こんにちは、石橋です。
熊本県に水俣市というところがあります。
水俣という地名はあまりにも有名なのでご存知の方も多いと思います。
そうです、あの歴史的な公害事件、水俣病の由来にもなっているところです。
チッソという化学メーカーの工場から出された排水に含まれていた有害物質をためこんだ魚を食べた人が身体に重い障害を持ってしまったのが水俣病です。
その症状の深刻さによって全国的に有名な事件となりました。
その補償がようやく終了したというニュースも記憶に新しいところですが、そんな水俣が今度は環境分野で大きく注目を集めています。
水俣市内にメガソーラーが建設されるというニュースなのですが、注目したいのはこれが2例目だという点です。
すでに水俣には既存のメガソーラーがあって、今回は2つ目が誕生しようとしているわけです。
このように相次いでメガソーラー計画が進行しているのは、もちろん現地の意向が深く関係しています。
水俣市は「環境首都」というスローガンを掲げており、その一環として太陽光発電の普及促進に力を入れています。
もちろん個人の住宅用もそうなのですが、最近では全国的に産業用太陽光発電といって工場の屋上や遊休地などを活用した発電所が増えているので、水俣でも大規模発電所の建設が模索されていたそうです。
こうした施設ができることは、単に売電収入で経済が潤うというだけではありません。
もちろんそれだけを期待してメガソーラーを建設しているわけではないはずで、本当の効果はその先にあります。
このプロジェクトに際して、水俣市長は「水俣市の町づくりの方向性に沿った事業ができ、喜ばしく思う。見学した子どもたちが科学に関心を持つきっかけにもなればうれしい」と語っています。
これが、現地のメガソーラーに寄せる期待を象徴していると思います。
つまり、身近なところにメガソーラーがあることによって、子供たちにも環境に対するいい刺激になればと考えているのでしょう。
すぐに結果が出ないことかも知れませんが、これは未来に対する大きな投資だと私は思います。
環境問題というのは、目先の問題ではありません。
次の世代を担う人たちの生活を、どこまでリアルに捉えることができるか。
それを踏まえて、どんな行動を起こすことができるか。
ここに、環境問題の本質があると思っています。
私たち和上住電がここまで太陽光発電に力を入れてきたのも、そのためです。
もちろん時代の流れに乗って事業を拡大させやすかったのも事実ですが、太陽光発電は普及が進めば進むほど、多くの人を幸せにします。
地球に優しいなんていう言い方もありますが、地球のためにもなるのであれば、これほど良いことはありません。
水俣市の取り組みは、すでに全国各地で始まっています。
これからも、そんな太陽光発電の最前線に関わっていたいと強く思いました。