このところ見られる社会現象のひとつが大規模なオフィスビルや公共施設に太陽光発電システムを設置し始めていることでしょう。
確かに一般住宅よりもこのような場所は大きな屋根部分がありますから、そこに太陽光パネルを設置すれば、より大きな電力の生産が期待できます。
このような事例に、最近東京メトロが明らかにした駅への太陽光発電システムの導入計画があります。
え?東京メトロって地下鉄じゃないの?
どこに太陽光パネルをつける屋根があるの?
その疑問はごもっともです。
私も最初は同じことを思いました。地下鉄というのは基本的に駅自体も地下にあるのですが、中には地上駅もあります。
その数は少ないですが、そこに太陽光パネルを設置しようというのがこの計画です。
確かに大阪の地下鉄も全部が地下にあるというわけではなく、御堂筋線や谷町線には地上の区間や駅がありますね。
ということは、東京メトロの取り組みが成功すれば大阪でも同じことができると考えても良さそうです。
報道によりますと、具体的には千代田線の北綾瀬駅と東西線の南行徳駅では設置が完了していて、発電容量は20kWと40kWとのこと。
電力としては驚くほどの量ではありませんが、それでも駅構内で使用するのには間違いなく役にたちますし、停電のリスクも軽減されます。
なお、その報道では現在東西線の妙典駅でも設置が進められていて2012年7月には完了とのことですが、この場合の出力はぐっとアップして280KWになるそうですから、頼もしい限りです。
東京メトロの発表ではこの妙典駅の太陽光発電システムでおよそ257,000kWhの発電量を見込んでいますから、昼間のエスカレータやエレベータ、その他の照明や空調、さらには信号機や通信などの全ての電力を賄えるとのこと。
さらに、東京メトロでは東西線の西葛西駅、葛西駅をはじめ浦安駅や行徳駅、さらには原木中山駅にもそれぞれの規模に応じた太陽光発電システムを設置するそうです。
本来地下に駅が多い地下鉄でさえ、このような計画があるのですから、地上駅が基本の電車駅にもこのような計画があってもしかるべきと考えるのは私だけではないと思います。
是非、より多くの電車駅に太陽光発電システムが導入されれば、電力節減に大きな役割を果たすことは間違いがないところです。
駅は重要な社会インフラであり、そこに太陽光発電を導入すればダブル以上のインフラ効果が見込めるのです。