こんにちは、石橋です。
いよいよ秋本番、その先には寒い寒い冬がやって来ます。
その冬について、太陽光発電との関わりで興味深い指摘があります。
先日産経新聞に載った記事でも指摘されていましたが、太陽光発電は冬はあまり戦力にならないという意見があります。
それでは、その理由を解説しましょう。
太陽光発電は日中の明るい日差しを受けて発電をします。そのおかげで夏はエアコンによる電力使用がピークを迎える時間帯に発電をすることでピークシフトをする効果があるとされてきました。
この威力は年々増していて、2015年の夏は日本全国の電力会社がまとめた集計によると太陽光発電による電力供給は6.4%だったそうです。この数字を少ないと考えるかは個人差もありますが、私はついにここまで来たかと感じています。
そしておそらく、この数字は今後も高くなっていくことでしょう。
夏の電力消費に対して太陽光発電は一定の結果を出し始めています。
では、冬はどうでしょうか。
冬は寒くなる夜間に暖房を使うために、電力消費のピークが夜に来やすくなります。もちろん暖房だけが電力消費ではないので夏ほど昼間に集中するということはなく、夜間の電力使用ピークが停電を意識させるレベルではないのも事実です。
しかし、家庭の自家消費を考えると、自宅の屋根で作った電力で自宅の暖房をまかなえれば合理的だと思う人が多いかも知れません。しかし、その肝心な時に空が真っ暗な時に発電をしてくれない太陽光発電の無力さを感じてしまう・・・というわけです。
この指摘は、ある意味では当たっているのですが、先ほども述べたようにある意味では全体を見た話ではないと感じます。
夏場は産業分野やエアコンなど、あらゆる電力消費が昼間に集中するので太陽光発電がそれをうまくピークシフトするというメリットがあります。
その一方で冬は電力消費がピークを迎える夜間に発電をしないので役に立たない・・・さすがにそこまで電力使用がピークになることはありません。
しかも、最近は夜間に発電しないという部分を補うために蓄電をする動きが顕著になっています。蓄電をすれば自宅で作った電力を夜間にも自宅で使えるので、電力の地産地消が完成します。
これがもっと普及すれば、冬の夜は役に立たないという指摘も根拠を失うのではないでしょうか?