こんにちは、石橋です。
ここ最近の環境ビジネスに関するトピックと言えば、やはりアメリカのパリ協定離脱です。
ちょっと話題としては遅すぎる感もあるほどですが、ここで深堀りしてみたいと思います。
実はこれまで、アメリカが地球温暖化について積極的であったことはないといってもよいでしょう。
しかしながらオバマ政権下では気候変動枠組条約締約国会議にて合意された気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定、通称パリ協定の批准については積極的であったといえます。
しかしトランプ大統領の誕生によって、エネルギー政策が大きく変更され、環境ビジネスに大きな影響を与えるだろうということが現在、その先行きに懸念が広がっています。
しかしその反面、環境ビジネスのチャンスにもなるとも言われているのをご存知でしょうか?
トランプ大統領は「気候変動懐疑論者」として知られており、エネルギー政策の顧問にも、自分と同じ気候変動懐疑論者を起用するなど、環境規制が自由経済を妨げているという考え方を明確にしています。
そんなトランプ大統領は太陽光発電システムに対しても肯定的とはいえず、かってアメリカが太陽光発電システムのメーカーを支援し、失敗したことをあげており、風力発電についても否定的な発言をしています。
トランプ大統領にとって一番はアメリカの国益であり、経済を妨げる環境規制は反対といったスタンスをとっているわけです。
それを受けて日本では、このトランプ大統領のエネルギー政策、環境規制に対するスタンスを環境ビジネスのチャンスととらえる向きがあります。環境対策について一番の先進国はドイツであり、日本は環境政策や環境教育においてドイツに劣るものの、環境技術については世界トップレベルにあります。
そして中国以外の主要国の経済状態をみれば、環境対策を行っている国の経済が安定し、そうでない国が問題を抱えているような状態です。中国のPM2.5や大気汚染の問題をみれば、経済発展に環境規制は大きな影響があるといってもよいでしょう。
太陽光発電システムをはじめとする環境ビジネスの成長が経済に結び付いているといえることから、アメリカやヨーロッパの産業界では脱炭素に動き出しています。
そのようなときに、トランプ大統領の環境敵視政策によりアメリカが環境ビジネスについて遅れるということは、環境技術を持つ日本にとっては環境ビジネスにとってチャンスとなる可能性もあるのです。
アメリカがアメリカファーストなのであれば、日本もジャパンファーストで時代に適応していくことでイニシアティブを取れるのが大きな国益につながると思います。