鉛蓄電池とアルカリ蓄電池の違いはなんですか?
鉛蓄電池は、正極(+)に二酸化鉛を使い、負極(-)には海綿状の鉛を使用し、電解液は希硫酸を使用しています。
一方、アルカリ蓄電池は、正極と負極から電解液中に硫酸イオンが移動することで充電されたり放電したりします。
電解液としてはアルカリ性の水酸化カリウム水溶液が使われますからアルカリ蓄電池と呼ばれます。
なお、付記しますと、+極(正極)に水酸化ニッケルを、-極(負極)に鉄を用いるのがエジソン蓄電池です。
また-極(負極)にカドミウムを使うとニッケル・カドミウム蓄電池と称されます。
価格などの面については、一般論として言えることは、鉛蓄電池は構造が極めて単純で製造しやすいので価格も安くなります。
さらに大容量の蓄電池を製造しやすく、内部抵抗が小さいので瞬発力が大きいという特徴があります。
他方アルカリ蓄電池は丁度この逆で、製造コストが鉛蓄電池よりも高くなり、大容量の蓄電池を製造しにくく、瞬発力よりも持続性に優れています。
例えば陸上競技に例えれば鉛蓄電池は100メートルランナーで、アルカリ蓄電池はマラソンランナーと言えます。
どちらも花形であるように、鉛蓄電池もアルカリ蓄電池もそれぞれが特徴を持っているので、共存共栄の存在感を維持しています。