ここ最近のニュースで、最も日本が元気になったものと言えば、もうこれを置いて他にはないでしょう。
そうです、なでしこジャパンによるワールドカップ優勝のニュースです。
これはもう、文句なしですね。
忙しい中、やはり気になっていたので真夜中に目覚まし時計をセットして、決勝戦はキックオフから観戦しました。
序盤から、終始アメリカペース。
何度もゴールを脅かされて、点を取られていないのが不思議なくらいです。素人目に見ても、劣勢は明らかでした。
それも無理はありません、相手は世界ランク1位でワールドカップの常連という女王なのですから。
しかし、そんな試合展開にもかかわらず、私が気づいたのは選手たちの顔つきです。
アメリカの選手は、それはもう鬼の形相でなでしこたちに襲い掛かってきます。
しかし、日本代表の選手たちは時折笑顔も見せるなど、のびのびとサッカーを楽しんでいるようにも見えました。
これはナゼでしょう?
色々と考えてみましたが、やはりこれだけの大舞台に出ることができただけで嬉しくて、サッカーをやってて良かった!という喜びが体からあふれ出しているということなのでしょう。
事実、彼女たちは監督も含めて試合後のインタビューでそんな主旨のことを話しています。
しかし、アメリカは実力を発揮して先取点をもぎ取ります。
あぁ、やっぱりダメか。
そう思ったのも束の間、日本は同点ゴールを演出します。
真夜中にもかかわらず、大声で雄たけびを上げてしまいました。
(近所の方々、スイマセン)
おそらく多くの方がそうだと思いますが、このなでしこの大活躍を想像していた人は少なかったはず。
今回も勝ち進んでいく中で、ようやく世間から注目を集め始めたのは準々決勝に勝ったあたりからでしょうか。女子サッカーの強豪であるドイツを破り、さらにスウェーデンにも勝ったあたりから、「もしかして」という空気が流れ始めました。
お恥ずかしながら、私もその一人です。
では、それまでのなでしこたちはどんな生活をしてきたのか?
そこに注目が集まったのは、ようやく今になってからです。
キャプテンである澤選手は神戸のチームに所属していて、1ヶ月3万円の食費で生活できるような自炊生活をしていたそうです。商店街をユニフォームのまま自転車で駆け抜ける姿が日常的に見られていて、商店主の中には「お姉ちゃんたち、何やってるんや?」と聞いた人までいるそうです。
それほどまで注目されていなかったものが、この快挙です。
日本社会から冷遇されてきたと言っても過言ではない、女子サッカー。
そんな日本に対して、彼女たちはずっと「優勝トロフィーを日本に持ち帰る」という目標を持ち続けていたそうです。
しかも、後で分かったことですが、今回のワールドカップは監督も選手たちも手応えを感じていたそうで、本気で優勝を狙いにいってたのです。
目標に向けてブレずに、努力し続けるというのは、並大抵のことではありません。
今回、彼女たちは大きな目標を達成しました。日本を世界一にしたのです。
今、彼女たちより強い女子サッカーのチームは地球上に存在しないのです。
最大限の賛辞と尊敬とともに、なでしこジャパンを誇りに思います。
これを機会に女子サッカーが日本のお家芸とでも言えるメジャースポーツになることを願ってやみません。