こんにちは、石橋です。
最近は色々な太陽光発電のメーカーが国内外で登場しているので、メーカー同士の競争もかなり激化しています。
各メーカーは発電効率や変換効率の高さ、耐久性、美観の良さなどなど、色々な得意分野で勝負をしています。
それに加えて、最近特に海外のメーカーで目立っているのが長期保証です。
長いものだと20年保証というのもあります。
20年というと、おそらくほとんどの電気製品が老朽化してしまうのではないかと思う年数です。
太陽光発電システムも例外ではないので、こんなに長い保証をして大丈夫なのかと他人事ながら心配になってしまいます。
太陽光発電のように、長期にわたって使うものは将来にわたって性能を保証してほしいと思う人が多いことの表れでもあります。
ところで、これと同じように長期にわたって使うものについて気になる情報があります。
それは、日本中にある社会インフラが間もなく一斉に寿命を迎えるというものです。
社会インフラには色々なものがありますが、最も老朽化が心配されているのは橋や道路だそうです。
道路はまだしも、橋?!
橋が老朽化するということは、崩れて流れてしまうこともあるということです。
これは怖いです。
確かに、東日本大震災では被災地を中心に多くの橋が崩落しました。
もっともこれは「有り得ない大きな揺れ」が直接の原因ですが、大半の橋は無事でした。
この違いは何なのかと言いますと、崩落した橋の大半は寿命を迎えていた、もしくは寿命が近くなっていたのだそうです。
これから10年以内に、高度成長期に架けられた日本中にある多くの橋が寿命を迎えるらしいので、あちこちで崩落の事故が多発…やっぱりコレは怖いです。
それではいったいどれくらいの橋が寿命を迎えるのか?
国土交通省のまとめによると、なんと26%もの橋が寿命を迎えるそうです(!)
乱暴な計算ですが、一日のドライブで橋を4つ越えたとしたら、そのうちのひとつは寿命を迎えているかも知れない…という計算になります。
ならば橋を架け替えたり、補修すれば良いというのは、誰もが考えることです。
しかし、これも多くの人がご想像の通り、如何せんお金がありません。
26%の橋を全部安全な状態にするには30兆円ものお金が必要になるとか。
口で言うのはたやすいですが、今の日本の税収は年間で40兆円ちょっとです。そのうちの大半の橋を安全にするために使えるはずもなく、かくして危険な橋が日本中に残されることになります。
お金がないという理由だけで、危険な橋を放置するわけにはいきません。
お金が足りないから何とかして!と言うだけの霞ヶ関を尻目に、日本全国ではユニークな取り組みも進んでいます。
この取り組みの何がユニークなのかと言いますと、ずばり「橋を使わない」というものです。
危険なのであれば、渡らないようにする。
まるで一休さんのトンチみたいですが、確かに一理あります。
日本全国には過疎地に不必要なほど立派な橋が架かっている例が少なくありません。それが老朽化したからと言って、前と同じような橋を架けようとするのは霞ヶ関の発想です。
そんな発想から脱却して、現実に沿った対策をとろうというわけです。
多少の不便はあっても、命を守るというのは行政というシステムの原点を見る思いです。
似たような事例は全国で進行中で、これからはやはり地方や現場のアイディアが国を動かす時代になっていくという象徴的な動きなのかも知れません。