コラム

2025.04.15

駐車場がおしゃれに!折板カーポートを採用するメリット・デメリット

駐車場がおしゃれに!折板カーポートを採用するメリット・デメリット
カテゴリー: ・駐車場・比較・カーポート

今回は、駐車場の保護機能や利便性を高めてくれる外構設備であるカーポートについて、さまざまあるカーポートの屋根材の中で最も耐久性が高いとされる折板カーポートのメリットとデメリットを解説します。

一般的に、カーポートと聞くと、屋根材として半透明のプラスチックのような素材が採用されているタイプをイメージする方が多いと思います。これは、ポリカーボネートと呼ばれる素材で、高い耐久性を確保しつつ軽量な素材となるため、施工性が高くなるといったメリットが認められています。しかし、ポリカーボネートは、ガラスやアクリルなどと比較すると、耐久性が高くなるとは言え、金属と同等レベルの強度を実現できるわけではありません。カーポートは、屋外に設置される外構設備であるため、常に紫外線や風雨の影響を受け続けることになり、屋根材として採用されているポリカーボネートは、強風で飛ばされたり、雹で穴が空くといった被害が出てしまうことがあります。また、冬場の積雪量が多い地域では、カーポートの上に積もる雪のせいで、ポリカーボネート製の屋根材が抜けてしまう…といった被害が生じることもあるようです。

そこで、強風や積雪の影響が大きい地域で注目されているカーポートが折板カーポートと呼ばれるタイプです。折板カーポートは、屋根の素材に金属を折り曲げた部材が採用されているため、非常に高い強度を誇っていて、さまざまな自然現象から愛車を守ってくれるとされています。ただ、折板カーポートもメリットばかりがあるわけではないで、ここでは素材の特徴や導入する際のメリット・デメリットをまとめてみます。

カーポートの主な屋根材と特徴について

それではまず、カーポートに採用される屋根材の種類について、主な素材とそれぞれの特徴を解説します。冒頭でご紹介したように、カーポートの屋根材は、プラスチックのような素材であるポリカーボネート一択と考えている方も多いです。しかし実は、カーポートの屋根材にはさまざまな素材が用意されています。

ここでは、現在販売されているカーポートについて、主流となっている3種類をピックアップしてご紹介します。細かく分けると、5種類ぐらいあるのですが、基本的には以下の3つの素材について、それぞれの特徴を掴んでおけば問題ないと思います。

ポリカーボネート

カーポートの屋根材として最も主流なのがポリカーボネートです。ポリカーボネートを採用したカーポートは、製品の種類が豊富で、お手頃な金額設定になっているため、設置しやすいというメリットがあります。

パッと見では、単なるプラスチックのように見えますが、弾力性がある素材で高い耐久性を持っています。他の素材と比較した場合、ガラスの約200倍、アクリルの約50倍もの強度を持っているため、飛来物などが衝突しても簡単に破損しない程度の強度を持っています。

ポリカーボネート製のカーポートは透明な素材に見えるのですが、紫外線を99%カットしてくれるため、愛車の塗装が紫外線によって早期破壊されることを防いでくれます。また、最近では、熱線吸収タイプのポリカーボネートが登場していて、カーポートの屋根で熱線をカットできるため、駐車場スペースを涼しく保ってくれるという効果も期待できます。ポリカーボネートは、透明性が高いため、夏場の強い日差しのせいで車内が高温になってしまう…と考えられがちですが、最も熱を通しやすいクリアマットタイプでもカーポートなしの直射日光と比較すれば、驚くほど屋根下が涼しくなります。熱線をカットする能力については、屋根材の色が濃くなるほど高くなります。

スチール折板(ガルバリウム鋼板)

冬場の積雪量が多い、強風の影響を受けやすい地域で選ばれている素材がスチール折板です。スチール折板を採用したカーポートは、その他の屋根材を採用した製品と比較して、最も強度が高い屋根機能を実現できるとされています。なお、スチール折板は、サビに強い耐性を持つガルバリウム鋼板と呼ばれる金属屋根材が採用されているため、そのまま「ガルバリウム鋼板」とも呼ばれています。

スチール折板は、高い強度を確保するため、ガルバリウム鋼板を折り曲げて屋根材とします。そして、梁にしっかりとボルトで固定されるため、強風などの影響を受けても飛ばされてしまう心配がありません。金属製の素材であるため、屋根の上に大量の雪が降り積もったとしても、屋根が抜け落ちるなんてこともありませんし、雹などの飛来物の影響もしっかりとシャットアウトしてくれます。

スチール折板を採用したカーポートは、一般的に積雪地域で採用されるものと考えられがちですが、強風にも非常に強いという特徴を持つため、九州地方から北海道までと、日本全国で幅広く採用されています。

なお、スチール折板を採用したカーポートは、透明度がない屋根材となるため、日射を完全に遮ってしまう、ガルバリウム鋼板はサビに強いという特徴があるものの「絶対に錆びないわけではない」という点に注意しましょう。屋根材に採用されるガルバリウム鋼板は、特殊なコーティングによりサビに強くなっているのですが、飛来物で表面に傷が付く、沿岸地域で塩害の影響を受けやすいなんて場合、適切なメンテナンスをしなければサビてしまうケースがあります。基本的には、海の近くなど、沿岸地域への設置は推奨されていません。

アルミ

金属屋根を採用したカーポートでは、最新素材として『アルミ』を使った屋根材のカーポートが登場しています。アルミカーポートは、洗練されたデザイン性を持つカーポートになると、新築業界などで高い人気を誇るようになっています。

アルミカーポートも、折板カーポート同様に、金属の屋根材をビスでしっかりと固定するという施工方法が採用されています。そのため、強風の影響を受けやすい地域でも、ポリカーボネートのように飛ばれてしまう…という心配がないというメリットが得られます。

アルミカーポートは、高い強度とおしゃれさを兼ね備えた製品のため、登場以降、年々その人気が高くなっていると言われます。ただ、登場してまだ間もない製品であるため、アルミを屋根材として採用した製品を開発しているメーカーがまだ少なく、商品ラインナップが手薄という点は注意が必要です。また、折板カーポートと同じく、屋根の下は完全に日陰になるなど、日光をシャットアウトする点も注意です。車にとっては、直射日光が当たりにくい点は大きなメリットになるのですが、カーポートのせいで一階部分が日陰になり窓から日光が入らなくなる、隣家の日当たりを妨げてしまう…なんて落とし穴があります。

折板カーポートの特徴をもう少し詳しく解説

前項でご紹介したように、カーポートは、屋根材として採用される素材にさまざまな種類が存在します。そしてその中でも、積雪地域や風の強い地域などに採用されることが多いタイプが折板カーポートで、このタイプは、ポリカーボネートを採用したカーポートよりも耐久性が高いという特徴があるのです。

折板カーポートは、アルミ製の柱と枠に、スチール折板と呼ばれる屋根材をしっかりと固定することで高い耐久力を実現します。ちなみに、スチール折板の「スチール」と言う部分を見て、屋根だけがすぐにサビてしまうのではないか…と不安に感じる方も多いです。しかし、屋根材にはサビに非常に強いガルバリウム鋼板を使用しているため、そこまで心配する必要はありません。

ガルバリウム鋼板は、薄く成形した金属板にアルミ・亜鉛・シリコンで構成されたメッキを施します。そのため、その表面加工により、一般的な鉄と比較するとサビに対して非常に高い耐久性を誇るようになります。ガルバリウム鋼板は、カーポートだけでなく、一般住宅の屋根材や外壁材、工場、倉庫など、大規模施設の屋根材などとしても採用されています。

なお、折板カーポートの屋根材は、0.6㎜もしくは0.8㎜のガルバリウム鋼板を、波型や山型など凹凸に折り曲げることで、平面時よりも高い強度を持たせる加工がなされています。この加工により、台風や豪雪などの厳しい気候にも耐えられるようになり、積雪地域や強風の影響を受けやすい地域で選ばれているのです。また、耐久性以外の部分でも、高い遮光性があるため、夏場の強い日差しを遮り、屋根下温度の上昇を抑制するなど、駐車場の快適性向上にも寄与します。

折板カーポートを選ぶ際の注意点

折板カーポートは、一般的なポリカーボネートを屋根材として採用した製品とはかなり異なる特徴があります。そのため、自宅の駐車場に設置するカーポートとして、折板カーポートを検討している方は、以下のような点に注意して購入する製品を選ばなければいけません。

・製品の耐久性について

折板カーポートは、金属製の屋根材を採用しているためスタイリッシュでおしゃれな外観の製品が多いです。そのため、駐車場のデザイン性を重視して折板タイプを選ぶ方もいるのですが、多くの場合は、製品の耐久性の高さを魅力としています。ただ、耐久性を重視して折板カーポートを選ぶ場合には、耐積雪量や耐風圧強度をきちんと確認しなければいけません。

まず、耐積雪量は、雪下ろしをしないとカーポートが重みで破損する恐れのある積雪量を示す数値です。例えば、耐積雪量が50cmの場合、50cmの雪が積もった時点で、屋根の雪を下す必要があります。カーポートの耐積雪量は、50cm、100cm、150cm、200cmなどと、いくつかのランクがあるので、お住まいの地域の積雪量に対応できるものを選びましょう。また、耐風圧強度も、風速42m/秒、風速46m/秒、風速54m/秒など、いくつかの段階の製品があるので、どの程度の強風がどの頻度であるのかを考え、適切な強度を持つ製品を選びましょう。ちなみに、一般的なカーポートの耐風圧強度は風速38m/秒なので、折板カーポートがどれほど高い強度を持っているのかよくわかるでしょう。

・日当たりについて

先程ご紹介したように、屋根材としてガルバリウム鋼板を採用する折板カーポートは、日光を完全に遮るという点に注意しなければいけません。車の保護機能のことを考えると、紫外線を完全に遮ってくれるのは非常にありがたいのですが、駐車場の位置によっては、設置後にトラブルの原因となる可能性があるのです。例えば、折板カーポートを設置したせいで、お隣の敷地の日当たりが悪くなった…なんて場合、隣人から苦情が出てしまう可能性があります。また、日当たりの良さを気に入って南向きの家を建てたというお宅では、駐車場の位置によって日当たりの良さと言うポイントが打ち消されてしまう可能性があるのです。この場合、南側に駐車場があり、そこに折板カーポートを設置すると、1階部分の部屋に日光が入らなくなってしまう…なんて弊害が考えられます。南向きで、せっかくの日当たりの良さが、カーポートのせいで失われてしまうと、設置を後悔する可能性が高くなるでしょう。

・メンテナンスについて

一般的なカーポートは、設置後に大掛かりなメンテナンスを必要としません。カーポートの屋根に鳥のフンなどが付着している、雨樋に枯葉がたまっているなんて場合、掃除が必要になりますが、ユーザー様ご自身で簡単にできるので、メンテナンスの手間やコストはそこまで考えなくても良いのです。しかし、折板カーポートの場合、塗装などのメンテナンスが必要になるケースがあります。先ほど紹介したように、折板カーポートに採用されるガルバリウム鋼板は、表面のメッキ加工によりサビに強くなっています。ただ、このメッキは、飛来物などが衝突した際に傷が付いてしまい、そこからサビが広がってしまうことがあるのです。屋根材のサビは、外観を壊す要因になる他、最終的に穴が開いて屋根機能まで損なわれる恐れがあるため、折板カーポートの場合は、定期的な目視点検や塗装メンテナンスが必要になる可能性があると考えましょう。

折板カーポートは、一般的なポリカーボネートのカーポートとは異なる視点で製品選びをしなければいけません。自宅の駐車場に折板カーポートの設置を検討している方は、上記のポイントに注意しましょう。

折板カーポートのメリット

それでは、自宅の駐車場に設置するカーポートとして、折板カーポートを選ぶことで得られるメリットについてご紹介します。

折板カーポートは、一般的なカーポートと比較すると、耐久性が高い、遮光性が高い、シンプルでスタイリッシュなデザイン性を持つなどと言った点が特長とされます。

ここでは、さまざまあるカーポートの中で折板タイプを選ぶ場合の代表的なメリットを解説します。

メリット1:強風や大雪に負けない高い強度のカーポートを実現

折板カーポート最大のメリットは、非常に高い強度を持つカーポートを立てられる点です。

折板カーポートは、主に積雪地域や強風の影響が大きい地域で採用されているのですが、これは一般的なカーポートと比較すると耐風圧強度と耐積雪量と言った耐久性が高いからです。一般的なポリカーボネートのカーポートと比較した場合、以下のように圧倒的な強度を誇ります。

・耐風圧強度

一般的なカーポートは、38~42m/秒の耐風圧強度の製品がほとんどです。一方、折板カーポートは、46~54m/秒と言う非常に高い耐風圧強度を誇っています。

・耐積雪量

ポリカーボネートを採用した一般的なカーポートの場合、耐積雪量は20cm相当が平均とされています。折板カーポートの場合、少なくとも50cmの耐積雪量を誇り、豪雪地帯向けの製品は200cm相当の強度を持つ製品まであるのです。

折板カーポートは、上記のように非常に高い耐久性を誇っているため、台風や大雪と言った悪天候時でもカーポートが倒壊するといった被害を防止できます。さらに、屋根材として金属が採用されているため、雹などの硬い飛来物が衝突しても破損しないというメリットが得られます。

メリット2:高い遮光性により車の保護機能が高くなる

折板カーポートは、直射日光を完全に遮ることができるという遮光性の高さもメリットとなります。一般的なポリカーボネートのカーポートでも、紫外線をほとんどカットしてくれる仕様になっているのですが、折板カーポートの場合、紫外線も完全に遮ってくれます。

駐車場において、直射日光や紫外線をシャットアウトできれば、自動車の塗装の早期劣化を防ぐという効果が得られます。紫外線は、塗料の分子結合を破壊する力を持っていて、長期間野ざらしの駐車場に停めていた自動車は、チョーキング現象が生じたり、表面が色あせたりしますよね。日光を完全に遮ることができる折板カーポートの場合、紫外線による車のダメージを軽減することができるため、駐車場としての保護機能を高めてくれるというメリットが得られます。

さらに、車内に直射日光が入らなくなるため、夏場などは車内温度の異常な上昇を防いでくれるという効果も期待できます。ポリカーボネートのカーポートでも、熱線遮断タイプを選べば、車内温度の上昇を軽減できますが、完全な日陰となる折板カーポートの方がその効果が高くなります。車内温度の上昇を防げると、エアコンを使って車内温度を下げるといった無駄な行動が無くなるので、燃料の節約にもつながります。また、車内温度の異常な上昇は、樹脂部品の早期劣化の原因となるため、その問題も防げるというメリットがあるでしょう。

このほか、冬場は霜の影響も受けにくくなるとされているため、雪国などでは特に重宝されると思います。

メリット3:防火性が高い

住宅に設置する設備として、重要なポイントになるのが防火性です。火災は、一瞬にして全てを失ってしまう原因となるため、特に注意したいものです。

折板カーポートは、柱だけでなく屋根部分など、全てが金属で構成されることになるので、ポリカーボネートが採用されるカーポートと比較すると、防火性が高くなります。万一、近くで火災が発生したとしても、カーポートに燃え広がることがないため、延焼を抑制する効果が期待出来ます。

折板カーポートは、耐火性が必要とされる場所や、火災リスクを最小限に抑えたいと考える人にとって、安心できる選択肢と言えるでしょう。

メリット4:意匠性が高い

折板カーポートは、意匠性の高さもメリットの一つと言われています。ただ、見た目の良さについては、人それぞれ感じ取り方が異なるので、誰にとっても優れたデザイン性を持っているとは言い切れません。

折板カーポートは、全面が金属素材で構成されているため、シンプルで武骨な印象を与えるデザインとなっています。ポリカーボネートを採用したカーポートの場合、どうしても安っぽさを打ち消すことが難しいのですが、折板カーポートは、金属製ならではの高級感を感じることができます。

また、最近の折板カーポートは、カラーバリエーションも豊富で、細部へのデザインにこだわったおしゃれな製品が増えています。そのため。建物との調和を考えた色合いの製品も選ぶことができるようになっていて、家全体のデザイン性を高めることも出来るようになっています。

メリット5:駐車場をマルチスペースとして活用できるようになる

カーポートは、雨の日でも濡れずに車に乗り降りできるようになるなど、駐車場の利便性を高めてくれるという効果が期待出来ます。駐車場にカーポートの設置を検討する方の多くは、保護機能よりも利便性を重視しているという方が多いと思います。

そして折板カーポートは、駐車場の利便性を高めるという利点をさらに向上させてくれます。先ほどからご紹介しているように、折板カーポートは日射を完全に遮ることができるため、カーポートの屋根の下に日陰を作り出すことができるのです。そのため、日差しが強い夏場でも、家族でバーベキューをしたり、小さなお子様のためにビニールプールを出してあげたりなど、炎天下を避けて遊べるスペースとすることができるのです。

折板カーポートは、ライフスタイルに合わせて、駐車場の使い方のバリエーションを増やせるという面でも、優れています。

メリット6:ソーラーパネルを後付けできる

近年では、新たなカーポートの形としてソーラーカーポートと呼ばれる製品が注目されています。これは、カーポートの屋根にソーラーパネルを設置する、もしくはソーラーパネルを屋根材として採用する形の製品で、駐車場のスペースを利用して発電できるようになるといった製品です。通常、駐車場は、自動車を停めるために利用できるスペースなのですが、ここで自家発電することができるようになるため、住宅屋根に太陽光発電を設置できないなんてご家庭には非常に有用な設備とみなされるようになっています。

そしてソーラーカーポートは、既存のカーポートに太陽光パネルを後付けする形で実現することが可能なのです。ただ、屋根材としてポリカーボネートが採用されているカーポートの場合、パネルを載せるだけの耐久性がないため、パネルだけを後付けしてソーラーカーポートに作り替えることは難しいです。この場合、既存のカーポートを一度撤去し、新たに一体型のソーラーカーポートを設置するという方法が選択されるのです。

折板カーポートの場合は、金属製の屋根のため、後から太陽光パネルのみを搭載し、ソーラーカーポートとして運用し始めることも可能です。つまり、折板カーポートは、後からカーポートの使い方を変えられるようになっているという自由度もメリットの一つと言えるのではないでしょうか?

折板カーポートのデメリット

それでは最後に、折板カーポートを選択した時に考えられるデメリット面についても解説します。

折板カーポートは、上述したように、非常に優れた製品ではあるものの、何のデメリットもないというわけではないので、以下の点には注意しましょう。

デメリット1:導入コストが高い

最もわかりやすいデメリットは、一般的なポリカーボネートを屋根材として採用したカーポートと比較すると、導入にかかるコストが高くなってしまうという点です。

例えば、一般的なカーポートの場合、ホームセンターなどで購入できる安価な1台用のカーポートであれば、施工費を含めても20万円代で設置可能な製品があります。安価なカーポートは、耐風圧強度や耐積雪量が低いなど、強度の問題があるのですが、気候が安定している地域であれば、駐車場の利便性を高めてくれる点は変わらないため、十分に選択肢に入ってきます。

一方、折板カーポートの場合、最も安価な製品でも本体のみで40万円程度と、施工費を含めれば50万円以上のコストがかかってしまうと想定されます。さらに、耐久性や意匠性が優れたモデルになると、100万円前後の導入コストになるケースもあるでしょう。

折板カーポートは、非常に優れた面があるものの、このコストの高さは決して見落とせないデメリットと言えます。

デメリット2:デザインの自由度が低い

折板カーポートは、シンプルで武骨なデザインの製品が多いです。金属製品特有のスタイリッシュさがあるものの、住宅のスタイルによっては、それがデザインの調和を乱す要因となってしまうのです。

新築時であれば、家全体のデザインを考慮しながら設計するため、カーポートのせいで外観イメージに違和感が生じる…なんてことはありません。しかし、後付けでカーポートを設置する場合、日本ならではの家屋の外観とマッチしないケースがあるのです。最近増えている、キューブ型の家屋であれば、折板カーポートはマッチすると思うのですが、昔ながらの日本家屋の場合、どうしてもミスマッチ感が出てしまうことでしょう。

デメリット3:サビのリスクがある

折板カーポートの屋根は、サビへの耐久性が非常に高いとされるガルバリウム鋼板を使用しています。ただ、このガルバリウム鋼板は、あくまでも「サビに強い」だけであり、絶対に錆びないという素材ではないのです。

つまり、折板カーポートを採用する限りは、何らかの影響で屋根材にサビが発生してしまう恐れがあるという点がデメリットになります。サビの発生は、カーポートの美観を壊してしまう要因となりますし、サビが付着した水滴が自動車などに落ちてしまうと、自動車へもサビの被害が拡大する可能性があります。また、サビを放置すると、最終的に屋根材に穴が開いてしまうことになるため、カーポートの役割である「雨の日でも濡れずに乗り降りできる」と言う部分に支障が出てしまう可能性があります。

折板カーポートにサビが発生した場合、該当部分に塗装を施さなければならなくなるなど、メンテナンスの手間とコストがかかります。ポリカーボネートの場合、サビの心配は一切ないため、この部分は明確なデメリットと言えるでしょう。

デメリット4:遮光性の高さが仇になる場合がある

折板カーポートは、日光を完全に遮ってくれるという遮光性の高さがメリットと紹介しました。しかし、この遮光性の高さについては、デメリットと表裏一体でもあるので注意が必要です。

昨今では、戸建て住宅ごとの距離が非常に近くなっていて、カーポートを設置することで、隣家の敷地への日当たりに影響を与えてしまう場合が多くなっています。ポリカーボネート製の屋根材の場合、透明性が高い素材なので、完全に日射を遮ることがないため、近隣トラブルにまでは発展しにくいです。しかし、折板カーポートの場合は、今まで敷地内に取り込めていたはずの日射を、完全に遮ってしまうことになります。その結果、隣家の洗濯物が乾きにくくなる、1階部分の部屋に日光が取り込めなくなり、昼間でも照明が必要になるなど、日常生活に支障が出るほどの影響を与える可能性があるのです。当然、ここまでの影響が出てしまうと、隣人さんとの関係が拗れて、トラブルに発展してしまう恐れがあるでしょう。

このほかにも、折板カーポートの遮光性の高さにより、自宅の1階部分に日光が取り込めなくなり、カーポートの設置を後悔する…なんて可能性もあるので注意しましょう。

まとめ

今回は、さまざまあるカーポートの中でも、おしゃれで耐久性が高いというメリットを持つ折板カーポートの特徴をご紹介しました。

カーポートは、自宅の駐車場の利便性を高めてくれる上、紫外線や強風など、外的要因から愛車を保護してくれるという、非常にありがたい製品です。ただ、このカーポートは、屋根材の種類によって得られる機能性がかなり異なるので、自宅の駐車場にカーポートの設置を検討した時には、どれが最適な製品なのかを慎重に選ぶ必要があるでしょう。折板カーポートは、高い耐久性やスタイリッシュなデザイン性がメリットとされているものの、導入コストは割高になってしまうため、コストパフォーマンスについてもしっかりと検討しましょう。

なお、昨今では、新たなカーポートの形としてソーラーカーポートが登場しています。ソーラーカーポートは、屋根材として太陽光パネルを採用していて、駐車場で発電が可能になるという製品です。太陽光発電は、住宅屋根にパネルを設置する物というイメージが強いですが、建物の築年数などによっては、パネルが設置できないこともあるのです。ソーラーカーポートはそのようなお宅でも、安心して自家発電を開始できる製品として年々その注目度が高くなっています。

現在、自宅の駐車場にカーポートの設置を検討していて、どのような製品が最適なのか分からない…という方がいれば、お気軽にお問い合わせください。『ソーラーカーポート専門店 とくとくショップ』では、お客様に最適なカーポートの形をご提案いたします。

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