蓄電池は気温が低いと性能が極端に落ちると聞きました。
なぜですか?
蓄電池内部の電解質の化学反応の速度や効率は、周囲温度の影響を受けて変化します。
蓄電池内の電解液の化学反応は、通常は温度が高ければ高速で進むので、常識内の高温であれば、高い電圧で、高い瞬発力を発生させることができます。
ところが、蓄電池の多くは高温では充電と放電の効率や自己放電特性(自然放電)が悪化する傾向が見られます。
ですから総合的に見た性能は必ずしも向上しているとは言い難いのです。
その逆に、低温だと蓄電池が放電する電圧が低下し、瞬発力も下がるので、充放電効率が悪化します。
しかし、蓄電池に貯えられた電気容量自体は温度によってはほとんど変化しません。
このようなことから、低温で極端に性能が落ちるというのは瞬間的な放電能力だけを取っているのではないかと思われます。
例えばアメリカのデスバレーのような異常な高温地帯や、厳寒の地域では蓄電池は正常には作動しないことを断るための記述でしょう。