太陽光発電は逆風にさらされている! という話を最近、よく聞くようになりました。
太陽光発電システムはこの10年間の間に大きく変わってきています。
例えば補助金です。太陽光発電システムの導入に際して長くあった補助金が廃止されたものの2009年に再び補助金制度ができました。しかし、2014年3月31日に再び補助金は住宅用太陽光発電システムの導入に利用できた「住宅用太陽光発電導入支援補助金」は受付が終了しています。
そのため、住宅用太陽光発電システムの導入はやや厳しくなっているというのです。
結局は、補助金ありきの産業だったと言われても仕方ありませんね。
また、10kW以下の住宅用太陽光発電システムの余剰電力の売電したときの1kWhあたりの価格も38円から37円に下がったことも、厳しいといわれる原因のひとつとなっています。10kW以上の産業用太陽光発電システムにおいては、36円から32円に下がりましたからなおさらです。
しかし、一方で影響が少ないという意見も聞きます。
というのも太陽光発電システムの導入費用が大きく下がっているためです。例えば平成25年10月から12月では新築の住宅に太陽光発電システムを導入する場合、3キロワットのシステムの場合100万円前後になっています。
10年前に200万円前後導入費用がかかっていたことを考えると、半分になっているのです。また値段が下がるだけでなく、太陽光発電システムの発電効率も上がってきていて、10年前に比べて里1.5倍の電力を創出できるようになっていますから、住宅用太陽光発電システムについてはほとんど影響はないというのです。
しかし、太陽光発電システムを設置する業者の数は、普及に併せて増加したかというとそのようなことはありません。
業者の数はあまり増えておらず、そのため工事ができないという状況にあります。これは産業用太陽光発電システムに多くいえることです。
和上住電は産業用分野の太陽光発電にも力を入れているので、お問い合わせに対応が追いつかないという状況になることもありました。今では体制も整ってきていますが、いつまた対応しきれないような引き合いが来るか分かりません。
しかも、経営体力に乏しい業者がかなり倒産したので、施工の担い手は一層減ってしまったという状況になっています。
太陽光発電システムは50キロワット未満と50キロワット以上で大きな違いがあり、50キロワット以上の太陽光発電システムでは変電システムや送電線を用意する必要があります。そのために工事が難しくなるほか、設置費用にも2,000万円程度が必要になります。
これらの産業用太陽光発電システムをどう促進していくかで、日本の太陽光発電の普及率が変わってくるでしょう。
依然として未来の明るい太陽光発電ですが、現場では常に大きな変化が起き続けているということです。