お役立ちコラム

【注意喚起】断水時にはエコキュートを守るために止水栓を閉じよう

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断水が発生すると、水道が使えなくなります。単にそれだけなら断水が解消するまで我慢するだけで良いのですが、エコキュートを導入している場合は断水に対して適切な対処をする必要があります。適切に対処しないと濁った水が出たり、最悪の場合はエコキュートの故障原因になります。

そこで当記事ではエコキュートを使用している家庭で知っておきたい、断水時の適切な対処法について解説します。

まずすることは「エコキュートの止水栓を閉める」

水道が断水になる、もしくはすでになっていることが分かったら、まずすることや、その理由について解説します。

断水になったことを確認したら止水栓を閉めよう

断水になったら、まずエコキュートの止水栓を閉めましょう。断水には計画断水と緊急断水があり、計画断水の場合は事前に告知があります。断水になる前にエコキュートの止水栓を閉めておくのが理想的なので、事前に告知があった場合は意識しておきましょう。

緊急断水の場合は事前告知がないので、断水になったことが分かったら早急にエコキュートの止水栓を閉めるようにしてください。

エコキュートの止水栓はどこにある?

ところで、エコキュートの止水栓を閉めるなどの操作をしたことがない人にとって、「エコキュートの止水栓はどこにある?」という疑問がわいてくると思います。すべてのメーカーを網羅することはできませんが、主要なエコキュートのメーカーの止水栓の場所を紹介しますので、これらを参考にお使いのエコキュートについている止水栓を探してみてください。

・三菱電機の場合

図1

引用:エコキュートは、断水や水道工事の時も使用できますか?(三菱電機)

・パナソニックの場合

パナソニックのエコキュートでは「止水栓」ではなく、「給水元栓」という名称が用いられています。

図2

引用:断水・水道工事時の対処方法(パナソニック)

・ダイキン工業の場合

図3

引用:断水したときの対応と非常用水の利用方法(エコキュート)

これらの画像やWebページの案内などを見ると、おおむね止水栓は同じような形状をしていることが分かります。上記3社以外のエコキュートをお使いの場合であっても、おおむね似た形の止水栓があるので、断水時にはそれを閉めるようにしてください。

断水時に止水栓を閉める理由

ところで、なぜ断水が発生するとエコキュートの止水栓を閉める必要があるのでしょうか。最大の理由は、故障の防止です。

水道が断水になると、水道管の中は一旦水のない状態になります。通常は水道管の中は水道水で満たされているため、不純物などが入り込む余地がありません。しかも一定の圧力がかかっているので、そこに空気が入り込む余地もありません。エコキュートなど水回りの機器類は、常に清潔な水道水が入ってくることを前提に設計されています。

しかし、水道工事や突発的な事故などで断水が発生すると、一時的に水道管の中の水がなくなり、圧力も下がります。水道工事が行われた場合は水道管の一部を取り外すことになるため、その時に「水道水以外の水」が入り込む可能性があります。断水から復旧したときに水道から水を出すと、濁った水が出る様子を見たことがある人もいると思いますが、それは水道水以外の水が水道管に入り込んだことが原因です。

エコキュートは清潔な水道水が入ってくることを想定した機器なので、ここに泥水や汚水が入ってくると、故障の原因になります。故障しなかったとしてもエコキュート経由で汚い水が出てくることになるため、浴室やキッチンなどで汚い水を使うことになってしまいます。

また、空気が混ざると水圧が不安定になり、蛇口が激しく揺れることがあります。これと同じことがエコキュートの内部で起きると、やはり故障の原因になります。

断水時にエコキュートの止水栓を閉めるのは、こうした事態からエコキュートを守るためです。

断水中は止水栓を開けない

いうまでもないことですが、断水が続いているうちはエコキュートの止水栓を開けないようにしてください。最も重要なのは断水が解消したあとに流れてくる不純物や空気からエコキュートを守ることなので、断水が解消したことを確認して、後述する操作をしてからエコキュートの止水栓を開栓するようにしてください。

緊急断水時には自動停止する

計画断水であれば事前に止水栓を閉めておくことができますが、水道管の破裂など突発的な事態では事前の告知ができません。それだと止水栓を閉める間もなく、不純物や空気がエコキュートに入ってしまうのではないかとの懸念が生じます。

この場合、ほとんどのエコキュート製品には自動停止機能があるので、断水が発生したことを検知したら自動的に機能を停止して異物の侵入を阻止します。ただし、断水が発生する前に止水栓を閉めるのと比べると対応が遅れているため、一部の異物が入ってしまう可能性はあります。

また、緊急断水を検知した場合はエラーメッセージを発してそのことを伝えるので、お使いのエコキュートでエラーが発生している場合は、そのエラーコードにも注目してみてください。

断水が復旧したらすること3ステップ

断水が復旧したら、すぐにエコキュートの止水栓を元に戻して・・・と言いたいところですが、断水解消後にエコキュートをすぐに使用するのはやめてください。ここでは、断水から復旧したときにすることを3つのステップで解説します。

ステップ① キッチンや洗面所などで濁り水を出し切る

断水から復旧した直後の水道水は、清潔な水道水ではありません。水道管の交換をした際に泥水が入っているかもしれませんし、水道管内の水圧が下がることによって水道管内部の錆が水に混ざりこむこともあります。

断水から復旧したことを確認したら、まずは台所や洗面所などの蛇口をひねって水が出してください。その時に濁った水や空気などが出てくるようであれば、それが安定して清潔な水道水になるまで出し切ってください。

この時、お湯ではなく青色の水だけを出すことも留意しておきましょう。お湯を出すとエコキュートのタンク内にあるお湯を出すだけなので、汚い水を出し切ることにはなりません。

ステップ② エコキュートの止水栓を開く

蛇口から清潔な水道水が出ていることが確認出来たら、ここでエコキュートの止水栓を開いて元に戻します。こうすることにより、エコキュート内に不純物や空気が入ることはなくなります。

ステップ③ エラーが出ている場合はリセットする

緊急断水時など、エコキュートが何らかの異常を検知して機能を停止した場合は、エラーコードが表示されていると思います。この場合はエラーの意味を説明書で確認して、断水が原因なのであればリセットをして稼働を再開してください。

断水の告知に注意しよう

断水によるエコキュートへの影響を最小限に抑えるために、可能な限り断水への対応は事前に行っておきたいところです。

そこで、注意したい3点について解説します。

近隣の水道工事告知

計画断水のほとんどは、水道工事が行われる際に発生します。近隣で水道工事がある場合は、郵便ポストにそのことを知らせるチラシが入っていたり、マンションや団地などの集合住宅に住んでいる場合は、共用部分の掲示板やエレベーターなどに告知が掲出されます。

こうした告知は断水以外にも重要なものが多いので、少し意識してチェックすることを習慣づけておくとよいでしょう。

マンションの定期メンテナンス

マンションや団地などの集合住宅では、定期的なメンテナンスが行われます。戸建て住宅であれば自分の家なのでメンテナンスの手配も自分でする必要があり、それに水道工事が含まれていれば察知しやすいですが、マンションなどの場合は管理組合が工事の管理をしているため、居住者自身が意識していなければ察知できないことがあります。

この場合も全く告知せずに工事を行うことはないので、掲示板やチラシなど、重要そうな告知についてはしっかり目を通すようにしておきましょう。

事前告知のない緊急断水にも注意

地震などの災害はもちろん、そうでなくても水道管が破裂したせいで道路が川のようになっているような映像をテレビのニュースなどで見たことはないでしょうか。こうした水道のトラブルは日常的にどこかで起きており、こうした事態の際には緊急断水が発生する可能性大です。

水道管の破裂による断水だけでなく、その復旧工事に伴う緊急断水など、こうした事態になった際にはエコキュートが自動停止するようになっていますが、それも万能ではありません。可能な限りこうした事態が起きた際には止水栓のことを思い出して、早急に閉めるように心がけておくだけで断水による影響を最小限に抑えられます。

断水時に知っておきたい注意点

当記事では断水時におけるエコキュートの対処法をメインに解説をしていますが、断水が発生した際にはエコキュートだけでなく、家の中のさまざまな部分で対処が必要になることがあります。

最後に、断水時に知っておきたい注意点をまとめました。

エコキュート以外の止水栓も閉める

すでに解説したように、断水時にエコキュートの止水栓を閉めるのは、不純物や空気などがエコキュート内に入るのを防ぐためです。これと同じことは、エコキュート以外の機器類にもいえます。

たとえば、トイレや洗濯機、食洗器など。これらの機器はいずれもエコキュートと同様に清潔な水道水が入ってくることを前提に設計されているため、断水後に汚い水が入ってくると故障の原因になります。

断水が発生したら、エコキュートだけでなくこれら水回りの機器類についても可能な限り止水栓や蛇口を閉めるようにしましょう。

そして、復旧後は影響の少ない蛇口を開いて汚い水を出し切ってから止水栓を開けるようにしてください。

断水復旧時の水道利用は外から順に

断水を経験したことがある人であればイメージしやすいと思いますが、水道水の供給が不安定な時は水だけでなく空気も出てきて、蛇口が大きく揺れることがあります。これは空気を出し切るまで起きる現象で、こうした不安定な状態の水道水をエコキュートなどの機器に流してしまうと、これも故障の原因になります。

断水からの復旧後は空気が混ざった水道水が出やすい状態になっているため、できるだけ影響の少ない水道の蛇口から空気を吐き出すようにしてください。

基本的には外にある蛇口から水を出して、その後室内にある洗面台やキッチン、洗濯機用の蛇口などを順に開栓していくのがポイントです。エコキュートはデリケートな機器なので、開栓するのは最後でよいと思います。

こうすることで、無用なトラブルを防止することができます。

断水中はお湯が使えない

断水中は水が使えないので不便ですが、エコキュート内には事前に沸かしたお湯があります。これを使えるのではないか?と考える人もいると思いますが、それはNGです。断水時にエコキュートを使用しようとすると水道からの供給がないのに内部のお湯だけ使おうとする状態になるため、多くの製品ではエラーが発生して機能が停止します。

断水時は一切の水の供給が止まるため、どうしてもエコキュート内のお湯を使いたいという場合もあるでしょう。その場合はエラーを解除して生活用水として使用できるモードが多くの機器についています。具体的な方法は機種によって異なるため説明書を参照していただきたいのですが、その際にも注意点があります。

というのも、エコキュート内に溜めてあるお湯はとても高温です。正常に機能しているときはそれを適切な温度にして供給しているわけですが、少しでも熱を保持するためにエコキュートないでは熱湯に近い状態でお湯が溜められています。非常時の操作でこのお湯を使おうとすると高温のまま出てくることになるため、やけどなどにはくれぐれも注意してください。

また、この場合はタンク内部の水質についても保証できない部分があるので、飲み水や料理に使うといったことも推奨されていません。それをどうしても使いたい場合は、一度沸騰させてから使うことをおすすめします。

まとめ

エコキュートを導入している家庭に向けて、断水時の対応を解説してきました。ここで解説してきた対処はすべてエコキュートを故障から守るためのものです。決して安い買い物ではないだけに、いつまでも末永く使用できるよう、断水時にはしっかりエコキュートを守ってあげるよう心掛けてください。

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