人でも売買することが可能です。

メガソーラーだけでなく太陽光発電全般に関心を持っている方や売電収入を求めている方などは、今回の記事を参考に数100kW以下の太陽光発電やメガソーラーファンド、中古太陽光発電所を検討してみてはいかがでしょうか。

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