こんにちは、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』です。今回は、エコキュートの代表的な故障である水漏れについて解説します。エコキュートは、一日に使用するお湯をまとめて沸かしてタンクに貯めておくという仕組みになっていることから、配管や室外機(ヒートポンプ)、貯湯タンクが破損してしまうと、そこから水漏れが生じてしまい「お湯が出なくなる…」と言った不具合に発展することがあります。
もちろんエコキュートは、普通に使用している限り、簡単に水漏れが生じるようなやわな構造になっているわけではありませんが、メンテナンス不足による消耗部品の劣化や台風・地震などの自然災害による影響などで、突然水漏れが生じてしまう…なんてことは珍しくありません。
それでは、自宅で使用しているエコキュートで、実際に水漏れが発生した時にはどのような対処をすれば良いのでしょうか?当コラムでは、エコキュートの配管やヒートポンプユニットから水漏れが発生してしまう原因とその対処法について解説していきます。
エコキュートの水漏れが疑われる症状とは?
まずは、何らかの不具合でエコキュートの配管やヒートポンプ、貯湯タンクから水漏れが発生した場合、どのような症状が出るのかを解説します。
水漏れが発生した時に生じる症状を知っておけば、その後の対処をスムーズに行えるようになりますので、以下の内容は是非頭に入れておきましょう。
キッチンやお風呂でお湯が出なくなる
キッチンやお風呂などで、蛇口をひねってお湯を出そうとしたのに、「全然お湯が出ない…」「お湯は出たけどすぐに水に戻ってしまう…」と言った問題が生じた場合、エコキュートで水漏れが起きている可能性があります。ちなみに、水温が安定しない場合も水漏れトラブルの可能性がありますが、こちらは設定温度の問題の場合もあるので、設定を見直してみましょう。
なお、キッチンなどでお湯を出すために蛇口をひねった時、最初に水が出るのが気になる…という相談をお客様から頂く機会は多いです。ただ、エコキュートがお湯を供給する仕組みは、タンクに貯めている熱湯と水道水を混ぜて、設定温度(適温)にしたものを出湯するとなっています。つまり、最初に水が出たとしても、すぐにお湯に変わるのであれば、配管内に残っていた水が最初に出ているだけで、機器に不具合が生じているわけではありません。
蛇口をひねった時、「しばらくたってもお湯にならない…」「お湯が出たのに水に戻る…」と言った症状が出ている場合は、どこかでお湯が流出して、設定温度のお湯が出せなくなっていると予想できます。この場合は、下で紹介する対処を行いましょう。
タンクのお湯がすぐになくなる
これは最もわかりやすいエコキュートの水漏れ症状かもしれません。
いつも通りにお湯を利用しているだけなのに、貯湯タンクに貯めていたお湯がすぐになくなる…なんてことになれば、タンク周辺から水が漏れていると考えられます。上述したように、エコキュートは一日に使用するお湯をまとめて沸かして貯湯タンクに貯めておくという仕組みになっています。エコキュートは、電力会社が用意している深夜帯の電気代が安くなるプランを利用することで、光熱費削減が目指せるのが大きなメリットで、通常利用の範囲でタンクのお湯がなくなることは本来ありません。それなのに、夜間に沸かしたはずのお湯が、すぐになくなるなんて状態なら、どこかから漏れていると考えられるわけです。
なお、最近のエコキュートは、AI機能が搭載されていて、直近のお湯の使用量から夜間に沸き上るお湯の量を自動で調整する機能が搭載されています。この機能をONにして数日間家を空けたなんて場合は、エコキュート側が沸き上げ量を減らしている可能性もあるので、設定を確認してみましょう。
沸き上げ量の設定に間違いがないのに、早い時間帯にお湯切れするようになった場合は、水漏れの可能性が高いので専門業者に点検してもらいましょう。
お湯の使い方はいつもと一緒なのに、電気代や水道代が高くなっている
エコキュートの水漏れは、目視で確認できる場所が水浸しになる、リモコンに漏水を知らせるエラーコードが表示されるなど、ユーザー様自身がすぐに気づくことができる場合が多いです。
しかし、時には、ユーザー様自身が水漏れしていることになかなか気付くことができない場所で不具合が生じるケースもあるのです。例えば、壁の中を通っている配管などで少量の水漏れが発生しているという場合、それに気づくのが遅れてしまうことでしょう。
水漏れに気付くのが遅れないようにするには、毎月の電気代や水道代について、きちんと把握しておくという方法がおすすめです。水漏れが発生しているということは、余計な水や電気を消費することになるわけですので、いつもと同じようなお湯の使い方をしているのに、電気代や水道代が急に高くなるなんてことになります。毎月の電気・水道代を小まめにチェックしておけば、こういった変化に即座に気付くことができるはずです。
いつも通りの生活をしていたのに、翌月の電気代や水道代が急に高くなった…なんて場合は、エコキュートの水漏れを疑いましょう。
エコキュートの水漏れ原因とは?
エコキュートは、本来、そう簡単に水漏れを起こすようなやわな作りになっているわけではありません。ただ、機器を構成する部品には、多くの消耗部品が使われていますので、必要なメンテナンスを怠ってしまうと、消耗部品の劣化などを原因に水漏れが生じてしまうことがあります。また、その他の家電製品と同じく、機器の寿命というものが存在していますので、寿命近くまで機器を使用していれば、さまざまな部分の劣化を原因として水漏れが生じる場合があります。
ここでは、エコキュートの水漏れについて、代表的な原因をいくつかご紹介します。
原因① エコキュートのメンテナンス不足
「エコキュートのメンテナンス」と聞くと、専門業者に依頼して行うものというイメージが強いかもしれません。確かに、エコキュートの販売店の中には、購入特典として定期的な訪問点検とメンテナンスを行っている業者があるため、メンテナンスは専門業者に任せれば良いと考えてしまいがちです。
しかし、エコキュートのメンテナンスは、ユーザー様自身が日々の生活の中で行うべきものもあるのです。例えば、浴槽のフィルター清掃を怠ると、目詰まりを起こしてしまい、お風呂のお湯が貯まらなくなる…なんて不具合が生じたりします。この他にも、エコキュートの貯湯タンクについては、定期的(半年に1回程度)な水抜きメンテナンスを行うことで、水漏れを防止することができます。貯湯タンクの中は、綺麗な水道水が行き来するだけなので、メンテナンスが不要と考える人が居ます。しかし、水道水にもわずかながら不純物が含まれていて、水抜きメンテナンスを怠ってしまうと、不純物が沈殿物として溜まってしまうのです。そのような状況になると、エコキュートの詰りや水漏れトラブルの可能性が高まります。
ユーザー様ご自身で行うべきメンテナンスについては、各メーカーのWEBサイトや取扱説明書に記載されているので、必ずチェックをして、推奨される頻度で行いましょう。そうすることで水漏れトラブルだけでなく、早期の故障を防止することができます。
原因② エコキュートが寿命により故障した
エコキュートは、使用方法や設置場所の環境、必要なメンテナンスの有無などによって異なりますが、一般的な寿命は10~15年と言われています。
つまり、10年程度使用したエコキュートの場合、機器内部の部品故障や配管の劣化などを原因に、自然と水漏れトラブルを起こしてしまうリスクが高くなります。
10年以上使用したエコキュートにて、水漏れが発生した場合は、修理ではなく買い替えがおすすめです。
原因③ 凍結が原因で配管が破裂した
冬場の配管凍結は、エコキュートの水漏れを引き起こす可能性があるので注意しましょう。
凍結で配管が破損するのは、水が凍結すると、体積が約9%増加するからです。簡単に言うと、配管内の水が凍結する際に、膨張の力が配管に働き、それに耐えられなかった箇所が破損してしまうことになるわけです。水の凍結は、時に大きな石を割るほどの力を持っていますので、経年劣化した配管などであれば、簡単に亀裂が生じてしまうでしょう。
なお、エコキュートの配管凍結については、冬場の寒さが厳しくなる寒冷地域で起こるものと考えられがちです。しかし、寒冷地域にエコキュートを設置する場合、配管に保温材を巻くなどの凍結防止対策が念入りに行われます。その為、寒冷地域では、寒さによる配管凍結のトラブルは意外に少ないのです。
配管凍結による水漏れなどは、冬場でもそこまで極端に気温が下がらない場所の方が、対策が行われていないため危険な場合が多いので注意してください。
※配管が凍結してしまった時には、凍結を早く解消したいため、配管に熱湯をかけて解凍しようとする方がいます。しかし、この方法は、配管の劣化を余計に進めてしまう恐れがあるので絶対にやめてください。急いで解凍したい場合、配管を布で覆い、人肌程度のぬるま湯を少しずつかけるといった対処がおすすめです。
原因④ 長期間に及ぶエコキュートの不使用
これは、本体の故障ではなく、一時的な水漏れと考えられます。例えば、長期的な出張や単身赴任などで、エコキュートを長期間使用せずに放置してしまうといった状況になると、一時的に水漏れのような症状が出る場合があるのです。
この時の水漏れが、水抜き栓から生じている場合、エコキュート本体に問題が生じているわけではないことがほとんどなので安心してください。この症状は、内部の減圧によって水量が調整されているだけです。配管やヒートポンプからの水漏れでない場合は、以前と同じように使用することができます。
ただし、お湯を使おうとしてもなかなかお湯にならない、水漏れが酷くなるなどと言った症状が出ている場合、何らかの故障が起きている可能性があるため、専門業者に点検してもらいましょう。
なお、エコキュートを一カ月以上使用しない場合は、貯湯タンクの水抜きを行ってから外出するようにしましょう。タンク内に、長期間貯めていたお湯は不衛生ですので、どちらにせよ再使用の際はお湯を作り直さなければいけません。また、電源を入れていると光熱費もかかるので経済的にも損になります。
エコキュートの水抜き方法については、メーカーによって異なるので、取扱説明書を確認してください。
原因⑤ ユーザー様自身がエコキュートを移動させた
ごく稀にですが、エコキュート本体をユーザー様自身が移動させることで、水漏れが発生するといった事例があります。
例えば、寝室の近くにエコキュートを設置していて、「音が気になって寝られない…」なんて場合に、エコキュートを移動させようと考えてしまうことがあります。このような場合に、少し移動させるだけだから業者に頼むまでもない…と、自分で動かしてしまい、配管に歪みやズレが生じて隙間ができる、ホースが外れるといった不具合が生じ、水漏れが始まってしまう感じです。
エコキュートは、大型の設備ですし、配管類はそこまで余裕をもって取り付けられているわけではありません。少し移動させるだけでも水漏れを始めとしたさまざまな不具合を引き起こす可能性がありますので、移動させたいと考えた時は、必ず専門業者に相談しましょう。
エコキュートの水漏れにも種類がある
エコキュートは、貯湯式の給湯器であることから、一見すると故障に見える場合でも、対処の必要がないケースもあります。簡単に言うと、結露水が水漏れに見えるだけで、機器は正常に動作しているパターンもあるわけです。
ここでは、「エコキュートで水漏れが起きている?」と不安に感じた時、すぐに業者に相談すべき症状と、対処しなくても問題ない症状をご紹介します。
専門業者に相談すべき水漏れ症状とは?
まずは、出来るだけ早く専門業者に相談すべき水漏れ症状をご紹介します。簡単に言うと、エコキュートの配管やタンクから水が漏れているなど、明らかに機器の故障と判断できる場合です。
この他にも、目に見える水漏れ症状が無くても、普段通りの使用方法なのにお湯の減りが明らかに早い、水道代が急に高くなった…なんて場合は、水漏れの可能性があるので専門業者に相談すべきです。
具体的には、以下のような水漏れ症状については、出来るだけ早く専門業者に相談しましょう。
・貯湯タンク・ヒートポンプユニット(室外機)からの水漏れ
エコキュートを構成する主要部品は、貯湯タンクと室外機にあたるヒートポンプユニットです。これらの主要部品から、目に見えるほどの水漏れが生じている場合、内部部品の劣化を起因とした水漏れと考えられます。なお、冬場の朝方だけ室外機周りが濡れている…という場合は、運転時の結露水の可能性が高いので、故障ではないでしょう。
・貯湯タンクとヒートポンプを繋ぐ配管からの水漏れ
給湯器本体ではなく、配管周りから水が垂れ落ちている場合、出来るだけ早く専門業者に修理を依頼しましょう。この場合、エコキュート本体に問題が生じているわけではないので、配管のやり替えを行うことで通常の動作を取り戻すことができるでしょう。なお、配管からの水漏れは、目視出来ない場所で起きることもあります。この場合、水道代が急に高くなるといった問題が生じますので、その時に点検してもらいましょう。
・ドレンホースの詰りなどが原因でヒートポンプから水が漏れる
エコキュートのヒートポンプユニットは、稼働時に結露水が生じますので、排水工事が施されています。ただ、屋外に設置される機器ですので、稼働時に砂やホコリ、ゴミなどを巻き込んでしまい、ドレンホースがそういったゴミで詰まってしまうことがあるのです。この場合、排水がうまくいかなくなり、ヒートポンプ本体から水漏れがするようになります。即座に故障と判断するものではないのですが、長く放置すると、内部のサビやコケが生えるなどと言った要因で大きな故障に繋がる可能性があります。したがって、排水が正常にできるよう、業者にメンテナンスしてもらいましょう。
特に対処の必要が無い症状について
エコキュートの水漏れでも、以下のようなケースは本体の故障ではなく、一時的なものと考えられるので、特に対処の必要はありません。
- 長期間使用していなかったエコキュートについて、減圧によって水抜き栓から水漏れが起きている
- 冬場の朝方だけヒートポンプユニット周りが濡れている(これは結露水です)
- 寒い日に本体や配管の表面が濡れている(これも結露です)
上記のような水濡れは、基本的に一時的なものなので、対処の必要はありません。ただし、朝方だけでなく一日中ヒートポンプ周りが濡れている、配管の水を拭き取ってもすぐに濡れるといった場合は、水漏れの可能性があるので、業者に点検してもらいましょう。
エコキュートの水漏れ修理にかかる費用とは?
それでは最後に、使用しているエコキュートで水漏れトラブルが起きた際、その修理にいくらぐらいかかるのかについても解説します。
なお、エコキュートに水漏れが発生した場合、業者さんに修理してもらうまでに、数日はかかってしまいます。ただ、修理が完了するまで、水漏れをそのまま放置してしまうと、どんどん水が流れ出て行ってしまい、余計なコストがかかることになります。したがって、応急処置として、エコキュート本体の電源を落としておきましょう。エコキュートは、リモコンの電源をオフにして、本体内部にあるブレーカーを落とすか、コンセントを抜けば電源を完全に落とすことができます。また、元栓や止水元栓を閉めれば、給湯器に水が入り込むこともないので、水道代を無駄に使うこともありません。
それでは、以下でエコキュートの水漏れトラブルの修理代をいくつかのパターンに分けてご紹介します。
メーカーサポートに修理を依頼した場合の費用
エコキュートに何らかの問題が生じた時には、メーカーが用意しているサポートサービスに修理を依頼することができます。特に、メーカーの保証期間内であれば、無料修理や通常よりも割引された価格で修理してもらうことができます。
一般的にですが、エコキュートの水漏れ修理にかかる費用は、15,000~70,000円ぐらいが相場です。ただ、水漏れ原因がヒートポンプユニットの問題で、このユニットの交換などが必要になった場合、20万円近い修理代になってしまうことがあるので注意しましょう。修理費用があまりに高額な場合は、エコキュート自体の買い替えがおすすめと判断できるケースもありますので、修理か買い替えで迷った時には、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』にご相談ください。
なお、エコキュートのメーカー保証については、通常の使用方法を守っていたケースのみが対象です。例えば、自然災害による水漏れやメーカー非推奨の使用方法による水漏れの場合は、保証対象外と判断される場合があるので注意してください。
販売店などに修理を依頼した場合の費用
エコキュートに水漏れが発生した場合、その機器を購入した販売店に修理を依頼することも可能です。エコキュートには、上述したメーカーによる保証が付いていますが、販売店側も独自の保証制度を設けていますので、エコキュート選びの際は、アフターフォローの充実度も慎重に確認しましょう。
販売店に修理を依頼する場合の費用についても、機器の状態や状況によって異なります。例えば、エコキュート本体の問題ではなく、配管周りの問題により水漏れが発生している場合、部分的な配管の修理で対応可能なので、1~2万円程度と安価で修理することも可能です。特に、パッキンなどの消耗部品の劣化が原因だった場合、消耗部品の交換のみで対処可能なため、すぐにお湯が使えるようになることもあります。
ただ、ヒートポンプユニットや貯湯タンクユニットの破損など、エコキュートの重要部品の交換や修理が必要な場合、10万円以上のコストがかかるケースもあります。その場合、使用年数によっては買い替えを勧められることもあるでしょう。
現在使用中のエコキュートに、水漏れなどの問題が生じた時、その修理にいくらぐらいかかるのか不安に思った時は、お気軽に『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』にご相談ください。
まとめ
今回は、エコキュートの水漏れトラブルについて、何が原因で水漏れが発生するのか、また水漏れが発生した時に修理代がいくらぐらいかかるのかについて解説しました。記事内でご紹介したように、エコキュートの水漏れトラブルは、お湯が使えなくなる以外にも、電気代や水道代など、無駄な光熱費がかかってしまうことになるため、早めに気付いて対処するのがおすすめです。そのためには、普段からエコキュートが正常の動作しているのか、小まめにチェックすることが大切です。
なお、エコキュートの水漏れについて、水漏れが自宅内で発生したのではなく、屋外の水道管の劣化が原因だった場合、自治体にもよりますが、水道料金の減額・返金をしてもらえる可能性があります。自宅の外側の給水管に生じた水漏れ(水道メーターから蛇口までの間)に関しては、水道局が管理しているため、自治体が指定する方法で申請することで減額対応をしてもらえる可能性があるので、水道局に問い合わせてみると良いでしょう。
エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップでは、全国でエコキュートの販売・設置工事を行っており、万一の際も手厚いアフターフォロー体制を構築しています。お客様が、安心してエコキュートを利用できる体制をご提供していますので、エコキュートの購入・交換の際は、是非とくとくショップにお問い合わせください。