前回、大阪維新の会が提案している関西電力の送電と発電の分離。
これが実現するといったいどうなるのか?というお話をしたいと思います。
これは太陽光発電を販売、施工している和上住電にも大いに関係があることです。
実は、こうした動きはすでに東京では起きています。
あまりにもお粗末な東京電力の対応に愛想を尽かし、一部の事業者などが東京電力の電力を買わず、別の業者から買うということを始めています。
ここで言う「別の業者」というのは、PPSと呼ばれる新規参入の電力会社です。
PPSの大半は天然ガスによる火力発電を主力としているので、太陽光発電の普及が進むということと直接関係はありませんが、注目したいのはPPSが原発を一切持っていないということです。
つまり、PPSに切り替えるということは、自動的に脱原発となるわけです。
しかし、原発の必要性について全ての利用者が否定しているというわけではなく、電力事業を独占している既存の電力会社があまりにも信用できないということで、アンチの人たちが動き出したということのほうが真実だと思います。
維新の会は、これを大阪でやろうとしているのです。
すでに東京で営業をしているPPSを大阪にも誘致し、大阪の人々に電力供給源を選ぶ自由を持ってもらおうとしているのです。
これは、とても面白いです。
関西電力のことを否定するわけではありませんが、電力会社が1社で独占されているというのは良くないことです。
競争がないところに良いサービスが生まれるはずはなく、電力会社同士が競い合うことで、より良いサービスが提供され、電気料金も安くなるということは良いことです。
太陽光発電を導入して、自宅の電力はPPS。
これで、完全な脱関西電力ができる日が来るかも知れません。
東京の取り組みというのは、今のところ事業者のみのものです。
工場などで使う電力を、東京電力からPPSに振り向けているというものなので、一般家庭は今も東京電力の独占状態にあります。
今回、東京電力は17%の電気料金値上げを発表しましたが、首都圏の人たちはその影響をもろに受けるのです。
関西電力に同じ動きはありませんが、発電の自由化が進むと、仮に関西電力が値上げをしたとしても、他のPPSが安い電力を販売するようになれば、ほとんどの人はそちらに乗り換えることでしょう。
経済感覚に優れた大阪人は、そんな動きに敏感だと思います。
維新の会による関西電力への株主提案は、6月に行う予定になっています。
6月からの、電力をめぐる動きには要注目です。