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家庭用蓄電池の寿命(耐用年数)って何年?蓄電池の寿命を縮めてしまう使い方や長持ちさせるコツ

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こんにちは、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』です。今回は、年々その導入台数が伸びていると言われる家庭用蓄電池について、コストをかけて導入した蓄電池をできるだけ長く使用するためのポイントなどについて解説します。

家庭用蓄電池は、自然災害などによる停電対策や、日々の生活にかかる電気代削減を目的に太陽光発電システムと連携させる方が増えています。また、家庭で使用するエネルギーを電気に統一するオール電化住宅を選択する方も増えていて、オール電化との相性の良さから家庭用蓄電池の注目度が年々高くなっています。実際に、この記事をご覧いただいているお客様も、家庭用蓄電池の噂を耳にして、自宅への設置を検討していろいろと調べているところだという方も多いのではないでしょうか?

それでは、家庭用蓄電池の購入を検討した場合には、どういった点に注意すれば良いのでしょうか?家庭用蓄電池は、決して安価な設備ではないため、基本的に長期使用を前提とした設備となり、製品選びの際には機器の寿命(耐用年数)の長さが判断要素の一つとなります。そこで当コラムでは、一般的な家庭用蓄電池の寿命目安や、設置した蓄電池を長持ちさせるためのコツについて解説します。

家庭用蓄電池の一般的な寿命目安について

それではまず、一般家庭への導入が進んでいる家庭用蓄電池について、通常利用をしていた場合の寿命目安について簡単に解説します。

家庭用蓄電池の寿命については、蓄電池の設置環境や使用環境に応じてある程度の変化があるものの、一般的には設置から10~15年程度が目安とされています。ただし、蓄電池の寿命は、電池の種類、製造したメーカーなどによって異なりますので、あくまでも参考程度と考えてください。

なお、一般家庭向けに市販されている家庭用蓄電池については、メーカーが設定している寿命をメーカー保証年数と合わせている場合が多いため、購入した家庭用蓄電池の寿命を判断するための目安としては、メーカーが設定している保証年数を参考にすることが可能です。もちろん、使い方によっては、保証年数以上の期間を何の問題もなく使用できます。

家庭用蓄電池の寿命を表す単位について

一般的に、多くの住宅設備は、使用期間を目安に寿命(耐用年数)が決められています。ちなみに、一般家庭で使用される大型家電の多くは、約10年が寿命目安とされるものが多いです。家庭用蓄電池も、これに合わせて「使用期間」で寿命を表現されるケースがあるのですが、実はこれ以外にも寿命を表す単位があるのです。

家庭用蓄電池の寿命は、一般的な家電と同様に使用期間が採用される場合もあるのですが、メーカーの公式サイトなどでは「サイクル数」が寿命の単位として採用されているケースが多いです。

上述したように、家庭用蓄電池は長期使用が前提となる設備ですので、蓄電池を選ぶときには、必ずそれぞれの機器の寿命を確認するはずです。そしてその時には、「サイクル数」と「使用期間」がそれぞれどのような意味を持っているのか理解していなければいけません。そこでここでは、家庭用蓄電池の寿命を表す二つの単位について、それぞれの詳細を解説します。

家庭用蓄電池の「サイクル数」とは

蓄電池メーカーのwebサイトでは、家庭用蓄電池の寿命目安が「サイクル数」で表されている場合がほとんどです。あまり聞き馴染みのない単位ですが、自分に最適な蓄電池を選ぶためには、その意味をきちんと理解しておく必要があります。

サイクル数は、蓄電池の充電が「空」の状態からフル充電を行い、蓄えた電気を「空」になるまで使用することを1サイクルとし、このサイクルを何回繰り返すことができるのかで寿命を表す方法です。一般家庭で使用される蓄電池は、リチウムイオンバッテリーが採用されている物が主流で、このバッテリーは、充放電を繰り返すことで徐々に劣化が進みます。一般的に、リチウムイオンバッテリーの寿命目安は、おおよそ6,000~12,000サイクルとされており、各メーカーは、製品の寿命と判断する充電容量やサイクル数の算出条件を独自で設定し、各製品の寿命を決定しています。

購入する蓄電池を選ぶときには、候補となっている製品のサイクル数を一通りチェックしておきましょう。なお、サイクル数の意味が理解できると、容量が大きい蓄電池ほど寿命が長くなる傾向にあると判断できますよね。これは、容量が大きい蓄電池の方が、一回の充電で使用できる時間が長くなるため、劣化しにくくなるからです。

使用期間について

これは皆さんにもわかりやすい寿命の表し方で、その他の家電製品などと同じく、蓄電池を設置してから使い続けることができる期間を年数で表した単位です。家庭用蓄電池の場合、10~15年程度が寿命目安と言われています。

同じ蓄電池なのに、なぜ二つも寿命の表し方があるのかというと、使用目的の違いが大きな要因です。家庭用蓄電池を設置する場合でも、停電対策を目的として非常用電源用に使用することが想定されている場合、蓄電池は頻繁に充放電を繰り返すことはありません。このような場合、サイクル数によって寿命を設定するのは適切ではないため、使用期間で寿命を表すわけです。

自然災害時の停電対策など、普段使いではなく非常用電源を主目的に蓄電池の導入を行う場合、出来るだけ保証期間が長いものを選ぶと良いでしょう。家庭用蓄電池の中には、15年間の長期保証が付いている物もありますので、長期間安心して使用することが可能です。

家庭用蓄電池の寿命が過ぎたら、すぐに買い替えが必要?

ここまでの解説で、家庭用蓄電池の寿命を表す単位の意味が理解していただけたと思います。家庭用蓄電池は、導入する目的が人それぞれで、日々の生活にかかる電気代を削減したいという方の場合、頻繁な充放電が想定でき、各家庭によって劣化具合がかなり変わる可能性が高いです。そのため、使用期間で寿命を判断するのではなく、サイクル数によって寿命を設定しているのです。その逆に、日常生活の中では蓄電池の利用を想定しない非常用電源であれば、充放電が繰り返されることが少ないため、使用期間が目安となるわけです。

それでは、使用している家庭用蓄電池の寿命が過ぎた場合、どのような対応をすれば良いのかについても解説します。一般的に、「機器の寿命が過ぎた」と聞くと、その機器が壊れて使えなくなることをイメージしますが、家庭用蓄電池の寿命はそういうわけではないのです。

ここでは、自宅に導入した家庭用蓄電池について、サイクル数もしくは使用期間の寿命目安を経過した時の対処をご紹介します。

家庭用蓄電池が寿命を迎えてもすぐに使えなくなるわけではない

上述の通り、どのような設備でも寿命を迎えるということは「=使用できなくなる」ことを意味すると考える方がほとんどだと思います。そのため、使用している家庭用蓄電池について、メーカーが設定しているサイクル数や使用期間の寿命を経過した場合、「蓄電池は使えなくなる」と考えてしまいます。それでは、家庭用蓄電池の寿命に対するこの考え方は正しいのでしょうか?

実は、家庭用蓄電池は、メーカーが寿命として設定しているサイクル数や使用期間を過ぎたとしても、機器が明確に故障していない限り、今まで通り使用することができます。というのも、家庭用蓄電池に設定されている寿命目安については、「即座に使えなくなる」ことを想定しているのではなく、あくまでも蓄電池本来が持つ最大容量が減少する目安を示しているからです。つまり、家庭用蓄電池に設定されている寿命は、使用の可否には直結しないと考えても構いません。

ただし、寿命目安まで使い続けた蓄電池については、購入当初と比較すると劣化していることには違いありませんので、その点は注意が必要です。例えば、リチウムイオンバッテリーは、充放電を繰り返すことで徐々に充電容量が減少していくという劣化症状が出ます。皆さんが使用している携帯電話なども、数年使用していれば「バッテリーの減りが早くなった…」と感じることでしょう。実は、蓄電池メーカーが設定するサイクル数による寿命は、全く充電ができなくなることを想定しているわけではなく、充電できる最大容量が新品よりも一定以上少なくなるポイントで設定しています。つまり、メーカーが設定した寿命を過ぎた蓄電池は、最大充電容量が少なくなるため、使用可能時間が低下したり、充電効率が落ちるなど、今までよりも使い勝手が悪くなったと感じるようになる可能性が高いです。

なお、家庭用蓄電池内部には、多くの電子部品が採用されているため、寿命を経過するとこれらの部品が突然故障して使えなくなる可能性も高いです。したがって、ある日突然蓄電池が使えなくなる可能性があることを踏まえると、寿命を過ぎた蓄電池はそのまま利用するのではなく、一度専門業者に点検してもらい、必要であればメンテナンスや買い替えを行う必要があると考えましょう。

家庭用蓄電池の寿命をできるだけ長くするための扱い方について

家庭用蓄電池は、年々その導入台数が伸びていると言われています。これは、オール電化住宅が増えた、太陽光発電を設置している住宅が増えていることが大きな要因です。また、台風や地震などの自然災害が多い日本では、災害による長期的な停電に対処するため、家庭用蓄電池を設置する方も多いです。

ただ、家庭用蓄電池は、助成金制度が設けられているものの、まだまだ決して安価な住宅設備とは言えないのが実情です。例えば、災害時に普段通りの家電を使えるレベルの十分な蓄電容量を持つタイプとなると100万円以上の導入費用がかかるのが一般的です。したがって、家庭用蓄電池は、かけたコストを取り戻すことを考えても、出来るだけ長く使用したいと誰もが考えると思います。そこでここでは、設置した家庭用蓄電池の寿命をできるだけ長くするため、使用時の注意点を解説します。

過充電・過放電を避ける

現在、市販されている家庭用蓄電池は、リチウムイオン蓄電池が主流です。そして、リチウムイオンバッテリーは、過充電や過放電による影響が非常に大きく、これを繰り返すと急速に劣化する恐れがあります。皆さんが普段使いしているノートPCや携帯電話もリチウムイオンバッテリーが採用されていますが、コンセントにつなぎっぱなしにするとすぐにバッテリーがダメになると言われたことがあると思います。実は、家庭用蓄電池も、これらと同じように、過充電・過放電で劣化が早くなるのです。

過充電とは「満充電になっているにもかかわらず、さらに充電を続ける」ことを指しています。この行為は、バッテリーが高温になってさらに劣化を進めることがあるため、過充電状態にならないようにしましょう。ちなみに、蓄電池の中には、満充電になるとそれ以上の充電を強制的に停止する制御機能を持つものもありますので、不安な方はそういった機能を持った製品を選ぶと良いでしょう。過放電は、これとは逆に、蓄電池の充電量が空になり、それを放置した時の状態を指します。過放電状態になったバッテリーは、電圧が降下することで劣化すると言われています。したがって、過放電による劣化を防止するため、充電量が0%近くになった時はすぐに充電するようにしましょう。

蓄電池の動作に適した場所に設置する

購入した家庭用蓄電池について、安定的な稼働を確保したうえ、出来るだけ長く使用したいと考えるのであれば、蓄電池の設置に適した場所を選ぶ必要があります。

リチウムイオンバッテリーは、高温環境に弱いという特徴がありますので、高温状態にならない場所を選ぶようにしましょう。蓄電池を、高温環境で充放電させると、一般環境下での使用と比較すると、劣化を早めてしまうと言われています。

したがって、家庭用蓄電池の設置場所を選ぶときには、直射日光などが当たらず、極端に高温や低温にはならない場所を選ぶのが良いです。長時間、直射日光にさらされ続ける場所を選ぶと、蓄電池の劣化が早くなり、寿命が短くなる恐れがあります。

なお、屋外設置タイプの蓄電池は、日陰になる時間が長い北側に設置するのが良いでしょう。日陰になる場所に適切な設置場所がなく、高温になる場所しかない場合は、屋外設置タイプではなく屋内設置できる製品をおすすめします。

蓄電池に適した設置場所があるか分からないというお客様は、お気軽に『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』までお問い合わせください。とくとくショップでは、お客様の利用目的に最適な機種選びだけでなく、設置環境のアドバイスも現地にお伺いして行っています。

長く利用できる家庭用蓄電池を選ぶポイント

それでは最後に、自宅に家庭用蓄電池の設置を検討している方が、「できるだけ長く同じ蓄電池を利用する」ことができるようにするため、蓄電池選びのポイントを簡単にご紹介します。上述したように、過充電や過放電は、購入した蓄電池の劣化を早めてしまう要因になります。逆に考えると、こういった使い方を避けるようにすることで、蓄電池を安定的に長く稼動させることができるようになるはずです。

ここでは、「同じ蓄電池を長く使用する」ことを想定した時の重要ポイントを2つご紹介します。

使用する想定の電化製品から適切な容量を持つ蓄電池を選ぶ

自分にとって最適な家庭用蓄電池を選ぶためには、蓄電池を設置することで、どのような家電製品の電力を補いたいのかによって変わります。ご家庭ごとに、蓄電池を導入する目的は異なりますし、さらに蓄電池から電力を補うことを想定する家電製品も違ってくるはずです。

したがって、購入する蓄電池を選ぶときには、「使用する家電製品の総電力×使用時間」という計算式で、最低限必要になると考えられる容量を導き出すと良いです。そして、算出した電力を参考に、これよりもある程度の余裕を持った蓄電容量を持つ機種を選べば、電力不足による過放電などの心配が少なくなるでしょう。過放電状態に陥らないように使うことができれば、蓄電池の寿命も長くなります。家庭用蓄電池は、蓄電容量が大きくなるのに比例して、本体価格が高くなっていきますが、過放電などのリスクを減らして寿命を延ばしたいと考えるのであれば、ギリギリの容量の機種を選ぶのではなく、ワンサイズ上の容量を持つ機種がおすすめです。

なお、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』では、お客様の利用目的に最適な機種のアドバイスも行っています。とくとくショップであれば、太陽光発電による発電量なども考慮して、正確な電力計算を行ったうえで、おすすめできる機種をご提案しますので、安定的な蓄電池の稼働と長寿命を実現できるはずです。

メーカー保証や販売店の保証に注目する

どのような製品でも、購入した製品を安心して長く使用するためには、メーカーや販売店の保証が長いものが良いです。保証期間内であれば、万一、機器が故障したとしても、無償もしくは格安にて、修理や交換対応をしてもらうことが可能です。したがって、家庭用蓄電池の機種選びを進める際には、機器に設定されている寿命と比較して、「十分な保証期間が設定されているのか?」に着目することが重要なポイントになります。

ちなみに、家庭用蓄電池は、本体の寿命を保証期間に設定しているメーカーが多いため、他の電気製品と比較すると、安心感は高くなると思います。ただ、保証の内容に関しては、メーカーによって変わりますので、細部まできちんと確認しておかなければいけません。メーカーによっては、蓄電容量の保証だけでなく、火災や落雷、台風、水害など、突発的な事故にも対応できる保証内容になっている場合もあります。蓄電池を購入する際には、保証期間だけでなく、その内容まで詳細に確認し、自分が納得できる保証内容になっているのかチェックすることが大切です。

なお、家庭用蓄電池のような高額な設備に関しては、販売店側が独自にアフターフォローや保証をつけている場合も多いです。家庭用蓄電池を購入する際には、どうしても販売価格の安さに注目が集まりがちですが、設置後のアフターフォロー体制まで含めて「どこが最もお得なのか?」を判断すべきです。手厚い保証やアフターフォローがある販売店の場合、定期的なメンテナンスを無償で行ってくれますので、安定的な蓄電池の稼働を長く保つことが期待できます。その逆に、イニシャルコストが安いだけで何のフォローもない販売店から購入すると、メンテナンスにコストがかかる、早期の買い替えが必要になるなど、中長期的に見るとコスト高になってしまう可能性があるのです。蓄電池は、その他の設備と比較しても、長期間の使用が想定される機器となるため、設置後の保証やアフターフォロー体制も非常に重要なポイントになります。

まとめ

今回は、自然災害時の停電対策や、日々の生活にかかる電気代削減を目的として、導入を検討する方が急増していると言われる家庭用蓄電池について、同じ蓄電池をできるだけ長く使用するためにおさえておきたいポイントなどを解説しました。

記事内でご紹介したように、家庭用蓄電池の寿命目安は、その他の家電製品とは異なり、サイクル数で表されている場合が多いです。これは、現在、家庭用蓄電池に採用される電池がリチウムイオンバッテリーが主流であることが理由で、この電池が充放電を繰り返すことで徐々に劣化する特性を持っているからです。簡単に言うと、設置した蓄電池の使い方は家庭ごとに異なり、充放電が繰り返される頻度に格差が生じてしまうことから、使用期間で寿命を表すと実情とかなりの格差が生じてしまうと考えられます。例えば、1日に1サイクルするご家庭と2サイクルするご家庭では、使用期間が2倍の違いが生じると考えられます。したがって、日常利用が想定される蓄電池の導入については、「何回サイクルさせられるか?」で寿命が表現されることになっているわけです。ちなみに、災害による停電に備える非常用電源としての利用の場合、頻繁に充放電が繰り返されることがないため、その他の家電と同様に使用期間が寿命目安となります。

エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップでは、全国で家庭用蓄電池の販売、設置を行っています。お客様の用途にとって最適で、最も長く使用できる製品のご提案なども行っていますので、蓄電池の設置を検討した時には、お気軽にご相談ください。

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