こんにちは、石橋です。
いよいよ今月は世界中が大騒ぎになったトランプ氏のアメリカ大統領就任があり、世界中で心配している人の方が多い?と言われるトランプ政権がスタートしました。この人に対する評価や日本に対する影響などは実に多くのメディアやインターネットサイトなどで論じられていますが、どうもしっくり来ないものが多いように思います。そこで、私なりにトランプ政権に対するコメントをしてみようと思いました。
まず、第一に思うこと。
トランプ大統領を見ていると、どうしてもオーバーラップする人がいます。おそらく多くの方々も共感されるのではないかと思いますが、かつての大阪府知事であり、大阪市長にもなった橋下徹氏です。強権だ、独裁だ、と言われながらも大阪人からの支持は厚く、今も維新の会が大阪で最大の勢力を維持しているのは、この人の影響によるところが大きいでしょう。
マスコミからの強烈なバッシングにも負けず、誰も言わなかったようなタブーにも切り込むような政治手法は多くの人の心を捉え、選挙でも圧倒的な強さを見せました。
しかし、就任後もマスコミからのネガティブキャンペーンは止まず、橋下知事、橋下市長だとそんなに困る人がいるのかと思うほどで違和感しかありませんでした。
この状況、トランプ大統領が選挙期間中から受けてきたバッシングと現在も受けているあちこちからの反発と似ていますね。
もはや有権者はメディアに騙されることはなく、真実を語る政治家を求めているのではないでしょうか。私は橋下徹氏を支持していた(今も支持しています)ので、その意味ではトランプ大統領を支持できる部分もあります。
次に、あちこちで起きている反トランプデモについて。
民主主義を守れ!と叫んでいるデモ隊が暴徒と化し、略奪や破壊行為を行っているそうですが、これってどちらが民主主義を否定しているのか分かりませんよね。合法的な選挙で選出された人が法律にのっとって政策を実行していることに対して、暴力で抵抗してもそれはますますアメリカの世論から遠ざかっていくのではないかと思います。
メキシコとの間に壁を作る、イスラム教徒の入国を禁止する、TPPから離脱する・・・矢継ぎ早に大統領令という形で公約を果たしているトランプ大統領のやっていることは、選挙期間中からの言動を知っている者としては何も不思議なことには見えません。だって、それが公約だったのですから。
政策の中身に問題があることは否定しませんが、それを選んだのはアメリカの有権者です。トランプ政権のやることが気に入らないのであれば、次の選挙で落選させれば良いだけのことです。
トランプ大統領に対して肯定的なことばかりを述べてきましたが、もちろん相寄れない部分もあります。最も共感できないのは、環境問題への関心があまりにも薄いことです。
アメリカと中国は世界最大のCO2排出国です。中国ですらCO2削減の枠組みに入ろうとしている時に、それを欧州や日本と同調していたアメリカが一抜けた、と言ってしまうのは世界に与える影響がはかり知れません。
アメリカさえ良ければ、気候変動や海面上昇で危機に瀕している国があってもどうでも良いという態度なので、これがまかり通ると地球環境の寿命は間違いなく縮み、やがて人類にその仕返しをしてくることでしょう。
そうなる前にトランプ大統領が核ミサイルのボタンを押して自分の手で人類は終わる、なんて言う人もいますが、私はそうは思いません。なぜなら、今以上のスピードで環境破壊が進めばトランプ発の核戦争よりも先に影響が出てくるからです。
良いにしろ悪いにしろ、トランプ大統領が見せるこれからのアメリカと世界は、私たちが去年まで見ていたものとは違います。
私個人としては、実はそこにあったのに誰も見ようとしなかった、見たくなかった世界が現実になるだけなのかも知れないと思っています。