こんにちは、石橋です。
まだまだ寒い日が続きますが、日によっては暖かさを感じることも多くなってきました。
春はもう、すぐそこですね。
太陽光発電の価格は今が下げ止まりという見方が一般的で、一方たとえば住宅用太陽光発電での余剰電力を電力会社に売る売電、つまり固定価格買取制度の1kWh単価も低下の一途を辿っていて、2017年度には現行の単価31円、33円がさらに低くなることが予測されます。
そうなると、太陽光発電を導入するタイミングは遅ければ遅いほどおトクなのではないかということになります。しかし、それを待っていてはいつまでも太陽光発電のメリットを享受することができません。そこで絶妙なタイミングを見つけることになるわけですが、多くのユーザーはプロではありませんから、業者の提示する太陽光発電システムの内容や設置のタイミングが自分の希望にマッチするかどうかの判断は難しいでしょう。
そこで、今回は太陽光発電のメインである太陽光パネルについて説明をします。
同時にいくつもある太陽光パネルの太陽電池の利点と弱点も説明したいと思います。今さらという内容も含まれていますが、ちょっとおさらいです。
太陽光パネルには「シリコン系」と「化合物系」、「有機物系」があり、シリコンと化合物系が主力で、さらにこれらと有機物系をミックス構成した、ハイブリッド型も登場しました。
ただし住宅用太陽光パネルは「結晶シリコン」が多く、次いで、「薄膜シリコン」と化合物系の「CIGS系(CIS)」になります。
太陽光パネルの利点は、変換効率と実発電力に分かれますが、変換効率が高いほど、小さなスペースで大きな電力を生産し、実発電力が高ければ、曇りや影でも発電します。ちなみに発電効率は、高い順では単結晶シリコン、多結晶シリコン、薄膜シリコン、CIGS系になります。
実発電力では、丁度この逆と考えればいいでしょう。
なお、設置のしやすさという点ではそれほど差はないと言えます。
太陽光パネルの利点と弱点を整理しますと、以下のようになります。
1)単結晶シリコン
利点:変換効率が高く20%レベルなので、狭いスペースで多くの電気を発電できる。
弱点:価格が高いことと、夏場の猛暑日には発電量が低下する。
2)多結晶シリコン
利点:価格が単結晶シリコンより安いので、お求めやすい。
弱点:変換効率が20%台以下に低下し、夏も猛暑日には発電量が低下する。
3)HITシリコン
利点:変換効率が20%以上と高く、夏場の暑さでも出力が低下しない。
弱点:価格がやや高くなる。
4)アモルファスシリコン(薄膜シリコン)
利点:夏場の暑さに強く、薄いので設置場所の範囲が広くなる。
弱点:変換効率が20%以下とやや低めになる。
5)化合物系(CISG/CIS)
利点:価格が比較的安くて、薄膜にできるので設置場所の範囲が広くなり、曇りや影でも発電する実発電力がある。
弱点:変換効率がシリコン系よりも低く、10%台になる。
これとは別の角度からの比較もできますが、大別すると、シリコン系の太陽光パネルメーカーと化合物系の太陽光パネルメーカーがあり、シリコン系では上記のようなさまざまな種類があります。
これに基づいて良心的なプロが勧めるポイントとは、どんなものでしょうか。太陽光パネルの設置が可能な屋根の形状とスペース、方角などと、希望する売電量が可能かどうかをシミュレーションで試算することになり、その結果で価格が決まります。
したがって、屋根のことを抜きにした見積もりをするような提案は敬遠すべきでしょうし、一括見積では確かに価格に開きが出るので、最安値のところに決めたくなりますが、これは条件を精査しなければ買い損になることがありそうです。
いずれにしても、安ければいいという買い方はお勧めできません。なぜなら、これまでに起きた多くのトラブルはその安さだけをアピールしてきたことが最初のスタート地点になっているからです。
なお、絶対条件は、太陽光パネルだけではなく、販売と施工、そしてアフターフォローの3点が揃った会社から購入することだと思います。