こんにちは、石橋です。
いよいよ2016年も残りわずかとなりました。まだまだやることがあるのでいつになったら年越しをできるのかと思ってしまいますが、そんな忙しさとは関係なく今年のカウントダウンは確実に進んでいます。
さて、まもなく終わっていく今年に絡んで、まもなく終わってしまうものに注目してみたいと思います。
太陽光発電を住宅で導入する際に、以前は国と自治体からの補助金制度がありました。これは太陽光発電に関係する者としては大歓迎でしたが、基本的には2013年3月末に終了しました。
その理由は太陽光発電の価格相場が下がったと判断されたことと、ある程度普及したから、これ以上面倒をみなくても太陽光発電は普及するであろうということのようです。
一方で、住宅用太陽光発電での売電価格は1kWhあたりが、2009年から2010年は48円で、これなら太陽光発電を導入しようという気になるような価格でしたが、2011年から2012年には42円になり、補助金制度が撤廃された2013年には38円、その後は2014年が37円、2015年は33円から35円にまで下がりました。
直近の2016年は31円から33円ですが、この調子で行くと2017年にはさらに下がると予測されます。
ちなみに、電気代は大手電力会社の平均電気料金は1kWhあたり23.6円、電力自由化で誕生した新電力各社の平均電気料金は21.9円です。
大手電力会社の電気料金は、今後値上げはあっても値下げは期待できませんし、新電力の電気料金も下手をすると若干の値上げがあり得るでしょう。
しかし、太陽光発電での売電価格が従来からの比率で下がるとすると、近い将来には電力会社の電気代と同じになりかねません。
そうなると太陽光発電での売電の魅力はゼロになりますし、それ以前に10年の固定価格買取制度(FIT)も打ち切られるでしょう。
そこで、ここでは復習の意味を兼ねて、太陽光発電導入は2017年3月末までにおこなうのがラストチャンスという実態を見ることにします。
太陽光発電が持つメリットでの第一は、やはり売電で利益が出ることですが、ほぼ同じ比重のメリットは家庭での光熱費を削減できることです。
つまり、よしんば売電での利益が少なくても、太陽光発電の電気をフルに活用し、節電を意識すれば、電気代とガス代・灯油代どの光熱費が削減できます。
ほかのメリットとしては、住宅の屋根に太陽光パネルを敷き詰めることで断熱効果が得られるので、夏と冬の冷房と暖房の費用が軽減されます。
さらに太陽光発電自体が持つメリットはCO2を排出しないことと、タダの太陽光を利用できることです。
一方でものごとにはメリットがあればどうしてもデメリットがあり、これは当然ですが、太陽光発電は太陽光が照らない夜には発電しません。
ただし、ある程度の規模の蓄電池設備があれば、そこに貯めておいた電気を夜間に利用することができる時代ですから、決定的なデメリットにはなりません。
次に、曇り、雨、雪による日射量の低下が発電量の低下を招くということがデメリットとされていますが、最近の太陽電池は特に化合物系では、かなりの曇天でも発電するまでに性能が向上しています。
多分最大のデメリットは賃貸住宅などでは勝手に屋根を利用できないことでしょう。
しかし、理解あるオーナーであれば、むしろアパートやマンションにオーナーが太陽光発電を設置しますし、ソーラーマンションも増えています。
以上、太陽光発電のメリットとデメリットのおさらいをしましたが、ここで太陽光発電を導入する際のコツをお教えしましょう。
なお、太陽光発電を導入すべきか否かという点では、ズバリ、導入すべきで、それは前述のメリットとデメリットを天秤にかければ一目瞭然です。
結論的に太陽光発電導入のコツを申しますと、導入するなら、10年間固定の売電価格が底と思われる2016年度に手を打つことです。
売電単価が33円であれば、まだまだ売電の旨みはあります。
次に注意するポイントは悪徳業者から購入しないことで、これは一番気をつけなければならないポイントです。
一括見積も場合により良いように思えますが、たとえば一括見積で最安値の場合、実際には工事が始まると付帯する諸費用が発生することがあるようです。
したがって、初期費用が安いように思えても、それが売電手続きなどすべての費用コミコミかどうかを契約前に慎重に確認しなければなりません。
また、太陽光発電の業界は、太陽光パネルやその他の必要機器類のメーカー、それを販売する会社、実際に設置する施工会社に分かれていて、さらにメンテナンスその他の付帯サービスを扱う会社もあります。
つまりある意味では分業制なので、ここがコツですが、メーカーはともかくとして、肝心なのは販売と施工、そしてアフターフォローです。
そこで最良の方法は、太陽光発電の販売・施行・アフターフォローの3点を満たす会社で、しかも、世間の評判が良い会社から購入することです。
その理由は、もしこれらの業務がバラバラだと、万一不都合が生じた時の連絡や責任追及の先が曖昧になりかねないからです。
たとえば発電しなくなったという場合、販売会社は、それを施工会社のせいにするかもしれません。
施行会社はメーカーのせいにするでしょうし、メーカーは施工が悪いのではないかと言うかもしれません。
しかし、販売・施行・アフターフォローを1社でおこなっていれば、責任の所在が明確になり、販売会社に連絡をするだけで済みます。
すべからく、太陽光発電の導入は2016年度中に、信頼がおける販売・施工・アフターフォローの三位一体の良心的で信頼のおける会社からにすることが、コツになります。