2014年12月の衆議院解散・選挙の理由として、消費税増税の見送りがあるのは明らかです。日本円が外為市場で売られて、米ドルが買われる。したがって円安が進み、海外での買物は安くなるが、国内では逆に高くなる。
つまり、これがデフレ脱却のシナリオというわけですが、物価が上がればデフレではなくなるという論理は机上のものであり、実生活が豊かになることではないようです。
デフレの反対語はインフレで、これはかつてのバブル経済に直結する危険があります。
バブルは困りますし、デフレも考えものです。
デフレにもインフレにも影響されない職種や職業があり、これらの職種で働く人に消費税は無縁だと思いますが、国民の大半はそうではないのです。
すでに東京の不動産などが外資によってかなり買収されており、資産バブルが一部で起きつつあります。
ホント、人間という生き物は学習しませんね。。
消費税が5%から8%に増税された、差額の3%を商品やサービス価格に上乗せするケースが多く見られます。つまり、増税分は消費者であるユーザー持ちというわけです。
消費税という名称が示すように、これは当たりまえだと言ってしまえばそれだけのことですが、これではユーザーはたまったものではありません。
当然、消費者であるユーザーの財布はお金を出し渋りますから、お金の動きが鈍くなります。そうすると、商品やサービスを販売する側は何とかして販売を伸ばそうと値下げに踏み切ります。
しかし、これには限度があり、売り手側はそう価格を下げるわけにはいきませんから、値下げも一定の線で止まります。そこへ消費税ですが、消費税は売り手側に還元されるわけではなく、買い手側が得をするという性質のお金ではありませんから、消費税率が高くなるのは、一方的に買い手側に不利で、売り手側も商品やサービスの売れ行きが不活発になります。
ここで、この現状を太陽光発電の分野に当てはめてみますと、太陽光発電システムの価格がなぜ高いように思えるかと言う理由は、メーカーの開発費その他の原価が関係してきます。
莫大な研究・開発費を投じ、材料費と設備費、人件費がかかって、太陽光発電システムが出来上がりますから、その原価自体が高くなるのです。
出来上がった太陽光発電システムを販売・施工する会社・業者は当然人件費その他がかかりますから、原価でユーザーに提供するわけにはいきません。
しかし、価格が高いと購買意欲がついていけませんから、そこでとられる手段が、太陽光発電の販売・施工業者の自主努力になります。つまり、いかにしてメーカーからの仕入れ値を安く抑え、流通費用も安くし、自社の経営合理化を図り、その結果として、商品・サービスのユーザー価格を安く抑えるかという企業努力です。
しかし、消費税だけはこれらとは別物ですから、致し方ない!と思うと、さに非ず。
例えば和上住電では消費税分を自社の企業努力で吸収しているのです。すなわち、消費者であるユーザーに消費税分を負担してもらうのではなく、その分を自社が負担しています。ただしこのような企業努力にも限界があります。現行の8%が10%になると、この差の2%が果たしてすんなりと吸収できるかどうかという危惧があります。
和上住電は販売価格の安さもセールスポイントのひとつです。
安さを売りにしている以上、他社より安くするためには消費税の価格転嫁も簡単にはいきません。
消費税が増税になっても消費が腰折れにならない、力強い経済に期待するしかないのでしょうか。