収録内容
近年、環境問題や社会課題への対応が進む中、カーボンフリー化やグリーン化、デジタル化が進展し、これらの中心となるのが蓄電池です。エネルギー基盤として不可欠な蓄電池の需要は今後急速に拡大すると見込まれ、持続可能な蓄電池の供給体制の構築が喫緊の課題となっています。
このような状況の中、蓄電池の大量消費とそれに伴う大量廃棄に対する対策はどう進んでいるのでしょうか。今回は、蓄電池の再資源化(リサイクル)と再利用(リユース)に焦点を当て、その重要性と可能性について考察していきます。
目次
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1 蓄電池の製造から廃棄までにおける課題とは?
- 1.1 生態系の破壊?原材料の採取と加工に伴う環境負荷
- 1.2 不適切な廃棄方法で環境や健康に悪影響!
- 1.3 エネルギー消費と排出
- 1.4 回収・リユース・リサイクル
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2 欧州委員会による規制案「バッテリー規則案」
- 2.1 持続可能な原材料供給の確保
- 2.2 希少な資源への依存の削減
- 2.3 コバルトやリチウムなどの重要素材への関心
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3 諸外国の情勢などを踏まえた蓄電池の検討課題
- 3.1 蓄電池のCFP算定
- 3.2 デュー・ディリジェンス
- 3.3 データで拓く未来!リユース・リサイクルの仕組みとは
- 4 持続可能な社会の構築に貢献「資源有効利用促進法」とは
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5 小型充電式電池を回収する「JBRC」
- 5.1 JBRCの回収対象外の電池
- 6 電池メーカーによる再資源化の流れ
- 7 様々な要因で高コストになる大型蓄電池のリサイクル
- 8 住宅用リチウムイオン蓄電池の回収
- 9 まとめ