こんにちは、石橋です。
自民党総裁選挙で高市氏が選出されてからというもの、日本の政局は一気に混迷化しました。「玉木総理」なんて名前もチラホラと出ていましたが、私は「高市総理」になるべきだと思ってきましたし、実際にそうなると思ってきました。
日本維新の会などが協力することによって、いよいよそれが現実になろうとしています。
早ければ、明日の国会で高市総理が誕生する見通しです。
そこで、環境問題やエネルギー問題の最前線で仕事をしている者として、新政権の関連政策を展望してみたいと思います。

高市氏は、かねてよりメガソーラーに対して否定的な発言をしているというイメージがありますね。しかしこれ、ご本人の公式サイトにはそこまでは書かれていません。
エネルギー、資源安全保障の強化という項目には「特別高圧・高圧の電力を安定的に安価に供給できる対策を講じ、日本の産業を守ります」と書かれているだけです。これは私も必要だと思うので、大いに進めてほしい政策です。
それではなぜ、高市氏がメガソーラーの否定的だと見られているのでしょうか。ここにもやはり、「メガソーラー=中国=悪」みたいなイメージが付きまとっているのでしょう。高市氏は保守的な政治信条を大切にしているので、中国など日本の国益に反する行動を取る国には強硬です。これについても、私は大いに応援したいところです。
そんな高市氏に、メガソーラーについて尋ねたインタビューがあります。それに対しては「外国製の太陽光パネルで美しい国土を埋め尽くすことには猛反対」と回答しており、これが高市氏のメガソーラーに対するスタンスを決定づけていると思います。
太陽光発電を事業のひとつに据えている私が言うと妙に聞こえるかもしれませんが、私もこれには賛成します。メガソーラーはあくまでも遊休地や環境への影響がない場所に設置して日本のエネルギー安保を支えるものであって、環境破壊を伴うようなメガソーラーは本末転倒だからです。
つまり、高市氏はメガソーラーに対して何でもかんでも反対しているのではなく、ずさんな計画で開発されて自然を破壊するメガソーラーに反対しているわけです。それは、誰でも同意できることですし、当然ですよね。ここを曲解すると、高市政権のエネルギー政策を見誤ると思います。日本のためになる、国益につながるのであれば、太陽光発電であってもメガソーラーであっても否定するわけではないというのが、高市氏のスタンスです。
太陽光パネルの多くが中国製であることは、事実です。そのため、メガソーラーを建設することは中国を利することになる、という主張がSNSなどで散見されます。もちろん太陽光パネルを購入することで中国メーカーが潤うのは確かなんですが、彼らもビジネスとして太陽光パネルを製造・販売しているわけで、正当なビジネスまで否定するのは違うと思います。どこの国が作った太陽光パネルであっても、資源の乏しい日本のエネルギー安保に貢献するのは間違いないんですから。
これをけしからん、とするのであれば今から身の回りにある中国製品をすべて捨てればいいと思います。たぶん、生活なんてできません。私たちはすでに、中国製品のメリットを享受しているんです。
そういった背景を考えると、高市政権はずさんなメガソーラー計画については厳しい態度で臨むでしょう。そして、太陽光パネルの国産化を推進する投資や予算などを実行するかもしれません。これにはどちらも賛成ですし、今の世論を考えるとその流れに持って行くのが自然でしょう。
これと同時に、高市氏は核融合炉や次世代革新炉といった原子力発電の新技術にも積極的な姿勢を見せています。これについても、私は賛成です。日本の原子力発電技術は世界的に見ても最も安全なレベルにあり、東日本大震災のような大災害が起きても事故が起きないように改善されています。
これだけ充実したエネルギーインフラを、「怖い」という感情論だけで使わないのは非科学的ですし、どこか日本の発展に対して足を引っ張りたいのかなとも思えてしまいます。
今回の政局劇では、維新の会と国民民主党が原発再稼働の推進を掲げています。両党にとって元からある基本政策でブレていないわけですが、そういった政党が同じ政治信条を持つ高市氏と協力するのは当然の流れといえます。
現時点で国民民主党がどうするのかは分からない部分がありますが、ようやく日本もこうした現実的な政策を掲げる健全野党が力を持つようになったんだと安堵しています。
日本は資源の乏しい国である一方で、これからはAIやデータセンター、暗号資産など電力需要が増えていくのは明白です。先進国である以上、こうした需要にしっかり応えて国内外から安心して投資ができる国にしておかなければならないのは、言うまでもありません。
私が代表を務める和上ホールディングスでは近年、系統用蓄電池の事業にも力を入れています。お問い合わせやご相談が殺到しているという状況に応えるためですが、系統用蓄電池も再生可能エネルギーのさらなる活用や電力の安定供給に貢献する有意義な技術です。
おそらく高市政権もこうした仕組みを推進するスタンスだと思うので、それらの政策が実現していくごとに、日本の電力事情やエネルギー安保は望ましい形になっていくと思います。

