こんにちは、石橋です。
最近はすっかり太陽光発電の最新事情を斬る!という感じの内容が多い当ブログですが、今回もそんな感じのネタで吠えたいと思います。
本当はこんなネタばかりも何なのですが、ここ最近は太陽光発電に関する話題があまりにも多く、しかも言いたいことが山ほどあるのでどうしてもこんな感じになってしまうことをご容赦ください。
今回、石橋が斬りたいお話は「系統拒否問題」です。
ちょっと専門性が高い用語なので、何のことか分からないという方もおられるでしょう。
系統というのは、電力会社が保有している送電網のことです。
自宅に太陽光発電システムを取り付けて売電ができるようにするには、この送電網と接続をする必要があります。
これを、「系統連系」といいます。
太陽光発電の設置が終わると、最後に電力会社が系統連系をするので、それに立ち会って一通りの流れが終了します。
これが完了することで、余った電力を送電網に送り、近所の人たちが利用する電力となります。
ちょっと整理して考えてみましょう。
現在運用されている、固定価格買取制度は太陽光発電の普及を推進する役割を果たしています。
なぜなら、そんなに高く電力が売れるのであれば元を取れる時期も早くなるからです。
しかし、逆はどうなのか?
そうです、電力会社の立場で考えてみるとそんなに高い価格で電気を買わされるという意識になります。
もちろんソーラーサーチャージといって、太陽光発電による電力の買取に必要なお金は普通に電力を使っている人から少しずつ徴収しているので赤字にはならないようになっているのですが。
ここで、電力会社が系統を拒否したとしたらどうでしょう。
そんなに高い価格で電力を買い取らされるのであれば、適当な理由を付けて系統連系を拒否してやろうと考えたとしても不思議ではありません。
残念なことに、これはすでに現実のものとなっています。
実は、電力会社が系統接続をする義務があるわけではありません。
接続する否かを決めるのは自由なのです。儲けが少ない(損失が大きい)と思われる案件については、系統連系を拒否してしまえというわけです。
一般家庭向けの太陽光発電で、このような事態はまだほとんど起きていません。
しかし、最近話題になっているメガソーラーになると状況が変わります。
やはり電力の規模が大きくなるので、電力会社もシビアにならざるを得ないのでしょう。
高い買取価格での系統連系をすると、電力会社が損をする。
この図式がある以上、今後も同じような事態が頻発すると考えられます。
まだこの点について抜本的な対策は出てきていませんが、早急に手を打つ必要があるでしょう。
太陽光発電は今後も成長分野のひとつであることに変わりはないので、各方面からの期待を裏切らないでいただきたいものです。