こんにちは、石橋です。
北朝鮮の状況がきな臭さを増していますが、こんな時こそ「平和ボケ」を正す機会でもあるのかなと感じています。何かが起きてからでは取り返しのつかないことも多いので、そうなる前に日本全国が危機感を持つことの重要さをひしひしと感じます。
さて、今回は太陽光発電の普及に大きな役割を果たしてきた固定価格買取制度について、変更されることとなったので、その内容をご紹介したいと思います。
固定価格買取制度、通称FIT法は太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの利用を促進する目的でエネルギーの買い取り価格を法律で定める方式の制度です。そして再生可能エネルギーの普及政策として世界中の多くの国で用いられています。日本でも再生可能エネルギー利用促進のため、2011年に8月に日本版FIT法である再生可能エネルギー特別措置法が成立しています。
そのFIT法が、5年ぶりに改正されて2017年の4月に施行されることになり、買取制度が大きく変化することが予想されます。改正FIT法の大きな特徴は、買取価格の決定方法が電源別になることに加えて、買取の対象である発電設備の認定の方法が変更されることです。
改正FIT法は売電価格に大きな影響がある法律ですから、太陽光発電システムで作った電力を売電して収入を得ようと考えている人にとってはどう変わっていくのかが気になるところでしょう。
電力の買取は従来は発電事業者から小売電気事業者が買い取る形式だったのに対して改正FIT法では送配電事業者が買い取る形となります。電力を買い取った送配電事業者が卸電力取引所に電力を渡し、それを小売電気事業者が市場で買うという形式になるのです。つまり小売電気事業者は市場を通して再生可能エネルギーの電力を買うことになります。
現在、太陽光発電システムで作った電力は、住宅用と産業用に区別され、買取価格は住宅用の方が高く設定されていますが、改正FIT法施行後は、従来と異なる価格となることが予想されます。具体的には、買取価格が下がることが予想されるのです。
買取価格が下がるということはその分、売電収入が少なくなってしまうということですが、太陽光発電における賦課金、つまり太陽光発電システムの設置にかかる費用は、減るとみられていることから、悪いことばかりではないといっていいでしょう。
改正FIT法の施行によって太陽光発電の運用ルールがこれから変更されていきますが、なんといっても一番の関心事は売電価格の変動といえるため、注目していきましょう。