2023.09.27
ソーラーカーポートの台風(強風)・雪害対策!安心して使うための対策やメンテナンス
自動車を雨や雪、強風から守るカーポート。
特にソーラーカーポートは、エコロジーとエコノミーを兼ね備え、今や多くの家庭で採用されています。しかし、夏の暴風雨や冬の厳しい積雪、それらのトラブル時の対処法や保険の有無を知っていますか?
この記事では、ソーラーカーポートが台風や雪害でのトラブルに直面した際の対応策について詳しく解説します。
目次
ソーラーカーポートとはどんなもの?簡単にご紹介
ソーラーカーポートとは、カーポート(車庫)の屋根部分に太陽光パネルを設置した車庫のことです。
カーポートに太陽光発電システムを導入することで、駐車スペースを利用して発電したり、余剰電力を売電することが可能になります。
ソーラーカーポートのメリットは、住宅用のソーラーパネルよりも設置ハードルが低く、土地の有効活用が可能であることです。また、災害対策としても利用できます。
カーポートの強風・台風対策は何をする?耐風強度を確認しよう
そんなカーポートですが、強風や台風などの風害で吹き飛ばしてしまうんじゃないのかと心配になりますよね。
風に強いカーポートを選ぶのはもちろん、強風や台風時の対策をどうすればよいのか。詳しく見ていきましょう。
カーポートの屋根は飛ぶようにできている
台風や強風のあと、カーポートの屋根が飛んでいる様子を目撃したことはありますか?実はカーポートの屋根は、一定以上の強風で飛ぶように設計されていることがあります。
風は人が想像する以上に強い力を持ち、場合によっては車なども飛ばしてしまうほどです。
特に、塩ビや樹脂製の屋根が使われたカーポートは、金属製の屋根より強風に弱い傾向があります。紫外線に弱く、経年劣化が進みやすく、破損時には簡単に飛ぶ可能性があります。
しかし、この飛ぶ設計には一面のメリットがあります。屋根だけが飛ぶことで、カーポート全体のダメージを最小限に抑えることができるからですね。
飛んだ屋根は取り付け直すだけで修理完了。一時的な不便はあるかもしれませんが、全体の安全を考えるとメリットが大きいというわけです。
風に対する強さは、「耐風強度」(耐風圧)を確認しよう
風速とは、ある時点での風の速さを示します。そして、平均風速とは、一定時間(例えば10分間)内の風速を平均した値を言います。
この平均風速がカーポートの耐風圧強度の指標となります。また、突然の強風のことを「瞬間最大風速」といい、こちらは3秒間の最大値を示すものです。
カーポートの耐風圧強度は「最大平均風速」で示され、これが台風や強風時にカーポートがどれだけの風に耐えられるかの目安となります。
地域の過去の台風の風速を調査し、それを上回る耐風圧強度のカーポートを選ぶことが大切です。
風速の目安としては、10m/sは風が強いと感じる程度。15m/sでは転倒する危険が増し、20m/sでは大人でさえ立っているのが難しくなります。
理想的には、カーポートの耐風圧強度は38m/s以上を選びたいもの。しかし、地域や過去の風速履歴だけでは十分ではないので、台風のシーズンにはさらなる対策を検討したいところですね。
台風時の対策としてできること
台風接近時にはカーポートへの影響を最小限にするための対策が考えられます。
メーカーによっては、強風時の屋根の飛散を防ぐオプションや追加のサポート柱が用意されていることも。ただ、強固に固定しすぎると、風圧で本体が破損するリスクも増えます。
そのため、対策を講じる際は、設置時の工務店やプロの意見を求めることが大切です。
また、台風被害に対する損害保険や火災保険の補償内容を確認し、適切な保障を受けられるかのチェックも必須です。
カーポートの雪対策は?積雪地域でのカーポートの注意点
強風や台風などの風害に以外にも、冬になると、雪が多い地域でカーポートを選ぶ際の最大の懸念点は「耐雪性能」があります。
適切なカーポートを選ぶことで、冬も安心して車を保護できます。雪の多い地域にあったカーポート選びのポイントご紹介します。
耐雪の性能がある3つのカーポート
耐雪仕様のカーポートの強度は大きく分けて、「一般地域用」、「積雪地域用」、「豪雪地域用」の3種類があります。
1. 一般地域用のカーポート
軽い降雪が主で、雪が長時間に渡り降り続くことの少ない地域に最適。20cmまでの降雪に耐える力を持っており、その範囲内であれば安心して使用可能です。都会の中心部など、雪がたまりにくい場所での利用をオススメします。
2. 積雪地域用のカーポート
関東北部や東北南部のように、季節によっては雪が頻繁に降る地域向け。耐積雪強度が30cmまでの設計となっており、これにより中程度の積雪地域でも雪の重みから車を確実に守れます。3. 豪雪地域用のカーポート
最も厳しい雪の環境下でも対応可能。耐積雪強度が驚異の100cm以上を誇るこのカーポートは、北海道や日本海側の地域など、長期間にわたる豪雪に見舞われるエリアでの利用に最適です。強度の高さから、長期的な安心感を提供します。
地域によって雪質が異なり、耐荷重を慎重に検討すること
日本の地域ごとに雪の性質は変わるもの。寒冷地では雪はサラサラで積もりにくく、重みは少ない。しかし、太平洋側や一部の北陸地方では湿り気のある重たい雪が降ることが。
この湿り気のある雪は、重さが意外と増して、カーポートの耐荷重を超えるリスクが増します。
最近では、異常気象による想定外の大雪に見舞われる地域も増えてきました。積雪地域に住んでいる方は、カーポートの選択はもちろん、雪に対する対策も欠かせません。
雪下ろし時の注意点
カーポートの雪下ろしは、家の屋根とは違ってやや難易度が高いです。特に、FRPなどの強度を高めた材料を使用したカーポートの屋根は、スコップで雪を下ろすと傷がつくリスクがあるので注意が必要です。
雪下ろしには「雪下ろし棒」を使用する
実際に雪下ろしをする時は、「雪下ろし棒」のような専用の道具がベスト。軽くて長さがあり、屋根を傷つけずに効果的に雪下ろしをすることができます。
カーポートには乗らない、水をかけない
カーポートの上に登って雪下ろしをするのは大変危険なのでやってはいけません。そもそもですが、人が乗ることで破損の原因になりかねませんので。
また、面倒だからとホースでの水かけもおすすめできません。雪が固まってさらに重たくなる可能性があり、さらに凍結リスクも。
融雪剤の使用には注意と確認が必要
融雪剤は確かに雪や氷を効果的に溶かすのに役立ちますが、その使用には注意が必要です。
多くの融雪剤は、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどの塩分を多く含んでいます。これらの成分は、カーポートに使われている金属部分を腐食させることがあるため、金属部分の持続性や寿命に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、これらの塩分はコンクリートを劣化させ、表面を剥がれやすくすることがあります。
加えて、撒いた融雪剤は土壌に浸透し、地下水に影響を及ぼすことも懸念されています。そして、地下水を吸収する近隣の植物に塩害を与え、植物の成長を妨げたり、枯れさせる原因ともなり得ます。
使用する前には、融雪剤の成分をしっかり確認し、周囲の環境やカーポートの材料に与える影響を十分に考慮することが必要です。
雪が降る前の対策しておきたいこと
カーポートがあるから、雪の日でもうちは大丈夫。そんな安堵感を持たれるご家庭もあるかもしれません。
しかし近年の異常気象で見舞われる大量の雪は、予想をはるかに超えてしまうことも。雪が降る前にできれば対策しておきたいことをご紹介します。
- カーポートの経年劣化チェック
サビやゆるみ、屋根のヒビなど、経年劣化の兆候をしっかりと確認しましょう。特に雪の降る季節前には、北海道や東北、北陸地方の家庭は11月中旬、関東地方以南の家庭は12月までには確認を進めると良いでしょう。 - 積雪強度の確認と補強
もしカーポートの強度が不足しているようであれば、補強を検討しましょう。場合によっては専門業者によるパーツ交換や修繕が必要になるかもしれません。 - 雪下ろしの準備
大雪が降っても仕事や学校が休みになるわけではありません。家にいる時間が限られている中での雪下ろしは、簡単で効率的な道具を用意しておくことでスムーズに行えます。力の弱い女性や子どもでも使いやすい道具を選び、雪の積もる前に準備をしておくと安心です。
積雪の季節に入る前に、カーポートのメンテナンスをお忘れなく。事前の準備で、冬の大雪も安心して迎えましょう。
強度で選ぶなら折半屋根(金属製の屋根)
金属製の強靭な形状を持つ「折板(せっぱん)屋根」をご存知でしょうか?
この折板屋根とは、金属の板をジグザグに折りたたんだ凸凹の形状を持つ屋根のことを指します。
学校の体育館や大きめの車庫、プレハブ小屋などの建物の屋根に目を向ければ、この特徴的な屋根を見つけることができるでしょう。
折板屋根の魅力は、その強度にあります。耐風圧、耐積雪性能、そして耐火性と、多岐にわたる耐性を兼ね備えているのです。
また、波型形状のため雨水の排水が非常にスムーズ。そして、お求めやすい価格と、工事のスピード感もこの屋根の大きなメリットと言えるでしょう。
しかしながら、金属製なので夏場は熱を感じやすいこと、また、形状の関係で雨音が気になる方もいるかと思います。結露の問題も、特定の地域での懸念として挙げられますが、そのための対策として、結露を防ぐためのオプションや対策が存在します。
要するに、「音や熱よりも、強度を最優先に考える!」という方には、この折板屋根が最適な選択となり得るのです。
カーポートの耐用年数(寿命)と保証
あなたの愛車を雨風から守るカーポート。しかし、そのカーポート自体はどれくらいの耐用年数があるのでしょうか?また、購入時の保証はどうなっているのか?それらの疑問を解明していきます。
カーポートの耐用年数(寿命)は、素材から逆算すると10~15年程度
カーポートは法的に「構築物」と分類されることが多いです。しかし、公式な文献に「カーポート」という分類は明確には存在しません。
そこで、似た特性を持つ「露天式立体駐車場」の耐用年数、15年を参考にすることができます。
さらに、カーポートの主要素材として、10年以上のアルミや10~15年のガルバリウム鋼板が使用されることが多いです。この視点からも、カーポートの耐用年数を10~15年と捉えるのが妥当と言えます。
ただし、素材の耐用年数を超えると、強度や性能の低下が生じ、自然災害時に破損するリスクが上昇します。
カーポートに保証はある?商品と工事の保証は基本的には別々
カーポートの保証は、製品保証と工事保証の2種類に大別されます。
多くのメーカーは製品の初期不良や品質不良を対象とする1~2年程度の保証を提供しますが、設置後の自然災害による破壊は対象外となることが一般的です。
一方、工事保証は施工会社により提供されますが、その内容や免責事項には注意が必要です。
購入前に、必要な保証範囲を確認しておくことが重要です。
カーポートを長く使いたいなら信頼できる工事業者に依頼すること
シンプルな構造のカーポートですが、施工ミスは致命的な結果を招く可能性があります。
地震や台風時の倒壊、雨漏り、不安定な取り付けなど、施工ミスによる問題は少なくありません。特にカーポートは、その破損や倒壊が車や人への被害を招くリスクもあります。
そのため、経験と信頼性を持つ専門の工事業者に依頼することで、安心して長期間使用することができるでしょう。
もしカーポートが壊れたら保険はおりるの?
台風や積雪は、カーポートにとって大きなリスクです。
被害が出た際、保険はどの程度サポートしてくれるのでしょうか。この記事で詳しく解説いたします。
台風でカーポートの屋根が飛んだ場合
台風が直撃し、カーポートの屋根が飛んでしまう。このような事態に備えて、保険の保証範囲をきちんと確認しておくことが重要です。
実は、屋根が飛ぶケースだけでなく、カーポート本体の破損時も、多くの保険がカバーしてくれます。ただし、飛び散った屋根が他の物件や人々に被害を及ぼす場合、一部の保険ではカバーしきれないケースがあるので、具体的な保証内容の確認と、その上での追加対策の検討が必要です。
また、カーポート保険は主にカーポートの損害を保障するものです。派生した損失、例えば、隣の家に被害が出た場合などは、保証対象外となることも多いです。修理を検討する際には、経験豊富な工事業者との相談もおすすめです。
風災は自然災害の中でも頻発するもので、多くの火災保険や損害保険とセットで販売される傾向にあります。このような組み合わせ商品も、カーポートの安全対策の一環として検討する価値があります。
台風でカーポートごと破損した場合
台風の影響で、屋根だけではなくカーポート全体の破損が生じることも考えられます。このような状況への対応はどのように進めるべきでしょうか。
保険の保証範囲は、取り扱う保険会社や契約内容によって異なるため、注意が必要です。特に、火災保険のオプションとしてのカバーか、それとも独立した保険契約の一部としてのカバーなのか、明確に確認する必要があります。
被害が確認され、修理が必要となった場合、修理経験が豊富な業者に依頼することで、手続きや作業がスムーズに進行します。
また、カーポートの新規購入や設置に関する費用は、選択する素材やサイズにより変わるため、20万円から90万円程度の幅が考えられます。しかし、この設置価格全額が保険でカバーされるかどうかは、保険会社や契約内容により異なるので、契約前にきちんと確認することが肝心です。
特に台風の多い地域、例えば太平洋側の海沿いに住む方々は、カーポートの設置を考える際、しっかりと保険の内容を事前に確認しておくことが非常に重要です。予想以上の被害が生じた場合でも、安心して対応できるようにするためです。
積雪でつぶれてしまった場合
冬の積雪は、カーポートにとっては大きなリスクとなります。積雪の重さでカーポートが破損する事態は、多くの人が予期しないトラブルの一つです。
火災保険や損害保険の中には、家屋やその他の構築物の損害をカバーするものもありますが、具体的な保証範囲は保険会社や契約内容によって異なります。分からないことがあれば、現在の保険会社に直接問い合わせ、内容を確認することをおすすめします。
また、保険でカバー可能な修理の範囲は限定されていることが多く、火災や損害保険を適切に活用するためには、経験豊富な施工業者に修理の相談をするのがベストです。
近年、自然災害に起因する特定のリスク、例えば「風災リスク」を特に保証するタイプの保険が人気を博しています。
風災リスクとは、台風や突風、雹、そして雪害による損失リスクのことを指します。具体的な雪害による保証対象としては、カーポートの屋根の凹み、太陽光パネルなどの破損、突風による屋根の飛散などが挙げられます。
しかし、注意点として、雪の重みによる車の損害は車両保険がカバーする範囲となるため、その内容もしっかりと把握しておくことが大切です。
まとめ
カーポート、特にソーラーカーポートは、持つだけでエコロジカルなライフスタイルを実現できる素晴らしい設備です。
しかし、日本の厳しい気象条件、特に台風や雪害に対する適切な対応は不可欠です。
この記事を通して、風害や雪害時のカーポートの対処法、さらにはそれに関連する保険の内容や役割について解説しました。
未来のトラブルを予防し、カーポートを長持ちさせるための知識として、これらの情報を活用して、ソーラーカーポートの利点を最大限に活用しましょう。
弊社ソーラーカーポート専門店「とくとくショップ」では、ソーラーカーポートの見積もりから購入相談、設置工事から購入後のサポートまで一括対応しています。
ソーラーカーポートの価格や設置方法、設置スペースなど、さまざまな疑問にお応えいたしますので、お電話・メールよりお問い合わせください。無料でお見積もりを作成いたします。
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