いよいよ解散モード、年の瀬の選挙モードになってきました。
これは政治的な思惑がからんでいるのであまり言及したくないのですが、国民のひとりとして来る総選挙で投票をする身としては、無関心ではいられません。
ところで、和上住電は太陽光発電とオール電化の販売・施工をメインの業務としていますから、この点からアベノミクス第3の矢である、成長戦略に見るエネルギー関連については、今後の動向が気になります。
そもそも安倍政権の政策の柱にひとつであるエネルギー関連政策は、発足した年内をメドに新しいエネルギー基本計画を策定するとのことでした。
それは、COP19までに25%削減目標を見直す、2020年までに蓄電池で世界市場5割獲得を目指す、2020年代早期に全世帯・全工場にスマートメーターを導入する、2030年に日本全世帯の約1割の530万台の家庭用燃料電池を導入する、という内容で、このいずれもがCO2削減と電力の安定確保と結びついています。
ところが、ここに太陽光発電という具体的な名称はなく、ほかの風力発電や地熱発電とともに、太陽光発電はどこかへ置き去りにされた感があります。
このことは私だけでなく業界全体、もしかすると一般の方々も気づかれていることではないでしょうか。
この点で、アベノミクスのエネルギー関連政策は極めて具体性に欠けていると言えるでしょう。
これは少し前に声を大にしていたエコエネルギー政策推進とはおよそかけ離れていると言わざるを得ません。第3の矢は成長戦略ですが、環境ビジネスを中核に据えると言っていたような・・・?
第1の矢である金融緩和は、ひとまず成功しました。これについては、異論を唱える人もそんなにいないでしょう。選挙モードなので野党の面々は批判していますが、あまり経済をよく理解した人の意見ではないものが多いように思います。
太陽光発電がクリーンなエネルギーであることは、昔も今も、これからも変わるところはなく、これこそが力を入れるべき課題ではないかと考える人は、正直なところアベノミクスで肩すかしを受けたような感じを受けます。
確かにどの政権になってもCO2の削減に力を入れていることは分かります。
しかし、クリーンエネルギー、特に太陽光発電に関する声はだんだん小さくなっているようで、売電価格も現在(2014年)には10kW未満の住宅用太陽光発電の売電価格は37円に値下がりしています。
ドイツでの太陽光発電は高い売電価格がネックになり、国の経済を圧迫しているとも言われ、それが日本での太陽光発電に関する熱の入れ方に水を差しているのかも知れません。
ドイツの失敗はそのまま世界の太陽光発電の失敗を意味するので、頑張ってほしいところです。
しかしそうは言ってもドイツはドイツ、日本は日本です。ドイツのことよりも、日本の住宅事情・電力事情・休耕地事情をしっかり見れば、いかに太陽光発電がCO2削減のために日本に必要なクリーンエネルギーであるかが分かるはずです。
衆院選挙後にどのような政治地図になるかは未知数ですが、大局的な見地から見れば、政権や政策が変わる度に太陽光発電を含むクリーンエネルギー政策がころころ変わることがあってはならないでしょう。