スーパーの停電対策はどうすればいい?具体的な方法について解説

スーパーの停電対策はどうすればいい?具体的な方法について解説

災害などにより停電が発生してしまうと、スーパーへの影響も大きく、生鮮食品をはじめ多くの食品を廃棄しなければいけない事態につながります。停電対策は損失低減という点でも重要なので、非常用電源を含めさまざまな方法を検討しておくことが大切です。

そこで今回は、スーパーの停電対策や重要性について詳しくご紹介します。スーパーの防災対策について悩んでいる方や、スーパーにおける停電リスクについて把握したい方などは参考にしてみてください。

どのような場合に停電リスクが発生?

停電は、雷をはじめとしたさまざまな原因で発生します。

以下に主な停電発生パターンを紹介します。

原因 詳細
雷が電線などの送配電設備に直撃して破損すると、電力が供給できなくなり停電につながる
大雪 大雪で電線に大量の雪が積もる
大量の雪が付着した電線は揺れやすく、風などで電線同士の接触につながる
電線同士の接触で停電
その他にも、電線の付近にある木々が積雪に耐え切れず倒れ、電線などを直撃してしまうと破損や断線による停電を招く
台風や強風、雨 台風や暴風雨などで屋根や自転車などが吹き飛び、電線に直撃してしまうと断線や破損による停電を招く
海岸付近など塩害リスクのある地域では、送電線などに組み込まれているガイシ(碍子)という電気を通さない部品に雨風に含まれる海水の塩分が付着し、機器の故障および停電を招く場合もある
地震 地震による揺れの他、地盤沈下や液状化による送電線や変圧器、電線の破損などで停電が起きる
鳥獣被害 鳥などが電柱などの送配電設備に巣を作った場合、巣の素材や作られている場所によってショートしたり停電を招いたりすることもある
安全上の理由 事故などで電柱が倒れたりその他送配電設備が破損したりした場合、現場の安全を確保するため故意に停電させる場合がある
重機による事故 重機で掘削工事の際、誤って地中の電線を切ってしまったり送電線に触れたりすることによる停電
火災事故などによる一時的な停電 火災事故で送電設備が故障すると停電を招く
また送電線設備の周辺で火災事故が発生した場合、安全の確保という理由で電力供給を一時停止させることもある
需要家側のトラブル 家屋の他、マンションやアパート、工場や倉庫、オフィスビルなど、需要家側の設備にトラブルが発生した場合、重大な事故を防ぐために電力供給を一時停止させることがある

他にも夏場や冬場といった電力の需給バランスが偏りやすい時期も、停電につながる可能性があります。

このように停電リスクは、地震や台風だけでなく落雷や暴風、鳥獣被害、その他事故や需要家(電力を使用している側)の事故やトラブルなどでも発生する場合があります。スーパー・コンビニのオーナーや防災対策の担当者は、この機会に停電対策に関する計画の作成や方針を定めてみるのがいいかもしれません。

なぜスーパーの停電対策が必要なのか?

停電の具体的なリスクを把握したあとは、なぜスーパーの停電対策が必要なのかという点について確認していきましょう。

オーナーや店舗の防災担当者などは、「停電そのものを防げないし、やれることは少ないのでは?」と考えるかもしれません。しかし、対策を怠ってしまうとさまざまなリスクにつながるため、平時にこそ検討・実行しておくことが大切です。

それでは、スーパーの停電対策を進める必要性についてわかりやすく解説していきます。

生鮮食品の劣化などによる損失を軽減できる

停電発生時に自前の発電機でスーパーの設備を稼働し続けられれば、生鮮食品などの劣化を防いだり廃棄量を減らしたりできます。

停電による商品の廃棄は、大きな損失の1つです。特に冷蔵の必要な肉や魚、野菜類、冷凍食品などは、数時間程度の停電でも廃棄しなければいけない場合もあります。

そのため、停電時でも電力を供給するための計画立案は、損失軽減策としてもメリットの大きな行動です。なお非常時の電源に関する対策は、後半で詳しく紹介します。

店舗の安全対策につながる

停電発生時に備えた従業員向け行動マニュアルの作成などは、店舗の安全対策のためにも必要です。

災害などで停電が発生した場合、スーパーに来店しているお客様もケガや事故といった危険と隣り合わせの状況です。そのため、従業員が適切にアナウンスや案内をしなかった場合、パニックや事故につながる可能性もあります。

停電対策として非常時の動きやアナウンスに関するマニュアル作成、従業員向けの定期的な訓練は、従業員やお客さんの安全を守るという意味でも重要です。

防犯設備を稼働し続けられる

非常用発電機や蓄電池を導入しておけば、停電時でも防犯機器を稼働し続けられます。

特に大規模災害で長期停電してしまうと、混乱に乗じた犯罪を未然に防げない可能性もあります。またスーパーに設置されている防犯カメラや防犯システム、侵入検知センサーなども停止してしまうため、防犯が手薄な状況です。

停電対策として非常用発電機や蓄電池などを設置しておけば、停電期間中でも防犯システムを稼働し続けられますし、防犯機能を保ちながら復旧作業や営業活動を継続できます。

スーパーの停電対策に必要な電源の種類

停電対策を始める際は、BCP対策に加えて電源の確保についても検討しておく必要があります。続いては、スーパーの停電対策として欠かせない非常用電源の種類についてわかりやすく紹介していきます。

無停電電源装置で瞬停に備える

瞬停や停電対策は、スーパーに設置されているパソコンをはじめとしたデータ保護という点で重要です。瞬停に対応している設備は、無停電電源装置(UPS)という機器です。

非常用発電設備や蓄電池は、停電が発生した際にすぐ稼働できません。また瞬停という瞬間的な停電や電圧低下といった事象にも対応できないのが、デメリットの1つです。

特にパソコンをはじめとした精密機器類は、瞬停によってデータが消失したりシステムの故障につながったりします。

無停電電源装置は、瞬停を検知してすぐに電圧の安定化と短時間の電力供給を行えるのが特長です。そのため、パソコンやサーバなどと無停電電源装置の連携は、瞬停対策として重要な対策と言えます。

業務用の非常用発電機を導入

非常用発電機は、停電および長期停電対策の際に役立ちます。業務用の非常用発電機は、停電時にエレベーターや照明、その他業務用設備を稼働できる大型の発電設備を指しています。

発電方式は、3種類に分かれています。

発電機の種類 特徴
ディーゼルエンジン式発電機 ・小型のものから大型設備まで製造されている
・軽油を燃料として稼働
・他の発電機より燃料単価が安い傾向
・騒音が大きい
・稼働時に黒煙が発生
ガスタービン式発電機 ・LNGや灯油などを燃焼させたガスで発電を行う
・ディーゼルエンジン式発電機と比較して、黒煙が少ない
・同じ発電量でもディーゼルエンジン式発電機よりサイズを抑えられる
充電式発電機 ・主に家庭用として製造されている
・小型機器の充電などに適している

ディーゼルエンジン式発電機とガスタービン式発電機は、エレベーターや店舗内の照明、冷蔵・冷凍設備などといった業務用設備を長時間稼働し続けられます。そのため、非常用発電機を導入する際は、いずれか2種類もしくは次の項目で紹介する設備をベースに検討するのが大切です。

なお、いずれの非常用発電機も燃料が必要なため、定期的に備蓄を行ったり古い燃料を処理したりしなければいけません。また燃料を使い切ってしまうと、発電を継続できません。

長期停電に備えたい、非常用発電機の燃料コストが気になる場合は、自家消費型太陽光発電設備をおすすめします。

自家消費型太陽光発電を設置

全量自家消費型太陽光発電は、非常用発電機としても役立ちます。太陽光発電は、太陽光パネルから吸収した光を電気へ変換し、あらかじめ接続しておいた設備へ電力を供給したり売電したりできる再生可能エネルギー設備の1つです。

また全量自家消費型とは、発電した電気を全て自社の建物で消費していく運用方法のことです。

太陽は半永久的に存在するため、太陽光発電なら長期停電時でも発電を継続できます。さらに燃料の定期的な購入や調達コストの負担がないため、コスト面とエネルギーの管理しやすさという点でもメリットの大きな設備です。

コンビニが停電した場合どのように対策すればいい?

スーパーと同様に、コンビニも停電対策が必要な店舗です。

コンビニには飲料品や生鮮食品などが陳列されており、停電による劣化および廃棄リスクがあります。また防犯システムも停止してしまうため、防犯対策という点でも停電はリスクの高い状況です。

その他には、瞬停や停電発生時にパソコンやレジのデータ消失・破損といった可能性もあります。

特にフランチャイズなどでコンビニを展開している方は、非常用発電設備の整備を含めた災害・停電対策を進める必要があります。

スーパーの停電対策に太陽光発電がおすすめの理由

前半で触れたように、太陽光発電は燃料調達コスト不要で、なおかつ晴れていれば毎日発電できる便利な設備です。そのため、長期停電に備えられるのが大きな強みと言えます。

しかし太陽光発電について詳しく知らない方の多くは、一般的な非常用発電設備よりどのように役立つのかわかりにくいかと思います。

そこでここからは、スーパーの停電対策に太陽光発電がおすすめの理由を詳しくご紹介していきます。

燃料価格の影響を受けずに稼働できる

非常用発電機で長期停電に備える場合、燃料を大量に購入する必要があります。しかし、ディーゼルエンジン式発電機やガスタービン式発電機に必要な燃料を一定量以上購入・備蓄するには、危険物の届出を行わなければいけません。

さらに2022年から続くロシアによるウクライナ侵攻で燃料価格は高騰し続けているため、今後の調達コストの負担も懸念されます。

太陽光発電なら化石燃料不要で発電できますし、燃料価格高騰によるコスト面の影響を受けずに済みます。また平時にも発電と自家消費が可能なので、電気料金の削減効果も得られます。

地上設置だけでなく屋根設置も可能

太陽光発電設備を導入する際は、予算や設置場所のスペースに合わせて設計できるだけでなく、出力および設備規模を調整することが可能です。

太陽光発電は、家庭用で出力10kW未満、産業用なら出力10kW台の小規模なタイプからメガソーラークラスまで揃っています。また屋根設置が可能なので、スーパーやコンビニの屋根部分に太陽光パネルを設置したり駐車場にソーラーカーポートを導入したりすることもできます。

ソーラーカーポートとは、カーポートの屋根部分に太陽光パネルが設置された太陽光発電設備のことです。

設置場所を柔軟に検討できるのは、太陽光発電のメリットと言えます。

蓄電池と連携しながら運用可能

太陽光発電を運用する際は、産業用蓄電池と連携しながら自家消費できます。

産業用蓄電池は、ビルや工場・倉庫などに設置されている業務用の蓄電設備で、太陽光発電で発電した電気を充電できます。

たとえば、発電できない夜間や発電量の少ない雨の日や曇りの日は、産業用蓄電池で電力をカバーできるため、冷蔵・冷凍設備を常時稼働させるには相性のいい設備と言えます。

スーパーの停電対策として自家消費型太陽光発電はメリットが多い!

停電や瞬停は、スーパーやコンビニにおいてもリスクの高い事象です。特に冷蔵や冷凍の必要な食品については、停電による劣化で廃棄せざるを得ない場合もあります。太陽光発電なら長期停電に対応できますし、冷蔵・冷凍設備も稼働し続けられます。

太陽光発電のメリットを理解した方やスーパーやコンビニオーナーとしてBCP対策を始めている方は、今回の記事を参考にしながら全量自家消費型太陽光発電を検討してみてはいかがでしょうか。

弊社和上ホールディングスでは、全量自家消費型太陽光発電の設計から部材調達、施工・保守運用まで一括サポートしています。累計15,000棟の実績によって培われた技術とノウハウがあるので、設置予定場所や予算に合ったプランをご提案いたします。

少しでも気になった方は、この機会にお電話やWebフォームよりお気軽にご相談ください。

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