相変わらず、原発に関する迷走を伝えるニュースが続々と報じられています。
全くもってお粗末としか言いようがないものばかりですが、ここに列挙してみましょう。
・九州電力がやらせメールを送信していたことが発覚
・玄海原発の容認を撤回
・原発安全基準に「ストレステスト」を導入する発言
このあたりでしょうか。
ここ最近は福島第一原発の事故以降、はじめて再稼動にこぎつけるかと注目が集まっていた玄海原発が話題の中心でした。
こうしたニュースが流れるまでは、現地の町長や知事などが再稼動に前向きな発言をしていたので、何となく「ヤレヤレ」という雰囲気が日本全体に流れていたんではないでしょうか。
その「ヤレヤレ」に含まれているものとは、こんなことです。
玄海原発が再稼動すれば、全国の停止中になっている原発も右にならえで再稼動できるのでは?
少なくとも西日本は九州電力から融通してもらえるので、節電ムードから脱出できるのでは?
ようやくこれで原発事故の問題は過去の話になった!
あまりに楽観的ですね。
いえ、そうなるのも仕方ありません。それほど福島の問題というのは多くの人を悩ませているのであって、嘘でもいいからそれから逃れたいと思うのは人情というものです。
しかし、ここ最近のニュースは、まだまだ喜ぶのは早いという段階の夢ですらぶち壊してしまう所業です。
さらに、菅内閣の中で起きている不協和音もあります。
一致団結しなければならないこの時に、いったい何をやっているのでしょうか。
いったい、何をやっているのか?
これは被災地でマイクを向けた時に多くの人が口にしている言葉です。
被災地だけではありません。
日本中で心ある国民にマイクを向ければ、おそらく同じことを言うでしょう。
これらのニュースで思うことを、自分なりにまとめてみました。
玄海原発の再稼動に向けてやらせメールが発覚した件。
少しでも自分たちに有利な情報を増やすことで、何としても玄海原発を再開したいと考えた末のことだとしたら、幼稚すぎて笑ってしまいます。
そのメールの文面も見ましたが、どこかのパンフレットに書いているようなお題目のオンパレード(笑)どうせなら、もっとリアリティのあるメール文面にすればと思いますが、それすら考えられないのは幼稚という言葉でしか表現できません。
私が権限を持っている当事者だとしたら、こんな幼稚な嘘で自分たちを騙そうとした連中のことなんか信用できるか!ということで態度を硬化させるでしょう。
現実に、それが起きています。
このメール問題で現地の町長は容認する姿勢を撤回しました。
次に、ストレステストの件。
ストレステストというのは、想定以上の負荷がかかった時にどうするのかということをテストして、想定外のダメージに耐えられることを証明するというものです。
現実に、福島の事故をうけてEUで行われています。
これと同じことをすれば安全が確認されたということにしよう、と思いつきで言い出したのが菅首相。
確かにストレステストをした上で安全が確認されれば、一定の説得力はあるでしょう。
しかし、それではストレステストの話をすることなく現地の了解を取り付けつつあった玄海原発はどうなるのでしょうか。玄海原発だけはテストしなくても再稼動という考えだとしたら、現地が反発するのは当然です。
菅首相は自らの首相在任期間を少しでも延ばすために再生エネルギーの法案を準備しています。
このストレステスト発言は、少しでも原発にネガティブな情報を集めることで自らの再生エネルギー法案に価値を持たせようとしているのではないかと思ってしまいます。
あれ?
ということは?
玄海原発をはじめとする、一連の問題というのは、決して日本のエネルギー問題を考えてのことでも、原発のある町の人たちの安全を考えた上での話ではないことになりませんか?
はっきり言いまして、こんな人たちが生命に関わる仕事をする資格はありません。
日本のエネルギー供給を担う資格もありません。
私たちの会社は、太陽光発電の普及に日々努力しています。
これはもちろん地球環境や電力供給の安定化という大きな理念があってのことですが、その結果として会社を存続させるためでもあります。
つまり、私たちの会社が提案している太陽光発電の魅力について誰も感じてもらえなくなれば、会社は倒産です。魅力を感じてもらえても、その期待に応えられるだけの仕事ができなくても、やはり倒産です。
彼らには、「失敗すれば自分たちの居場所がなくなる」という当事者意識がないように思います。
自分に与えられた尊い仕事、もっと命がけでやれ!