日本全国で頻発する水害、いよいよ人類は試されているのかもしれない

石橋大右

2026.9.7 環境問題

日本全国で頻発する水害、いよいよ人類は試されているのかもしれない

こんにちは、石橋です。
最近、日本全国で水害が頻発しています。千葉、福井、宮崎、そしてまた千葉…といった具合に、まるでロシアンルーレットのように連日水害が起きています。
このことに対して「地球温暖化の影響」「地球が悲鳴を上げている」という言説がよく見られますが、これについては正しい部分と、そうとも言い切れない部分があります。
環境問題、エネルギー問題の最前線に関わる者として、、このあたりの実際のところを語ってみたいと思います。

まず、なぜこれだけ多くの水害が発生しているのか。これには、さまざまな事情が複雑に関わっています。
最大の理由は、皆さんご想像の通り地球温暖化です。地球温暖化によって海水温が上昇し、蒸発する水分量が増えます。そして気温が高くなることによって大気中に水分を含むことができる量が増え、それが梅雨前線や台風などによって日本周辺に運ばれてくる…というのが、基本的なロジックです。
これまでよりもタンクの容量が増えて、しかもタンクの数も多くなりました。その雨雲タンクは梅雨前線などの気圧配置になると水蒸気を大量に供給し、限られた場所に大量の雨を降らせることになります。近年問題になっている線状降水帯も、このロジックで同じ場所に次々と水蒸気を供給するため、積乱雲が通り過ぎたのに新しい積乱雲が発生して途切れなく雨を降らせるわけです。
このことを見ると、やはり地球が温暖化しているせいで極端な大雨や線状降水帯が頻繁に発生していると考えたくなりますが、ここについては科学的に確定していない部分があります。

というのも、地球温暖化によって気温や海水温が上昇すると上空に貯められる水蒸気の量が多くなり、それが大雨となって落ちてくることは間違いがないのですが、だからといって線状降水帯が頻繁に発生することの根拠にはなっていません。
「これまで無かったことが起きているのだから、そうに違いない」と決めつけてしまうのは簡単ですが、科学の世界では少々暴論です。科学の世界ではエヴィデンスがないことについては未確定というのが常識なだけに、何でもかんでも地球温暖化に紐づけるのは適切ではないでしょう。

専門家の指摘によると、最近の集中豪雨には暖かい空気だけでなく、冷たい空気も「悪さ」をしているそうです。これについては地球温暖化とは違う視点を感じるので興味深いのですが、空の上では温度の異なる空気が常にせめぎ合いをしています。
大きく分かると、暖かく湿った空気と、冷たい空気です。暖かく湿った空気が地表近くにある状況で上空に寒気が入り込んでくると、この両者が激しく混ざり合います。その結果、積乱雲が急速に発達して上空に達し、それが大雨を降らせます。
暖かい空気が上に行こうとするのに対して、上は寒気があるので、急速に空気が上に移動しようとするのは想像できます。その時に暖かい空気に含まれている水蒸気が積乱雲を作り出し、上空に達したところで飽和水蒸気量を下回るため雨粒となって落ちてくるわけですね。
2026年8月に千葉で起きた集中豪雨は、こうした気圧配置によって起きたそうです。単に地球が温暖化しているだけでは説明できない、新しい大雨の発生要因として注目されているのだとか。

また、これについては以前から指摘されていることですが、日本の都市は昔と比べると水害に弱くなっています。最大の理由は、地面をアスファルトやコンクリートで覆ってしまうことによって排水性が損なわれ、土にしみ込むはずの水分が行き場を失ってしまうという都市ならではの事情です。
地下街やアンダーパスでの冠水被害が報道されていますが、これももともとは自然界に無かったのですから、新たな災害の発生源です。
最近の豪雨による洪水被害では、この都市化によって水の行き場が失われてしまったことが指摘されており、排水システムがあってもそこが落ち葉などでふさがってしまい、排水機能が失われて冠水、となっているパターンがものすごい多いそうです。
「人は土から離れては生きていけない」というジブリ作品の名言がありますが、それを地で行くような話ですね。

未確定な部分があるとはいえ、地球温暖化が豪雨被害の元凶になっていることはほぼ間違いありません。今から急にこの流れを止めることは難しいですが、地球規模でパラダイムシフトをするべき時期に来ているのは確かでしょう。
二酸化炭素の排出だけが地球温暖化の原因ではないとされていますが、だからといって二酸化炭素が何もしていないわけでもありません。少なくとも人類にできることは最大限取り組んで、このロシアンルーレットを減らしていく努力をするべきだと思います。
「地球温暖化なんて詐欺だ」といっている某大統領も、自分の家が水没したら言うことが変わるかもしれませんね。

  • 事業内容
  • メール相談
  • 電話相談