こんにちは、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』です。当コラムでは、エコキュートの販売開始当初から根強く残っている「エコキュートをおすすめしない!」という方の意見と、実際のところエコキュートは「オススメ出来るのか?」について解説します。
近年では、日々の生活にかかる光熱費を削減できる、環境負荷軽減に役立てるなどと言った理由から、ガス給湯器ではなく電気でお湯を沸かすエコキュートが選ばれるようになっています。日本政府なども、エコキュートのような高効率給湯器の導入には補助金を出しているなど、省エネを実現する住宅設備の普及活動を進めています。
ただその一方で、インターネットでエコキュートについて検索してみると、「エコキュート おすすめできない」「エコキュート 後悔」と言ったネガティブなキーワードが関連キーワードとして表示され、エコキュートの導入に不安を感じる方もいるようです。こういったキーワードを見ると、自分もエコキュートを導入した時に後悔するのではないか…と不安に感じてしまいますよね。
それでは、一部でささやかれている「エコキュートはやめておけ」という口コミ情報は正しいのでしょうか?この記事では、「エコキュートはおすすめできない!」と言っている方の根拠や、実際のところその根拠は正しいのかについて解説します。
参照:高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
エコキュートを「おすすめしない」という方の理由とは?
日本では、やはりガス給湯器の普及率が高く、過去に環境省が行った調査では、全国平均にすると、約7割がガス給湯器で、エコキュートなどの電気でお湯を沸かす給湯システムは2割弱を占める程度と言ったデータがあります。
ただ、光熱費の高騰などを背景として、エコキュートなどの高効率給湯器への注目度が年々高くなっていて、家庭で使用される給湯器の割合では、エコキュートの使用率が伸びていると言われています。
それでは、このような状況の中でも「エコキュート おすすめしない」「エコキュート 後悔」と言ったネガティブなキーワードが目につくのはなぜなのでしょうか?ここでは、「エコキュートはやめておけ」という方の代表的な理由をご紹介します。
①導入コストが割高
エコキュートをおすすめしない方があげる理由として、ガス給湯器と比較した場合、導入時にかかる初期費用が割高という意見が比較的多いです。
給湯器の導入コストは、家族構成や機器の性能などによって異なりますが、ガス給湯器の場合、従来タイプで20万円前後、エコジョーズなど高効率タイプで30万円~40万円程度が相場です。これが、エコキュートの場合、最低でも35万円程度で、高いものになると60万円以上かかる場合があります。したがって、ガス給湯器とエコキュートの平均導入価格を比較して、「エコキュートの方が割高になる!」と否定的な考え方になる人がいるようです。
給湯器としての導入コストについては、現状、ガス給湯器よりもエコキュートの方が割高なのは確かです。ただし、エコキュートは、従来のガス給湯器と比較した場合、日々の光熱費が約1/3にまで抑えることができるとされています。給湯器は、導入後、10年以上使い続けることを想定する設備ですので、中長期的に見た場合のコストは、エコキュートの方が確実に安くなり、初期コストの差額分は日々の光熱費で回収できるはずです。
②湯切れリスクがある
これは使い勝手に関する指摘です。エコキュートの基本的な使い方は、電気代が安くなる深夜帯に一日に使用するお湯をまとめて沸かして、貯湯タンクに貯めておくという仕組みになります。ガス給湯器のように、お湯が必要な時、その都度沸かすわけではないので、貯めている以上のお湯を使用した時には、貯湯タンク内のお湯がゼロになり、お湯切れを起こしてしまいます。
エコキュートは、お湯切れを起こしてしまうと、沸き増しするのに時間がかかりますので、しばらくお湯が使えない状態になります。また、お湯を沸かす時間帯によっては、本来の電気代削減効果が得られなくなるので、省エネ効果が薄れてしまう問題にも発展します。
エコキュートのお湯切れについては、家族構成に見合った貯湯タンク容量のものを購入することで基本的に防げます。また、最新モデルのエコキュートは、日々の使用湯量をAIが自動で計測し、お湯切れを起こさないように湯量の管理を行うようになっていますので、お湯切れの心配はほとんどなくなっています。
③電気料金プランを変更する必要がある
エコキュートの給湯コスト削減効果は、主に電気代が安くなる深夜帯に沸き上げを行う仕組みになっていることが要因です。
したがって、エコキュートを導入する場合には、電力会社が用意している、深夜電力が安く使用できるプランに変更する必要があります。例えば、関西電力のオール電化用のプラン『はぴeタイムR』などに変更する必要があります。
つまり、エコキュートを利用して電気代削減を目指すには、料金プランを変更する手間がかかるというデメリットがあります。さらに、深夜帯の電気料金が格安になるプランは、ほとんどの場合、昼間の電気代が割高に設定されています。そのため、電気代が高い時間帯に多くの電力を使用するライフスタイルの方は、エコキュートを導入しても、期待通りの光熱費削減効果を体感できないわけです。そして、こういった方の中には「エコキュートにして後悔した」という結果になる方がいます。
なお、エコキュートを導入することで、どの程度光熱費が安く出来るのかは、事前にシミュレーションすることが可能ですので、計画的に給湯器の入れ替えを行えば、後悔するような結果になることは基本ありません。さらに、太陽光発電システムを既に導入している場合、夜間電力に頼る必要もないので、このデメリットは無視することができます。
④騒音トラブルの可能性がある
エコキュートは、主に深夜帯に稼働するシステムですので、近隣住民との騒音トラブルの可能性がある点を指摘する声もあります。これについては、過去にエコキュートが発する低周波音が原因となり、裁判沙汰にまで発展した事例が確かに存在します。
エコキュートによる騒音は、エアコンの室外機のような見た目のヒートポンプユニット部分が振動することで音が発生するのが要因です。ただ、エコキュートの稼働音は、本来騒音トラブルになるような大きな音が生じるわけではなく、それほど気になるものではありません。
しかし、エコキュートが稼働するのが、周囲が寝静まった深夜帯であることから、周囲が静かな分、エコキュートの稼働音が目立つことがあります。特に、エコキュートの設置場所が、お隣の寝室の真横であるとか、すぐ近くに換気口があり音が侵入しやすいなどと言った条件の場合、騒音に感じられる可能性があります。
したがって、エコキュートによる騒音問題については、お隣の間取りなども意識して設置場所を決めることで、ほとんどの場合、防ぐことができます。さらに、最近のエコキュートは、騒音が出にくい機種が登場していますので、そういったものを選ぶことでこの指摘はデメリットになり得ない状況になっています。
⑤水圧が弱い
これは、エコキュートが登場したばかりの頃に言われていた問題が、現在も残っているパターンです。正直な話、現行タイプのエコキュートであれば、水圧の問題は完全に解決されていると考えても構いません。
エコキュートは、沸き上げたお湯を貯湯タンクに貯めておき、必要な時にタンクから供給する仕組みです。そのため、水道直圧式のガス給湯器と比較した場合には、どうしても水圧が弱くなります。そして、発売当初のエコキュートは、確かに水圧が弱く、ガス給湯器に慣れていた人からすると「お湯の出が悪い…」と感じたと思います。
現在では、高圧モデルのエコキュートが登場していますし、日立さんからは、ガス給湯器と同レベルの水道直圧モデルのエコキュートが登場しています。この他にも、シャワーヘッド部分で水圧を調整できるようなアイテムも登場していますので、この理由を持って「エコキュートはオススメできない」という意見は無視しても構いません。
⑥エコキュートのお湯は飲用に適さない
この部分は気になる方が多いと思います。エコキュートは、貯湯タンクに貯めたお湯を供給する仕組みであることから、生活用水としては利用できても、飲料水としては推奨できないとされています。勘違いしてほしくないのは、エコキュート内部のお湯が不衛生というわけではなく、基本的にタンク内部の水は毎日入れ替わっているので衛生的です。ただ、密閉空間であることから、全ての機器が常に清潔とは言えないので、メーカーは「飲用水としては推奨できない」としているわけです。
なお、エコキュートのお湯は、煮沸することで飲用水として利用できますし、台所の水はエコキュートを介していないので、そのまま飲むことができます。
さらに、エコキュートの中にも水道直圧モデルが登場していて、このタイプであれば、お湯もそのまま飲用水として利用可能です。
⑦入浴剤が使用できない
エコキュートをおすすめしない人の理由の一つに「エコキュートは入浴剤が使えないから」という意見があります。ただ、この情報は不正確なので注意しましょう。
エコキュートは、入浴剤が使用できないのではなくて、正確には「使用できる入浴剤に制限がある」となります。入浴剤のタイプによっては、エコキュートの故障原因となりますので、一部の入浴剤は明確に禁止されています。使用できる入浴剤に関しては、メーカーの公式サイトなどで公表されていますので、確認してみると良いでしょう。
なお、エコキュートの中でも、給湯専用やセミオートタイプは、ほとんどの入浴剤が利用可能です。
エコキュートがおすすめできるポイント
「エコキュート おすすめできない」「エコキュート 後悔」と言ったネガティブな意見は、上で紹介したような点を問題視しているからでしょう。しかし、販売開始から約20年が経過したエコキュートは、年々進化しており、多くの問題点は既に解消されています。
そして、発売当初に存在した問題が解消された現在、以下のようなメリットがあることから、エコキュートは非常におすすめできる給湯器と言えます。
給湯コスト削減効果が非常に高い
エコキュート最大のメリットは、日々の生活にかかる給湯コストを大幅に削減できる点です。エコキュートメーカーとしても有名なパナソニックが公表しているデータによると、関西電力エリアでエコキュートを導入した場合、毎月の給湯にかかるコストは、平均で1,700円になるそうです。これが、都市ガス利用のガス給湯器の場合、月平均で6,800円ほどと、エコキュートにするだけで給湯にかかるコストは、1/4にまで削減できます。
パナソニックの公式サイトでは、エリアごとの給湯コスト比較を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
参照:パナソニック公式サイト
太陽光発電システムと相性が良い
エコキュートは、太陽光発電システムと相性が良いこともメリットの一つです。例えば、太陽光発電システムで自家発電した電力でエコキュートを稼働させることにすれば、給湯コストをさらに削減することが可能です。
特に、太陽光発電システムを導入して、10年を経過する卒FITを迎えるタイミングの場合、エコキュートの導入が非常にオススメです。卒FITを迎えると、自家発電した電力の売電価格が大幅に下落します。したがって、発電した電力を売るのではなく、自家消費することで、買電量を減らす方向にもっていくのが、お得になると言われています。
災害時の非常用水を確保できる
日本は、諸外国と比較して、自然災害が非常に多い国として有名です。例えば、地震や台風などによる被害は昔から多いですが、最近は、これに加えて夏場の集中豪雨による水害など、いつ大規模災害が近くで発生してもおかしくない状態と言えます。
そして、こういった自然災害時には、水道や電気、ガスといったライフラインがストップすることも珍しくなく、エコキュートが非常に心強い味方になってくれます。
「電気が無ければお湯を作れないのでは?」と考える方が多いのですが、エコキュートは、一日に使用するお湯をあらかじめ貯め置きしておくという仕組みですので、災害時でもある程度の非常用水を確保して置けるわけです。なお、ガス給湯器などは、ガスがあればお湯を出せると考えられがちですが、機器のON・OFFを電気で操作するので、停電に陥ればガス給湯器もお湯を作れません。そしてガス給湯器にはタンクが無いので、非常時には何の役にも立たない機器になります。
日本は、「いつ、どこで」?自然災害が発生してもおかしくない国ですので、常に非常用水を確保できるエコキュートは、単なる住宅設備としてだけでなく、緊急時に役立つ存在になります。
火災リスクが低減できる
エコキュートは、灯油やガスをエネルギー源とする給湯器とは異なり、自然冷媒や電気を用いてお湯を沸かします。したがって、お湯を沸かすのに火を使う仕組みの給湯器と比較すると、火災リスクを大幅に低減することが可能です。
ガス給湯器などは、火災リスク以外にも、不完全燃焼を原因とした一酸化炭素中毒などの事故を引き起こす可能性がありますので、小さなお子様やお年寄りがいるご家庭であれば、エコキュートの安全性は大きなメリットになると思います。
エコキュートの導入を後悔しないための注意点
それでは最後に、家庭で使用する給湯器をエコキュートに交換しようかな…とお考えの方に向け、エコキュートの導入を後悔しないため、事前に確認しておくべきポイントをいくつかご紹介します。
料金シミュレーションをきちんと行う
卒FITを契機にエコキュートの導入を行うという方以外は、電気料金プランの見直しが必須です。上述しているように、エコキュートの光熱費削減効果は、深夜帯の電気代が安くなるプランを活用することを前提としています。
しかし、こういった料金プランは、昼間の電気代が割高に設定されていますので、給湯コストの削減だけに着目してエコキュートを導入した場合、生活にかかる電気代全体は高くなってしまう…という失敗が考えられます。
例えば、テレワークが当たり前となっている現在では、日中も在宅していて常に電気を利用しているという生活スタイルの方が増えています。そしてこの場合、昼間の電気代が高くなる分、全体の電気料金が高くなる恐れがあります。
こういったことにならないよう、自分たちのライフスタイルなども含めて、日々の生活にかかる電気代のシミュレーションを行いましょう。なお、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』では、電気料金シミュレーションの相談も受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
家族構成に適したタンク容量を選ぶ
エコキュートの導入に失敗したと感じる方の中には、貯湯タンク容量選びを間違っているケースが考えられます。
エコキュートの貯湯タンクは、いくつかの容量が用意されており、タンク容量が大きくなるほど本体価格が高くなります。そのため、導入コストを少しでも下げようと考え、小さめのタンク容量を選択して失敗する方がいるわけです。
家族構成やライフスタイルに合わないタンク容量のエコキュートを選ぶと、頻繁に沸き増しが必要になり、本来の給湯コスト削減効果が得られなくなります。さらに、シャワー中に突然お湯が出なくなる…など、使い勝手の悪さを感じますので、導入に後悔する結果になります。
自分達に最適なタンク容量の大きさがわからない場合、お気軽に『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』までご相談ください。
必要な機能を見極める
エコキュートは、製造するメーカーによって搭載されている機能性がかなり異なるのが特徴です。また、どのような機能が搭載されているのかで、本体価格が変わります。
したがって、導入コストの安さばかりに着目した場合、使用してみると使い勝手の悪さを感じて、エコキュートの導入に後悔する方がいます。
エコキュートの導入時に、コストが気になるのは当然ですが、まずは「この機能は絶対に欲しい」という視点で機種選びを進めるようにしましょう。例えば、「シャワーの水圧は譲れない」「飲用水として利用できるエコキュートが良い」「井戸水対応式のエコキュートが欲しい」など、エコキュートの機能に着目して機種選びをすることで、導入に失敗する可能性を低くすることができます。
まとめ
今回は、「エコキュート おすすめできない」「エコキュート 後悔」と言ったネガティブな意見がなぜ出てくるのかについて解説しました。この記事でご紹介したように、こういった意見の多くは、発売当初のエコキュートに存在した弱点のイメージが根強く残っているのが大きな要因です。ただ、エコキュートは、日本国内でも有数の電気メーカーが製造に参入しており、年々その機能が高くなっています。したがって、発売開始当初にあった問題点のほとんどは、最新モデルのエコキュートであれば気にする必要がない状況になっていますので安心して導入してください。
『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』は、エコキュートの入替・交換を日本全国対応しています。24時間365日対応のフルーダイヤルも用意しておりますので、エコキュートの交換などをお考えなら、お気軽にお問い合わせください。