企業のNon-FIT発電設置は、メリットの方が大きいと回答した人が半数以上いることが判明!
株式会社和上ホールディングス(本社所在地:大阪府大阪市、代表取締役:石橋 大右)は、太陽光発電事業従事者を対象に、「プロに聞く、Non-FIT発電設置のメリットとデメリット」に関する調査を実施しました。
積極的に脱炭素経営を行っている企業の中には、太陽光発電所を購入し、国が定めた固定価格で買い取る「FIT制度(Feed-In Tariff)」を利用して売電収入を得ているところもいるのではないでしょうか。
しかし、2020年に法改正があり、以降、50kW未満の産業用太陽光発電は余剰電力買取に変更され、売電価格自体も下がる傾向にあるようです。
そこで、今注目されているのが、FIT制度に頼らない「Non-FIT(ノンフィット、非FITとも)」発電です。
売電目的というよりも、企業が使用する電力を自社の太陽光発電所でまかなう目的で導入する企業が比較的多いようです。
世界規模でエネルギー供給が不安定なため、今後、電気料金の値上がりが予想されますが、Non-FIT発電を導入することで将来的な電気コストの削減が期待できます。
さらに、政府が主導する「再生可能エネルギー政策」の流れもあり、自社の価値を高めたいと考えている企業にとっても検討する余地はあるといえるでしょう。
問題は、Non-FIT発電にもメリットとデメリットがあり、それらを熟知したうえで導入することが必要な点です。
では、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか。
そこで今回、企業の脱炭素経営を総合サポート『とくとくファーム0』(https://wajo-holdings.jp/farmzero/)を運営する株式会社和上ホールディングスは、太陽光発電事業従事者を対象に、「プロに聞く、Non-FIT発電設置のメリット」に関する調査を実施しました。
Non-FITの何がメリット?FITの問題点とは
はじめに、FIT制度の問題点について伺ってみましょう。
「現行のFIT制度(を企業が利用すること)について、どのような問題が起こりうると思いますか?(上位3つまで)」と質問したところ、『買取価格が年々下がっていること(補助金減少)(53.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『再エネ賦課金が国民の負担となること(38.6%)』『50kW未満の低圧発電所は余剰電力買取となったこと(32.7%)』と続きました。
『買取価格が年々下がっていること』を問題視している方が半数以上いることが分かりました。
次に、Non-FIT発電のメリットについて伺ってみましょう。
「企業がNon-FIT発電を設置することで、どのようなメリットが得られると思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『電気料金の高騰を回避できる可能性が高い(31.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『脱炭素への取り組みを行っている企業としてブランド力が向上する(29.1%)』『電力卸市場価格が不安定でも影響が少ない(小売電気事業者の場合)(21.8%)』と続きました。
Non-FIT発電では、『電気料金の高騰を回避できる可能性が高い』といったメリットを感じている方が多いようです。
FIT制度では、最も問題視されている価格に関して、Non-FIT発電ではメリットがあるようです。
企業が得られるメリットについて詳しく伺ってみましょう。
企業がNon-Fit発電を設置することで得られる主なメリットを具体的に教えてください
- 企業力が上がり、電気コスト削減など有用性が高いと思う(30代/女性/岐阜県)
- 地球温暖化対策としての評価が高いため、企業ブランドの価値があがる(30代/女性/福井県)
- 脱炭素対策としてこれからの主発電の一つになると考えられる(40代/女性/京都府)
- 電気料金の高騰に影響されない、サスティナブルな取り組みとして企業評価が上がる、SDGsゴールの一つとして取り組める(50代/男性/千葉県)
企業がNon-FIT発電を取り入れることにより、さまざまなメリットがあることが分かりました。
「電気を売りたい場合」は注意!?Non-FITのデメリットとは?
Non-FIT発電のメリットについて分かりましたが、デメリットはどのくらいあると思うのでしょうか。
「企業がNon-Fit発電を設置することについて、デメリットはどのくらいありますか?」と質問したところ、7割以上の方が『とてもデメリットがあると思う(21.1%)』『ややデメリットがあると思う(52.1%)』と回答しました。
企業がNon-Fit発電を設置することについて、デメリットがあると思う方は非常に多いようです。
では、どのようなデメリットが起こりうると考えているのでしょうか。
前の質問で『とてもデメリットがあると思う』『ややデメリットがあると思う』と回答した方に、「企業がNon-Fit発電を設置することで、どのようなデメリットが起こりうると考えられますか?(複数回答可)」と質問したところ、『電力の需要などによって電力市場の取引価格が変動するリスクがある(売電したい場合)(44.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『適正価格を調べる必要がある(売電したい場合)(41.3%)』『Non-FITに対応した電力会社などの販売先を探す必要がある(売電したい場合)(30.4%)』と続きました。
電力の需要などにより、電力市場の取引価格が変動するといったデメリットがあると思う方が多いようです。
デメリットについて具体的に聞いてみました。
どのような場合にデメリットが起こる?
- 知識がおいつかない。全員が理解するまでに時間がかかる(30代/女性/鳥取県)
- 固定価格での買取がなくなると、投資のインセンティブが減少する(50代/男性/兵庫県)
- 手間がかかる(30代/男性/京都府)
- 売電先の確保が困難(30代/男性/東京都)
知識不足や、売電時に手間がかかること、売電先の確保が難しいなど、さまざまなデメリットが起こりうると考えていることが分かりました。
相対的にみてNon-FITを導入すべき?やめるべき?
Non-FIT発電のメリット、デメリットについて分かりましたが、メリットとデメリットのどちらが大きいと思うのでしょうか。
「企業がNon-FIT発電を設置することのメリットとデメリット、どちらのほうが大きいと思いますか?(売電目的か否かを問わず)」と質問したところ、半数以上の方が『メリットのほうが大きい(16.5%)』『ややメリットのほうが大きい(41.6%)』と回答しました。
企業がNon-FIT発電を設置することに対し、メリットの方が大きいと回答した方が多いことが分かりました。
では、導入する際に気を付けることなどはあるのでしょうか。
詳しく聞いてみました。
企業がNon-FIT発電を設置する場合、どのような点に気を付けたら良いと思いますか?
- FIT電気よりも高い価格で売れる可能性があるので契約先選びは慎重に(20代/女性/東京都)
- 提携業者の選定(40代/男性/千葉県)
- 太陽光発電によってどのくらいの割合の電力を賄うのか目標を設定すること。太陽光発電システム導入によるコストが何年で元が取れるかを考慮すること(50代/男性/千葉県)
- 電気代のコストや企業の倒産リスクなど総合的に判断して選ぶこと(50代/男性/静岡県)
コストや業者選びといった点に気を付けた方が良いと思っている方が多いようです。
太陽光発電業者の選び方は?気を付けた方が良い業者のポイントとは?
先程の質問で、Non-FIT発電を設置する際は業者選びに関して気を付けた方が良いという意見がありましたが、どのように判断すれば良いのでしょうか。
「太陽光発電の業者を選ぶ際、どのようなポイントで判断すると良いですか?(複数回答可)」と質問したところ、『販売から導入(設置)支援、メンテナンスなどのサービスをワンストップで行っている(44.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『取り扱いメーカーが豊富(大規模な太陽光発電所から家庭用ソーラーパネルまで手掛けている)(37.3%)』『外注施工ではない(自社施工、もしくはグループ企業)(31.1%)』と続きました。
契約時のみだけでなく、契約後のアフターサービスも行っている業者を選ぶことが大切なポイントのようです。
気を付けた方が良い業者について詳しく伺ってみましょう。
気を付けた方が良いと思う業者のポイントとは
- 実績が多いに越したことはないが、丁寧かつしっかり日程からアフターフォロー、ユーザーに分からないことも教えてくれる方がいいと思う(30代/男性/埼玉県)
- 長い付き合いになると思うので、安定した業績を上げている業者を選ぶ(40代/男性/埼玉県)
- 太陽光発電によるメリットしか話さない、デメリットを隠そうとする業者は売り逃げするのでやめた方が良いと思う(40代/男性/埼玉県)
- 施工価格が安すぎる業者はアフターケアやメンテナンスに力を入れないことが多いため気を付けたほうが良い(50代/男性/千葉県)
長い目で見たときに、信頼できる業者選びをできるかが大きなポイントということが分かりました。
【まとめ】Non-Fit発電設置のメリットは電気料金の高騰を回避できる可能性が高いと判明!
今回の調査で、Non-Fit発電を設置することで、電気料金の高騰に影響を受けにくいこと、脱炭素対策の取り組みとして企業力が上がるなどのメリットがあることが分かりました。
一方で、太陽光発電の業者選定が難しく、将来的にリスクを負う可能性があるというデメリットがあるようです。
調査結果にもあったように、業者選びが大切なポイントです。
Non-FIT発電に興味のある方は、まずは実績豊富で信頼のおける業者選びから、始めてみてはいかがでしょうか。
調査概要:「プロに聞く、Non-FIT発電設置のメリットとデメリット」に関する調査
【調査期間】2023年3月16日(木)〜2023年3月17日(金)
【調査方法】インターネット調査
【調査対象】太陽光発電事業従事者
【調査人数】1,006人
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ