日本選手が大いに輝いたアジア大会、でも運営には課題が山積

石橋大右

2026.10.4 石橋の考え

日本選手が大いに輝いたアジア大会、でも運営には課題が山積

こんにちは、石橋です。
今回の名古屋アジア大会では、たくさんの日本選手が輝き、健闘をしました。
阪神の優勝と並んで、すべてのアスリートに敬意と祝意を表したいと思います。
おめでとうございます!

さて、そんなアスリートの輝かしい姿の一方で、その裏では少々気になることがありました。それは、運営側の不手際です。
表彰式に違う国の国家が流れたり、国旗の掲揚が間に合わなかったりと、なぜ韓国に関連するところでトラブルが目立ったのも印象的です。韓国の国際大会における姿勢については言いたいこともありますが、さすがに自国が表彰される場で間違えて北朝鮮の国歌が流れたら怒りますよね。
他にも選手を運ぶバスが来なかったり、間違った競技場に選手を案内したりと、枚挙に暇がありません。これまで日本で開催された国際的なイベントではあまり聞かないようなお粗末さですが、なぜこんなことが起きたのでしょうか。

ここに私は、大きなイベントを開催することと、運営することは別であることを強く感じました。直前には大阪で万博がありました。こちらはさらに会期が長い国際イベントで、スポーツ大会とは別の次元でさまざまな課題がありました。
その時には猛烈なバッシングがありましたが、今回のアジア大会ではそこまでのバッシングは起きていないようにも感じます。あの時に大騒ぎしていた諸君は、今どこで何をしてるのかな?と思ってしまいます(笑)。
それはいいとして、今回のアジア大会は愛知県、名古屋市にとっては都市の知名度やブランディングという意味で、命運を握るといっても良いほど重要なイベントでした。もちろん競技そのものは成功しましたし、多くの感動もあったのですが、一部でささやかれているような「名古屋は開催能力がない」という辛辣な意見が残ってしまったのは、とても残念なことです。

現場のヒューマンエラー、情報共有の不足などが指摘されていますが、それだと現場に責任を押し付けているように見えます。現場がミスを犯す可能性があるのであれば、それを想定してミスが起きにくいようにするのが、運営側の仕事です。他の大きなイベントで同様のミスが多発していないのですから、言い訳にはなりません。
今回のアジア大会では、選手村を設置しないことも話題になりました。私も「それでどうやって運営するの?」と不思議に思いましたが、既存のホテルや客船の客室などを活用するとのこと。そんなにうまくいくかな~と不安がよぎりましたが、やはり不安は的中。選手村がないことによるトラブルが特に深刻だったように感じました。
SNSには床に寝て野宿同然の睡眠を強いられている選手の姿が流れたりしていましたが、これって国際的なスポーツ大会の風景ではないですよね。

費用が上振れしたため、選手の宿泊施設をケチったことがこれらのトラブルの最大の原因です。さすがコストカットのプロであるトヨタのお膝元だとも思いますが、必要なものまで削ってしまった末路がコレです。建設費や資材費、エネルギーコストなどが予想以上に増大したことが原因とのことですが、そもそも誘致したタイミングと実際に運営する時のコストが大きく異なるのは、これまでさまざまなイベントで証明されてきたことです。大阪関西万博でも同様のことがあって、さんざんバッシングされたのに、それを見てなかったのかな?と思ってしまいます。

これだけ大きなイベントになると運営サイドも分業をして、それぞれの業務に当たります。分業されたセクションが真っ当に仕事をしたとしても、他のセクションとの連携が取れていなかったり、そもそも全体を俯瞰する立場の責任者がいなかったりだと、どれだけ現場が頑張ってもうまくいきません。今回のアジア大会は、そんな齟齬や共有不足がとても多かったように思います。これは、今後運営するであろう日本での大規模イベントにおける教訓ですね。
もちろん、大阪関西万博も最初から成功軌道に乗っていたわけではありません。開催そのものに対する批判も渦巻いていたシロモノでしたが、最終的には大成功。万博の場合は会期が半年間あったため、途中で修正できたことも大きかったと思います。アジア大会は数週間のイベントだけに、修正する前に終わってしまいます。そこに難しさはあると思いますが、日本で国際的なスポーツ大会を運営するのは初めてではありません。東京や札幌、長野ではオリンピックをやっていますし、それ以外にも広島ではアジア大会の開催実績もあります。こうした都市の運営ノウハウをどれだけ学んでいたのかと思うと、そこは微妙な感じがします。

競技は成功、運営は課題山積。今回のアジア大会にはそんな評価が残りましたが、失敗から学べることは無数にあります。むしろ失敗からのほうが学べることは多いので、終わったからヤレヤレではなく、うまくいかなかったことを検証して対策を検討しておけば、再び日本で、その中でも名古屋で国際的なスポーツ大会が開催されても、今回より素晴らしい運営となるのではないでしょうか。

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