太陽光発電システムで発電した電気を、売電せずに蓄電して使えばいいのにと思うんですが、どうして売電の方が盛んなのですか?
なぜ太陽光発電の電気を売電するより蓄電しないのかについては、今のところ理由が2つあります。
端的に言いますと、まず、そのニーズが無く、したがって市場が成立しないことがあげられます。
次に言えるのは、そのような蓄電池がまだ製造・販売されていないからです。
現実として、太陽光発電の電気が余れば、それを蓄電するよりは売電したほうが利益になります。
その理由は、売電料金よりも効率的な蓄電池は今のところ販売されていないからで、もしそうしたければ高価な蓄電設備を備えなければならなくなり、採算がまるで合わないのです。
次に言えるのは、現在ではかなり高性能の蓄電池が比較的安い価格で市販されてはいるものの、これらの蓄電池は停電時に備えての緊急非常用の電気を蓄えることに重点を置いています。
つまり災害などを含めた非常時にその蓄電池の電気を照明やテレビ、ラジオ、電気コンロ、あるいは扇風機やエアコンに使うという目的です。
これでお分かりかと思いますが、太陽光発電とリンクする蓄電池の目的は、電力会社の送電への対抗手段ではなく、あくまでも非常用家庭電源としての目的で、これは極めて有効な手段になるのです。
つまり太陽光発電の電気を蓄電池に充電しておけば、いざという時に例え一時的でも大いに役に立つという使用方法なわけです。